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中小企業のPR:地方発・全国ブランドを狙うPRとは

大手マンションメーカーで広報担当15年、PR会社経営15年のPRプランナーが、地方の中小企業に特化した広報PRのヒントを発信しています。

1.地方企業のPRは地元から


地方の企業が独自の広報・PRによる情報発信を行い、全国的に認知度を高めることは決して不可能ではありません。不可能ではない、というよりも、地方の会社だからこそ東京よりずっと早く、確実にそれらが実現するという有利さもあるんです。

社長自身が熱意と誠意をもって、PRを根気強く実践すれば、マスメディアの協力によって「地方発・全国ブランド」になることができる。そしてそれは決して多大なコストがかかるものではないんですね。

2.地元のメディアは地元企業のニュースを探している 

スポーツでも音楽や文化の分野でも、通常、全国レベルの大会に出るためには、県大会・地方大会を勝ち抜く必要があります。地方大会で勝つ実力もないまま、いきなり強豪がひしめく中に飛び込んでも勝負になりません。

全国的なメディアに取り上げられるようになりたければ、まずは、地元のメディアに頻繁に登場する常連企業を目指しましょう。

大都市圏以外の各県には、上場企業・大企業がせいぜい数社から数十社しかありません。地元紙の経済面や全国紙の県版に連日取り上げられるような大企業はごく一部で、あとは中小企業や零細企業の記事が日替わりで登場しているはずです。

ところがその割に、地方の中小企業が積極的に情報を届けていないので、新聞社は地方経済面や各県版の紙面を、また、テレビ局は毎日のローカル枠を埋めるために、いつも懸命にネタを探して苦労を重ねています。

そうした、地方のマスメディアのニーズに応えてあげることは、メディアと自社のWIN-WINの関係をつくることにもなるのです。

3.地元の会話にのぼるようになれば全国ブランドが近づく

地元の地方紙、朝日・読売・毎日・産経・日経など全国紙の地域面、各県のローカルテレビ。これらのメディアのどこかで、あなたの会社のニュースがたびたび取り上げられるようになると、地域社会や同業他社からの見る目が変わってきます。

たとえば人々の口から「(地元で)○○といえば、□□社さんがよくテレビに出てるね」「□□社さん、最近頑張ってますよね」という言葉が聞かれるようになる。

それは会社の売上規模に関わらず、県内の人たちの頭に浮かぶブランドとしてあなたの会社が「県でいちばん」になりつつあるということ。実はこの効果は、テレビCMを出すよりはるかに早く表れてきます。

その頃にはすでに、新しい取引先が生まれてきたり、受注の増加が目に見えてきたり、事業にも良い影響が出始めてきているはずです。

4.地方メディアでの報道とWebサイトが全国デビューのカギ

そうした報道実績を積み重ねるうちに、地方で報道されたニュースを東京のマスメディアがキャッチして全国露出につながるケースがあります。

最近、全国の知られざる優良企業を発掘したり、儲かる会社の秘密などを紹介する番組が目立つようになりました。企業のロケは、スタジオセットやタレントへのギャラが節約でき、視聴率もそれなりに稼げることから、重宝される傾向があるんですね。

担当ディレクターやリサーチャーは、新聞記事やテレビ番組のデータベースで頻繁にキーワード検索をしています。そうした番組に取り上げられるには、地方紙でも全国紙でもテレビでも、できる限り露出実績を増やしていくことです。そして、自社のWebサイトの情報を厚くして、メディア担当者のアンテナに捉えられるような方策をとること。これらが全国デビューへの近道となるのです。

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