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「自分のためにやる」って言っていいし、むしろそれが成功の秘訣

自分の都合を優先させるよりも、相手のためを思った行動の方が「善い行い」みたいな風潮ありません?

時と場合によるけれど、自分のメリットを考えて動くのって利己的とか打算的とか、あまりよいイメージがないように思います。実際はそうじゃなくても、わたしはそういう感覚を持っていました。

だからなのか、わたしは「自分はこうしたい!」って主張することが苦手。
「まずは自分を満たしてから。自分を満たさないと、他人を満たすことなんてできないよ」ってわかっているけど、いざ自分を通そうとすると変な申し訳なさが出てきてしまう。

たとえば、家族と意見が違ったとき。
お互いにそれぞれの意見を言い合ったあとに「じゃあ、そっちの案でいいよ」って譲られると、とたんに不安になっちゃうの。

そこまでしてわたしの意見を通すことなかったな。
相手を我慢させたり、妥協させたりしちゃったな、って。

そんなだから、自分のために動くって難しいなと感じていました。

でもねー、これ、そもそもの考え方が間違っていたんだわ。
わたしが思っていた「自分のために動く」って、周りの誰かの思いが通らなくなってしまっても自分の思いを通す、みたいなところがあった。
いわゆるwin-loseの状態。

そうじゃなかった。
自分のためになって相手のためにもなる道(win-winの状態)がある。お互いのメリットが重なるんだもの、申し訳なさを感じることもないし、よい結果になること間違いなし!

このことが腑に落ちたのは、いしかわゆきさんの新刊『聞く習慣』を読み終えたときでした。


「自分のため」って言っていいんだ

人と関わるのが苦手というゆきさん。インタビューライターという仕事に出会ったことをきっかけにうまくコミュニケーションがとれるようになったそう。なぜなら、「聞く」ことができるようになったから。

『聞く習慣』はそのコツを教えてくれる本なのだけど、のっけから「自分のため」に聞いてみよう!と言い切ります。

では、なんのために人の話に耳を傾けているのかというと、そのほうがお得だと知ったからです。話すよりも断然ラクだと気づいたからです。

『聞く習慣』いしかわゆき

ええええーー!
コミュニケーション下手な自分が話すよりも、相手に話してもらった方がラクだからって言っちゃっていいんだ!!

しかもそれでうまくいくって、どういうこと…??

それは、人は自分の話を聞いてもらえると幸せを感じるから。

話を聞いた方が、相手は気持ちよくなって、幸せになって、しかもこちらのことをちょっぴり好きになるんです。

『聞く習慣』いしかわゆき

あーーーー。
そうだわ、そうだよね。知ってた。でも、ついさ、沈黙が訪れると何か話さなきゃって焦ったりしちゃうんだよね。

そんなとき、相手にいろいろ聞いてみたらよかったんだ!自分のために。

人との会話の中にはたくさんのネタが詰まっている。たとえ興味のない相手との会話でも、聞いたら何かいいことが知れるかもしれない。

こんな思いで人の話を聞いたっていいじゃん!
自分も相手も満たされるよ!

そう教えてくれる『聞く習慣』を読んで、肩の力が抜けると同時に「自分にとってのメリットも探すと物事がよい方向にいく」ことを思い出させてくれました。

そうだ、それって仕事で結果を出すコツでもあったなって。

クライアントの依頼に「自分のため」も混ぜる

わたしがライティングの技術を学んだとき、仕事の進め方や気持ちの持ち方などについても教えてもらう機会がありました。

その中のひとつで印象的だったのが、先生の仕事に向かう姿勢。
「クライアントワークをやるとき、自分のための目標も一緒に書き出している」とおっしゃっていて。

もちろん、クライアントの要望を満たすのがいちばんであることは大前提なんだけど、その仕事をやることで自分にどんなメリットがあるのかを明らかにしておく。

低単価だけど記名記事だから、これを実績に次の仕事をとるんだ、とか。
インタビューの文字起こしをしながら、話の引き出し方を学びたい、とか。
ライティングのスキルを教えることで、自分が抱えている仕事を任せられる人が増やしたい、とか。

そうすることで自然とその仕事に全力で取り組めて、結果としてよいものができると。

「自分のため」になることで相手を喜ばせる。これが成功の秘訣なんだな!

最後に

『聞く習慣』で良いなと思ったアイデアをもうひとつ。

人の話を聞けるようになると、本にもネットにも載っていない自分だけの情報が得られる。
人との会話で得られるのは「不特定多数に向けた情報」じゃなくて「自分のためにシェアしてくれた情報」だから。

これってすごいことじゃない?
『聞く習慣』で紹介されている数々の「聞くコツ」をさっそく実践してみようと思ったのでした。自分のために。


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