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セブ島で買ったコーヒー豆を日本で挽いてドリップする時間
旅行や出張など旅先のお土産。お菓子や雑貨などが定番だと思いますが、今回は自分用にコーヒー豆を買ってみました。
コーヒーは好きだけれども、手間を考えて自宅ではインスタント。美味しいコーヒーはお店で飲むもの。そんな風に過ごしていたのですが、渡航の少し前に知人からコーヒーミルをもらい、さらに別の知人からコーヒー豆をもらう機会がありました。ここまでくればやってみるかと重い腰をあげてドリップしてみたところ、自宅で美味しいコーヒーが飲める楽しさにすっかりはまってしまいました。
渡航までにコーヒー豆を使い切るという課題もなんとかこなしセブ島でのワーケーションへ。南国ということもありコーヒーを飲むことは少なかったのですが、最後に滞在したホテルの近くにコーヒー屋さんを発見。コーヒー豆も売っていたのでそれを自分用のお土産にしてみました。
お店は「COFEE FACTORY」という直球な店名。国民性なのかおおざっぱな人が多い中、とても丁寧にパッキングしてくれたのが印象的です。「Mt.Atok」という銘柄を購入して日本に帰ってきました。
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早速豆を取り出し自宅で挽いていきます。香りを楽しみつつ無心になれるので豆を挽くのは好きな時間。手回しのコーヒーミルは、仕事でどっぷり浸かったデジタル空間から、音や手に伝わる振動などを通した実際の存在を感じられる世界に引き戻してくれるようです。
今回はひと回しごとに、香りとともにセブで感じたことを反芻するような時間になりました。思えば外国で仕事をしながら1か月過ごすというのはなかなかのチャレンジだったような気もしますが、本当に行って良かったと思いますし、それで成り立ったことはこれからの自分の世界観に大きな影響を与える気もします。
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挽きあがって細かい粉になったコーヒー豆を見ると、反芻していた気持ちが自分の中で消化できたような気にも。ミルの引き出しを引いてコーヒー粉が出てくる瞬間は、宝箱を開けるみたいで何度でもわくわくします。
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コーヒー粉をドリッパーにセットしてお湯を少し。もこもこと泡のように膨らんできます。焙煎時に発生する炭酸ガスが放出されることで膨らむそうなので、今この部屋にフィリピンの空気が飛び出しているのかもしれません。
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ふらふらと揺らぐ気持ちのままドリップを終えたコーヒー。こんなにコーヒーのことを考えずに淹れたのは初めてかも。
苦味の少ないすっきり寄りの飲み口、少しだけ残る後味。とてもバランスの良いコーヒーでした。軽めのコーヒーが好きな人に合いそうで、そんなところも南国のセブ島っぽいなと感じるのはこじつけなのかもしれません。
今回初めて旅先でコーヒー豆を持ち帰るという経験をしました。豆を挽いたりドリップしたりと、たくさんの工程のひとつひとつに五感が刺激され、その度に気持ちや記憶を思い出させられるような気がします。
フィリピンのコーヒー豆が産んでくれた、五感と思い出を繋ぐ時間を大切にできるような人でありたいなと感じます。これからも見かけた時には、旅先でコーヒー豆を買ってみようと思います。
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