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アコウダイのブールブランソース 完熟果実味と涼やかな酸が魅力のカリフォルニア シャルドネ

11月に続き、美味これくしょん神田倶楽部を同僚と訪問。

料理に光る創意工夫が楽しく、再訪したくなる隠れ家的レストラン。
前回はホタテのカルパッチョと低温調理のサーモンに、イタリア北部の山岳部アルティ・アディジェ州のピノ・グリージョ品種のワインを合わせた。
サーモンとはまずまずの相性だったが、ホタテと山のワインはいまひとつだった。私のワインセレクションを反省。
今回は当日お店に入ってから、予約なしでもオーダー可能とおススメされたコース料理に。基本プランは4,000円で、節分の頃合だったこともありオプションの洋風恵方巻を追加して5,000円少々。
オッサン二人での訪問に事前のコース予約は気恥ずかしい、が、いざメニューを前にするとコースを頼んだ方がお得、という需要にもありがたい。
基本コースは以下の通り、4,000円とは思えない充実の内容だ。

・サーモンパテ
・エビのシーザーサラダ
・アコウダイのブールブランソース
・肉料理(煮込み)
・ストロベリーのロールケーキ

神田、神保町、大手町あたりからそう遠くなく、パッと入れてコース4,000円は貴重な存在。
ビールを飲みつつワインリストを眺め、注文したのはカリフォルニアのシャルドネ。
アコウダイに添えられたブールブランソースは、バター、エシャロット、レモン、白ワインがみごとに融合。丁寧なお仕事。
このソースがアコウダイの脂の甘みを引き立てたところに、ワインの厚みのある完熟果実味と涼やかな酸味が絶妙に調和。

ワインとそれぞれの料理の相性について。


ボンテッラ, シャルドネ, カリフォルニア, 6,500円(レストラン価格)
Bonterra, Chardonnay, California, U.S.A, 2019

ボンテッラとはフランス語、ラテン語の造語で「良き土、良き大地」を意味。
80年代には有機農法を本格的に導入。
西側は寒流の流れる太平洋に面し、昼夜の温度差が大きく夏の湿気が少ないため、成熟がゆっくり進み凝縮感のあるブドウが育つ。
シャルドネとの表記ではあるが、アッサンブラージュを細かく見るとシャルドネ89%、ヴィオニエ 4% 、マスカット 2% 、ソーヴィニヨン ブラン 2%、その他 3%。ほぼシャルドネだが4種以上のブドウを使って風味をファインチューンしている。
香りにはコッテリとしつつハリのある、よく熟したリンゴやリンゴのコンポートの果実香。そこにまったりとした樽香が絡む。香ばしいコーンや黄色い花のフラワリーなニュアンスも。
味わいにはよく熟した果実味に、凛とした酸味と透明感の高い風味の余韻は驚くほど涼やかで伸びやか。充実の飲みごたえと涼やかさを兼ね備える。

サーモンパテをバケットのせてワインに合わせる。
バケットのイースト香がワインの樽香に吸着。そのままサーモンの旨みに繋がる。相性: ★★★★☆

サーモンのパテ

エビのシーザーサラダに。
ワインのふくよかながらも凛として涼やかな果実味が、エビの旨みをキレイに立ち上げる。シーザーサラダのマヨにもワインのリッチな果実味のボリュームがバランス。相性: ★★★★☆

エビのシーザーサラダ


アコウダイのブールブランソースに。
表面はカリカリのグリル、ナイフを入れるとはらりとほぐれる身。じんわりと染み出す柔らかいアコウダイ脂の甘みを、ブールブランソースのバターのコクとレモンの酸味が引き立てる。
その余韻にワインをひとくち。ワインの完熟果実味とリッチな樽香が、ブールブランソースによって際立つアコウダイの脂の甘みに絶妙に調和。相性: ★★★★☆

アコウダイのブールブランソース

肉料理にケーキまで食べると満腹満腹。

お肉料理
ストロベリーのロールケーキ

洋風恵方巻はテイクアウトにしてもらった。
鰻、フォアグラ、チーズがローストビーフで巻かれていて、ワインに合うはず。うちでじっくりとワインに合わせよう。

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