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第10回海外福岡県人会世界大会

世界各地の主要都市にはある程度の数の日本人が住んでいて、同じ出身大学や同じ出身地の人間が会を作って集まって交流している。

国立ではあるがマイナーな東京学芸大学出身の人間とは過去にワーホリでたった一人だけ会ったことがあるだけなのでシドニーで会を組織するほどの勢力は全くなく、中退した多摩美術大学は学芸大関係よりも会った人数は何人か多いが繋がろう結びつこうという意識はゼロだった。

そんな中、今年からお世話になっているのが福岡県人会だ。友人のお父上様が会長に御成りあそばしたのでお誘いいただいたのだ。

駐在で来ているエリートサラリーマンのみなさんや永住で一財成したみなさんの中に身を置くのは正直肩身の狭い思いがする。アーティストと言ってしまえば聞こえのいい音ではあるがなんせ貧乏なのだ。参加するにも参加費はかかるし、それは普段の食費の何倍もする。分不相応なのは重々分かっているのでなんとか行けるときだけ片隅でちょこんとお世話になっている。

さてそんな福岡県人会の世界大会が先週福岡市で行われた。

一体どこの誰がこんな途方もないことを最初にやろうと言い出したのか分からない。世界各地に散らばった福岡県人が作った県人会を束ねようというのが「海外福岡県人会世界大会」である。名称の規模感がなんだかもう凄い。そしてそれがもう「第10回」というのもまた凄い。

県人会の世界大会を10回って、福岡ってすごくないか?
そんなの福岡だけだろうとぐぐってみたらなんと世界大会をやっている県が他にもあるではないか。

鹿児島、和歌山、山口、滋賀。この4県では県人会の世界大会があるようだ。とはいえこの面子では今のご時世、今一つパッとしない。

鹿児島・薩摩は西郷、大久保らを、長州・山口は桂、伊藤らを輩出し、近代日本の礎を築いた重要な県ではあるが、今はあまりパッとしない。安倍首相の地元というのでかろうじて忘却を免れているのかそれもあまりみんな知らないのか。

和歌山・紀州は江戸の世では御三家のひとつで、8代将軍吉宗を出した。それ以降の将軍(慶喜を除く)がすべて吉宗の子孫だとすれば、日本の歴史の一時代を築いた県と言ってもいいと思うが今は全然その面影がない。

滋賀・近江に大津宮があったのは飛鳥時代で、いくらなんでも遠すぎる。急に県人の世界大会って張り切ってみたところで期待感は薄い。

というわけでこれからの時代は福岡。スマート度、オシャレ感ともトップ。語感もいい。どうみても福岡が図抜けてカッコいい…気がするのは自分ちの犬が一番かわいい的な感情と同じなのだろうかどうだろうか。福岡愛のなせる業かもしれない。

福岡県内各地からも小川知事はじめ市町村の首長や議員各氏が集ったのだという。県内関係者は約250人。俺の地元からは後藤市長が出席。

海外からは北米や中南米、アジア、オセアニアなど21カ国・地域の29県人会から約350人、11月6日から9日まで県人会の活性化などを議論し、交流を深めたらしい。シドニーからも八尋会長が出席された。

シドニーからも出席があるというので後藤市長がわざわざ八尋会長を訪ねてくださったらしい。満面の笑顔で肩を組みしっかり握手している二人の写真が現場から送られてきた…のが転送されてきた。二人で俺の悪口で盛り上がったかどうかは分からないが、有難いことである。

3年後はペルー、6年後は福岡と、もう近い未来の大会も決まっているらしい。華僑的な役回り、いやそれ以上をを狙うのだとしたら途方もない。

福岡が世界を制す!!
かもしれない。

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