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炭火バーベキューで焼き牡蠣 シェリーのニュアンスを含む白ワイン

秋晴れの週末、ワインを保冷バッグに入れてバーベキューへ出かける。シーフードはタコ、ホッケ、鯖、アヒージョ、牡蠣を用意。

缶ビール飲みつつ火おこしをしつつ、タコにセロリのみじん切りを載せてゴマ油で仕上げた中華、エスニックテイストのカルパッチョをつまむ。

持ち込んだワインは2種。そして妹夫婦が日本酒を一本。

最近愛飲しているイタリア サルディーニャ島のヴェルメンティーノ品種、そしてスペインのシェリー酒ペドロヒメネス向けのブドウで造られる珍しいワイン(ブドウの品種名もペドロヒメネス)。Youtubeで大橋MW(Master of Wine)が牡蠣に合わせるワインとしてこのブドウで造られたものおススメしていたのを見てオンラインのワインショップでポチッた。

サーラガト, ヴェルメンティーノ, イゾラ・デイ・ヌラーギ, アッツェイ, 1,672円
Saragat、Vermentino, Isola Dei Naraghi IGT, Italy, 2020

香りにはグレープフルーツ、ピンクグレープフルーツフルーツ、オレンジピール、グァバなどの果実香、フレッシュで目の覚めるような快活な柑橘香、微かに柑橘果皮のビターなニュアンス、潮の香りも。
風味にはやや軽快な果実味の凝縮感、酸味を心地よく際立たせる。余韻までフレッシュでドライ、フィニッシュにはミネラルや柔らかいビターネス、軽快、快活、フレッシュ。鼻腔を抜ける磯の香りがワンポイント。

ボデガス・ヒメネス・スピノラ, エクセプショナル ハーヴェスト, スペイン, 2,618円
Bodegas Ximenez-Spinola S.A., Exceptional Harvest, 2020

琥珀がかった落ち着いた色調。
香りにはアプリコットリキュール、杏露酒、シードル、アップルビネガーなどの酸化的なニュアンス、奥にはアカシア蜂蜜、ハーブキャンディも。潮風やほのかに干しアミエビの香りを微かに。
風味は非常に厚みのある酒躯、こぎみよく明瞭な酸味、ねっとりとした質感で非常に力強い余韻、フィニッシュには磯の香りもほのかに。

前菜のタコとセロリのカルパッチョ風にワインを合わせる。
サーラガト(イタリアのヴェルメンティーノ品種)の快活な柑橘香がレモンを添えたように作用しタコの旨味、セロリの爽快さ、ゴマ油の芳醇な香りで満たされた口内を高い次元でコンプリートしてくれる。相性: ★★★★☆
ボデガス・ヒメネス・スピノラ(スペインのペドロヒメネス品種)とも磯の香りがよく繋がるが酒躯が強く、料理がやや圧されるか。相性: ★★★☆☆

前菜をつまんでいると炭火が安定してきたので網にホッケを載せる。

炭と網の距離が近い焼き台なのでどうしても強く焦げ目がつく。まぁ、このスモーキーなフレーバーも悪くないのだ。
ホッケに合わせるとサーラガト(イタリアのヴェルメンティーノ品種)の柑橘香が絞ったレモンのように作用し好相性。ただ、ワインのボディが軽めで鯖の脂にやや圧されるか。相性: ★★★☆☆
ボデガス・ヒメネス・スピノラ(スペインのペドロヒメネス品種)の強い酒躯にはホッケの軽快で上品な風味がやや圧されたが、ワインとホッケの磯の香りが繋がり好相性。相性: ★★★☆☆

続いて鯖に。緑茶干し。

サーラガト(イタリアのヴェルメンティーノ品種)の柑橘香が鯖の脂を心地よく引き締めるが、ワインの風味が軽快で鯖にはやや圧される。相性: ★★★☆☆
ボデガス・ヒメネス・スピノラ(スペインのペドロヒメネス品種)の強い酒躯と鯖の力強い脂が心地よくバランスする。相性: ★★★★☆

タコ、キノコ、ブロッコリーをアヒージョに。

サーラガト(イタリアのヴェルメンティーノ品種)の柑橘香がオリーブオイルで煮え立ち旨味が凝縮したタコを爽快に引き締める。相性: ★★★☆☆
ボデガス・ヒメネス・スピノラ(スペインのペドロヒメネス品種)のねっとりとした質感、重厚な風味に、オイル煮のタコの凝縮した旨味と磯の香りが絶妙にバランス。相性: ★★★★☆

そしてクライマックスは焼き牡蠣だ。

牡蠣の殻が開くのを待っていると、水分がかなり飛び身が少々縮んでしまったが、その分、風味が凝縮された。サーラガト(イタリアのヴェルメンティーノ品種)は牡蠣にもレモンを絞ったように作用してくれる。相性: ★★★★☆
続いてボデガス・ヒメネス・スピノラ(スペインのペドロヒメネス品種)に。牡蠣のクリーミーでコクの豊かな風味がワインの重厚な風味、磯の香りに絶妙にマッチ。醤油をひと垂らしすると、醤油のコクと醸造香が加わり料理のウェイトが若干重くなり、更にこのワインとの相性のピントが合う。間違いなく本日一番の組み合わせ。相性: ★★★★★

締めは新たに購入した飯ごうで炊いた牡蠣飯。ネギを振り、ポン酢を少々かける。

ここまで肉も食べてお腹いっぱいの状態だったが、牡蠣飯の香りは満腹中枢を破壊した。酔っているので炭水化物リミッターも外れた笑

サーラガト(イタリアのヴェルメンティーノ品種)の柑橘香は、太陽を浴びながら食べるシーフードのバーベキューに必携だ。
そしてボデガス・ヒメネス・スピノラ(スペインのペドロヒメネス品種)は少々癖のある牡蠣の磯の香りにも完璧な包容力を示した。期待以上のパフォーマンスだった。

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