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麗しの

 左耳から、電子声が湧いている。「生命揶揄っておくれよ」と、言う。車窓の先には、変化のない自宅。知らないことも、知らされていないこともたくさんあるから、足首が錆びる。目線右下、通路側に知り合いが座った。僕が文を書き始めたきっかけ。あいたいに会うこともできないのに、あいたくないに会わないこともできない。だから、したくない、はできるだけ避けます。あいたいに会えるように、通知をつけた。駅の近くのコンビニで、おかしをもらう。あの時、どんな気持ちで僕の文を読んでいましたか?