私と仕事とプライドと。②

以前の投稿である『私の経歴的な書』及び、この前回に当たる『私と仕事とプライドと。①』で病気の発覚、治療、休職に至るまでを書かせていただきました。
今回は、少し内容が前回と被る部分もあるかもしれませんが、休職から復帰後のお話を書こうと思っています。

休職から復帰に至る課題

休職沼に陥ってしまっていた私ですが、度々の復帰は正直に言うと敷居がとても低く、言ってしまえば『先生を説得できればOK』という感じがありました(会社でちゃんとしてる所はしっかりしてると思います)。
会社で面談を行ったりした上で復帰が決まるのですが、休職をしたことがあるならお分かりかと思いますが、『復帰しても問題無い』と思わせることと言いますか…『復帰できる根拠、理由』『休職期間を経てどうなったか』と言うようなことを質問されます。
これ、めちゃくちゃ困るんですよね!!!!!
特に最初の復帰についての面談をされた方は大体困ってしまうのではないでしょうか。
なぜか?休職するまで、普通に社会人として働いていれば『長期間で休む期間』なんて無く、初めてなのです。
前回の終わりの方でも少し書きましたが『休み方が分からない』人もかなりいらっしゃるのではないでしょうか。
まず『休むとは…?』という壁に当たったのは今でも忘れてません。
ハッキリ言うと、最初の休職はほとんど無駄に近かったです。自分が1ヶ月の休職が決まった時に、もう少し長い方が良いのでは?と言ってくれた方々もいたのですが、自分は『大丈夫』だという謎の過信と休職がどういうものか分かっていなかった為、そのまま1ヶ月休職しました。
確かにこれがもっと期間が長ければ、少し違う結果になっていたと自分は思います。退職するのはしたと思いますが(理由が別にもあるので)、そこまでの過程はだいぶ違ったはずです。
それくらいに休職する『期間』は大事なのです。

さて、それでは先述の『復帰できる根拠、理由』『休職期間を経てどうなったか』をいかに説明して『自分は復帰できる』ことを裏付ければ良いのか。
(かかりつけのお医者さまへの相談はまた別だとお考えください)
やはり重要になってくるのは『いかに休職期間を過ごしたか』そのままです。実際にどのくらい行動(家事や散歩など)が現在できていて、仕事をする上でのペースに合わせた生活ができているか、会社が求めている回答はそこにあると思います。
そして自分自身もそれはかなり重要なことで、自分は『なんとなくできている感じっぽい』と感じていたので、日々の中で見つけた些細なこと(例えば洗濯をして外に干すと良い匂いがして気持ちが良いなど)を話したりして、復帰にも前向きであるということをアピールして復職しました。
会社側も復職を認めるかどうかというのは、とてもシビアな判断を求められる部分だと思います。結果的に復職できなかったことで、経済的な不安に振り回されて悪化してしまうことも考えられるし、生活のリズムが作れなくなってしまうなど、様々な事が考えられるからです。
これを考えると、自分の最初の休職1ヶ月は後から考えればとても短く、真の意味で『休めていなかった』です。

これらのことを省みて、今休職中であったり、これから休職する方々にはできるだけ『休むとは?』ということが不鮮明であれば1ヶ月以上の休職、そしてまずは身体を休めることを考えてもらいたいです。
その中で自分のリズム(お腹空いたからご飯食べようとか、そろそろ眠くなってきたし寝よう)でまずは生活して、調子が良いなとか今日はちょっと気分転換に散歩できそうとか、そのように思えるようになってきたら、少しずつ会社に行くリズムを取り戻していけば良いのではないでしょうか。
私は専門家でも何でもありません。ただの当事者の1人です。そして、自分とは同じ後悔をして欲しくないと思い、今現在筆を執っている次第です。


復職の壁

休職沼で、数度の休職と復帰を繰り返した上で『復職の壁』は分厚いということを自分は思い知りました。
このように書いてしまうと、現在お休みされてる方々に不安を与えてしまうかもしれませんが、大事なことなので書かせていただきます。
その壁の厚さは自分の中にあるからです。これを認識しないことには、復職の壁を越えるのは難しいと自分は思います。
その認識とは、『意外と思っているより何もできない事』を認めなければいけないということです。
まず1ヶ月で復帰した感想は【思ったより勘はは鈍っていないけど調子が悪くて休みをもらうことがとてつもなく多くて迷惑をかけてしまった】です。
確かに休む期間が短ければ、勘の戻りも良いし仕事上必要なことを忘れていない、ある意味当然のことです。
ですが、それ故に忙しい時などに無理をしてしまいがちになったり、気を遣わせてしまったりして、しかもその上体調が安定しなくなって休みがちになってしまうという負のスパイラルにも陥りやすいのだと思います。
この時点でもしもしっかり休むことを捉えて休職していたのであれば、回復、復調、リズムの安定と段階を踏むことができていて、負のスパイラルには陥らなかったと思います。
しかし、その休職が何の為にあって、休むこともよく分からないという状況だと私と同じ道を辿ってしまうかもしれません。
この辺りは本当に自分の認識とか、諸々色んなことが足りなかったと今思い返せば思います。

そして、復職してすぐというのは、割りとどこでもそうかもしれませんが元々の職場でも【軽作業】というような仕事を任せられることが多いです。
自分はこれが最初「誰でもできるし…」と思っていたのですが、産業医の先生と看護師さんに「誰でもできるけど、いつか誰かがやらないといけないことだから必要な事なんだよ」って言われてすごく腑に落ちて、雑務のような仕事は割りと好きな方なのでそこからは前向きに仕事に向き合うことができました。
ただ、どうしてもその仕事をしているとできてしまうのが【隙間時間】です。ちょっと指示待ちの時間があったりすることがあるのですが、これが自分は苦痛でした。ちょっと今仕事持ってくるから休んでて、と言われるたった5分の事が手持ち無沙汰で、まるで悪い事のように捉えてしまっていました。
「もっと気軽に本当に休んでくれてて大丈夫だから」と言われても、自分は最後の最後までそう思えることができませんでした。
これを踏まえると、自分のやっていることが意味のあることである、という認識をすること、それと隙間時間の受け止め方がかなり重要なのではないかと思いました。
『ある意味病み上がりみたいなものだし、休憩するくらいがちょうどいい』と思えると良いのかもしれません。


自分がぶち当たった壁について書いていたら長くなってしまいました。本当は退職に至るまでも書きたかったのですが、文字数が厳しいので次回にします。
退職理由は自分は病気以外にもあったので、そこにも触れたいと思っています。それに病気が理由で辞めたとなると、先行き見えない話になっちゃいますから…
というわけで、次回第3回はまた少し先になると思いますが、ここまでお読みいただきありがとうございました。



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