見出し画像

【働くということ③】「起業か、就職か、」というテーマについて

 就活を始めたばかりの頃、起業と就職で迷ったことを思い出した。今回は、このテーマについて現時点での考えを書こうと思う。先日「働く理由」について考え、記事を投稿した。初めて読む方は、さほど長い文章ではないのでこちらをはじめに読んでいただきたい。 

 まだ就業していない学生と言う状態で起業と言う選択肢を持っている場合、その他多数が選択する就職と迷うのは当然のことと思える。しかし、この記事を通じてそれはさして重要な選択ではないと主張したい。それは、起業も就職も価値創造の手段に過ぎないからである。

 起業か就職かという2つの選択は、「どのような方法で価値創造するか」という問題に帰結する。この問題に対して戦略をまず立てなければ、選択のしようがない。そしてこの戦略は、自身のケイパビリティ(※1)と興味関心及び性格などによって定義される。なお、新卒の場合は興味関心及び性格が戦略を定義づける重要な要素となる。

 経済的安定や、社会的信用などを根拠として就職という選択をするのも、「厳しい社会生活を生き抜く」という中目標に対する戦略であれば良いものではないかと思う。加えて、この戦略をとり続けることで、安全に人生を終えられる可能性が高い。しかしこれでは、社会への対価の支払いができなくなるリスクをはらんでしまう。例えば、オイルショックやバブル崩壊のような大規模な経済停滞で職を失った時、何をすべきかわからなくなってしまう。常に社会にアンテナを張り、その時その時に適切な価値創造戦略を考え実行し続けることで、しなやかに価値創造を行うことができるのではないだろうか。

 起業か就職かという選択肢で悩んだ時、それぞれの選択肢を選ぶ理由が戦略に従っているものかが基準となる。例えば、就職を選ぶ理由が「生活のための経済的安定」であれば、それは価値創造とは結びつかない。「与えてもらう」ことしか考えられていないからだ。一方、「自分の興味関心、スキルと就職先企業のリソースを融合する」という理由は明確な価値創造戦略であるし、「価値創造を始めるための安定した経済的基盤づくり」や「明確な戦略のもとスキルを身につける」という理由であれば、将来の価値創造に対する戦略となっている。戦略に沿って考えれば、最善の選択ができるのではないかと思う。

※1:知識、スキル、人脈などの資産や能力。

この記事が参加している募集

就活体験記

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?