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旨味たっぷり食べる鰹節 ブルゴーニュとバルバレスコの複雑な味わい

家族について百均をウロウロしていると食べる鰹節という商品を発見。焼津製造かつお節使用。108円。まるで生ハム、肉厚食感という謳い文句は言い過ぎのような気がするが、興味を惹かれた。

かつお節の複雑、枯れた味わいが、ワインとよく合うのではと空想して購入。自宅で開けると、かつお節を厚めに切り出したかけらが入っている。合わせたワインはブルゴーニュの赤ワイン。大人気ジャン・マリー・フーリエのネゴシアン(自社ブドウではなく買い付けブドウ)もの。それでも村名レベルで7,000円は超える。そしてバルバレスコの赤ワイン。こちらはスーパーの酒屋で半額セールになっていたので手が伸びた。バルバレスコが2,000円以下ということで飛びついたがお値段相応の味。まずはブルゴーニュから。

ジャン・マリー・フーリエ, ブルゴーニュ, 2018, 13%, 7,480円
Jean Marie Fourier, Bourgogne, 2018, 13%,

スッと黒みが差した明るいレッド。
香りにはよく熟したチェリー、プラム。梅干し、カツオ節の深みのあるジュワッと香る和の香り。ヒノキやほんのり漢方。ほのかにドライフルーツ、ドライフラワーも紛れていて引き出しの多いフレーバー。
味わいは果実味はしなやかで凝縮感はそこまで強くはない。フォーカスが敢えて微かにぼかしているか、じんわりとふんわりときて、中盤から余韻にかけてタンニンがドンとくる。緩く広がる旨みと滋味を力強く引き締める酸味とタンニンが印象的。隙のないワイン。時間をかけた飲んだが開栓後1週間後に大変身。めくるめく快活な果実味が重層的に押し寄せ、いつまでも口内に留まる。まだ若いので熟成の後が末恐ろしい。
(92/100)(1月8日)

食べる鰹節にワインを合わせていく。厚さのある鰹節には自然と咀嚼が求められ、噛むごとに飛び出すカツオの旨味が口内にじっくり留まる。どこか樹木のような香りと、後半にはほんのりと苦みも広がり複雑な味わい。その余韻にワインをひと口。ワインの重層的な果実味が溌溂で力強く、ケンカはしないが鰹節を圧倒してしまう。相性: ★★★☆☆

続いてバルバレスコに。

テッレダヴィーノ, イタリア, ピエモンテ, バルバレスコ, 2019, 14%, 1,850円
Terredavino, Barbaresco, Piemonte, Italy, 2019, 14%

コルクは合成樹脂。ほんのり黒みがさした明るいルビー、全体に朱色がかり落ち着いた色調。
香りにはプラムジャム、カシスリキュールの濃くて重々しくない果実香、ドライローズ、スミレのフラワリーなフレーバー、樽香はほんのりとさりげなく、なめし皮と枯れた木のニュアンス。バローロほどのスケールや複雑さはなくもバランスよく素晴らしい世界を魅せてくれる。
味わいにはほんのりと枯れたニュアンスを含む落ち着きのある果実味、アルコール感は強い、明瞭な酸味、しっとりとあたりながら舌を乾かすようなパワフルなタンニン、そこから上品なフィニッシュ。
(88.5/100)(12月2日)

食べる鰹節に。鰹節の複雑な旨味とそれに絡むほろ苦さに、ワインの落ち着いた果実香、枯れた木の香りが心地よく絡む。が、魚の味わいへの繋がりは期待を超えるほどではない。相性: ★★★☆☆

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