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”よく集めることを知って、よく使うことを知らないと、最後には・・・” (『現代語訳 論語と算盤』) #青天を衝け

#青天を衝け  毎週、楽しみに視聴しています。物語は始まったばかり、これからの展開が楽しみです。

ドラマの主人公、 #渋沢栄一  の著書 #論語と算盤  の守屋淳さんの現代語訳版を久しぶりに開いてみました。

223ページから「渋沢栄一小伝」と題して、彼の歩んだ道のりが説明されています。224ページには先週のドラマで描かれた岡部の陣屋で代官から命令された御用金のエピソードが紹介されていました。記憶には刻まれていなかった、です。

このお話。

栄一はこの事件に対して、後々まで、
「本当に横っつらをハリたおしてやりたいほど腹が立ったよ」
と家族の前で語るほど悔しい思いを感じていたという。

渋沢栄一の生涯を描いた小説『雄気堂々(著・城山三郎)』でも描かれていましたね(うーん、憶えてなかった)。

「岡部の陣屋のことは、忘れていません。宗助どのは忘れても、わたしは一生忘れるものですか」

このお話。「お金の使い方」ですね。

『論語と算盤』第4章 仁義と富貴 の最後の一節(100頁)が

よく集めて、よく使おう

です。集めて、使うのは「お金」です。

よく集めて、よく使い、社会を活発にして、経済活動の成長をうながすことを、心ある人はぜひとも心がけて欲しい。お金の本質を本当に知っている人なら、よく集める一方で、よく使っていくべきなのだ。
よく集めることを知って、よく使うことを知らないと、最後には守銭奴になってしまう。

「投資」という言葉を聞くと、儲かる、損する、増える、減る、そうした変化をイメージする人もまだまだ多いように思います。でも、それは違っていると思うのです。儲かる、損する、増える、減る、それはあくまで結果であって、その結果を生み出す判断、行動こそが「投資」です。

つまり、「投資」って、お金をどう使うか、お金の使い方なんですよね。上手に使うことができれば、良い結果、果実を得ることができる可能性が高く、拙く使ってしまうと所期の成果が得られないことが多い。お金に限ったことではないですね、時間、自分の労力(意思や想い、含めて)、そうした資源、資本をどう使うか。限られた資源、資本を、どこにどれだけ配分するか、割り当てるか。

使わない、という選択肢もあるかもしれません。不測の事態のために、取っておくことも必要でしょう。でも、とにかく溜め込むだけ貯める、これは「よく使う」ではないように思います。

岸田奈美さんのこの記事。

この岸田さんの判断、行動、「お金の使い方」。「投資」です。

どんな結果がもたらされるか分かりませんが、大きな果実が生まれて欲しい、と願っています。

「足りないのは、お金ではなく情熱。投資家とは情熱に対してお金をつけていく人で、投資は生産的かつ主体的な行為。自分が主人公になり、世の中に対して行動や変化を起こして、未来からお返しをもらう。それこそが投資の本質だ」

https://www.newsweekjapan.jp/fujino/2021/03/gafam_2.php

藤野英人さんの言葉です。岸田さんが記事で紹介されたご自身の判断、行動から「情熱」を感じます。

この1年を通じて、多くの人が感じているのではないでしょうか、「お金の使い方」が世の中を大きく変えていくことを。

資産形成という文脈で「投資」は必須の行動だと僕は思います。でも、「投資」ってもっと大きな括りで考えるべき行動です。使い方が下手くそで貯め込むばかりでは、「守銭奴」と呼ばれるどころか、少しずつ貧しくなっていく道に足を踏み入れているのではないでしょうか。

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