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私がジェイク・リーのNOAH参戦で感じた事について

はじめに

2023.1.1日本武道館。
『清宮海斗vs拳王』、『グレート・ムタvsシンスケ・ナカムラ』のダブルメインイベントが組まれたNOAHの元日武道館は、2022年の3,181人を大きく上回る観衆9,500人をマーク。


【アフター日本武道館】1発目となった2023.1.8の後楽園ホール昼夜興行では、『NOAH本隊×金剛シャッフルタッグトーナメント』という異色企画も設けられましたが、話題の中心に立っていたのは、日本武道館大会にも登場したジェイク・リーのNOAHマット初参戦。


2022年末を以て全日本プロレスを退団した、元三冠ヘビー級王者の他団体参戦。


日本武道館に登場した話題性もあってなのか、この日の後楽園ホールでは、ジェイク・リーで動員が動いてることを少なからず感じた次第です。
(全日を見ている方がNOAHに来ていた印象)


私自身、昼夜興行を通じてジェイクの試合内容が凄いと感じた一方、どこか複雑な思いも抱いていました。
誤解を恐れずに言うなら、【NOAHに上がるべき選手では無かった】と。


ただ、その辺の感想をツイートしたら、「NOAHは三流団体だからね」とか「全日には宮原がいるからトップオブトップにはなれない」とか、「ジェイクは試合内容イマイチだし、全日には居場所無い」なんてリプライが来た訳でして…

1つの話題で反論リプが多数来るのも私自身初めての事で、それだけジェイク・リーという選手が話題の中心に位置している事を実感しました。


ガッツリ全日を見れている訳ではない私ですけれど、今回の件で色々感じる事もあったので、上述の反論無いし弁明がてら、今回の記事を書いていきたいと思います。


①【NOAHに上がるべき選手ではない】と感じたのは…

冒頭で【NOAHに来るべき選手では無かった】と私が述べたのは、何もジェイクが酷い選手だっだからとか、NOAHがダメだからとかでは決してありません。

三冠ヘビーを巻いて団体の柱や宝になれるだけの存在が、こうして他団体にフリーランスとして"流出"してしまっている事実に対する、複雑な思いによるものだからです。


そもそも、2022年下半期の扱われ方を見ていても、『三冠ヘビーを防衛0回で陥落』とか『日本武道館大会で秒殺』とか、私自身が特段ファンでなくとも違和感を覚える事が多かっただけに、NOAH参戦の2試合を見て、改めて「ジェイクはテッペンを獲らないといけない選手だ」と確信しました。


稲村愛輝とのシングルマッチでも、北側の場外に出た稲村に対し、敢えて南側から降りて拍手を煽るジェイクの姿が印象的でした。
試合内容だけでなく、会場の空気も制圧する余裕を感じさせた一幕。


それだけの事を初参戦でやってのけてしまう選手を、前述のように「トップオブトップにはなれない」、「居場所がない」なんて言ってしまうだなんて、あまりにも贅沢と言いますか、何と言いますか…。


だから、それだけの選手がNOAHに上がってくれている事実に対して、私は感謝しかないのです。
(言葉って難しいですね…。)


②ブーイング

今回の昼夜興行を通じて、私のTwitterのフォロワー様と話に上がったのが『ブーイング』でした。


昼興行ではジェイクと稲村の双方に声援が飛んだ一方、夜興行ではジェイクのカットプレーや場外乱闘にブーイングが発生する場面も。
声出し応援が再開され始めた状況を抜きにしても、NOAHのリングでそうした光景が生まれたのは久しぶりに見た気がします。


この辺のブーイングに対するスタンスは人それぞれ見解が分かれるでしょうが、私が感じたのは【団体ごとの違い】でした。


日本のプロレス界では、2022年頃から本格的な声出し解禁に向けた動きが生まれ、会場にもブーイングが起きる光景も戻りつつあります。

ただ、個人的には、今のNOAHの会場にブーイングが起きにくい性質があることもデカかったのではないか、と見ております。
他団体の選手であっても、内容が良ければ進んで評価する、そんな印象。

実際、2019年秋に外敵として上がりながらも、試合内容でファンを納得させていった藤田和之や、2022年より新日本プロレスから参戦している小島聡も、ゴリッゴリの外敵として見られた時期は短かった印象ですし、2015年~2016年にかけた鈴木軍侵攻期を考えてしまうと、状況は大きく変わっているような気がしてます。


恐らく、【NOAHの選手が退団後に全日に上がる】みたいな逆パターンだったら、こうはならなかったんじゃないかと。
今では信じられない話ですが、2020年にWRESTLE-1活動休止後に芦野祥太郎達が全日に上がりだした際、【忖度】だなんてワードで批判するファンがいたくらい、全日は(良くも悪くも)保守的な風土も感じますし…。


私が昼夜興行の反応を見た限り、ジェイクに対して批判的な意見は無く、NOAHファンもジェイクに好意的な評価を示していた事が、その現れかと。


とはいえ、ブーイングをハッキリ起こせる存在や、ゴリッゴリのヒールユニットがいない今のNOAHにとって、外敵度合いを増したジェイクの存在は稀有。

極端な介入や凶器を使わずとも、ブーイングを起こせるのは今のジェイクだからこそ。


フォロワー様や他の方と昼夜興行の合間に話していて、2022年8月の参戦以降、NOAHファンのハートを掴みつつあるジャック・モリスが横にいることも「ブーイング生まれにくいんじゃないか」と指摘する意見が生まれていたのも、個人的には興味深いところでした。
(愛されキャラ!)


試合を通じて、団体ごとの違いについても考えさせてくれた、ジェイク・リーという存在。
ある意味、ガタイのデカさ以上に感じたことかもしれません…。


まとめ

方舟マットに颯爽と現れた黒船、ジェイク・リー。


ニュースを見た限り、2023年の春か夏に海外挑戦希望があるとのことで、帰化申請がスケジュール通りに進むなら、NOAHにガッツリ上がる機会は遅くとも夏前までになるんじゃないかと私は見ております。


今大会中に上半期のNOAHビッグマッチスケジュールも発表されたのですが、武藤敬司引退後の3月以降に3ヶ月連続でビッグマッチが開催。


2月の大阪ビッグマッチメイン・『清宮海斗vsジャック・モリス』の結果如何では、この3大会のいずれかにジェイクのGHCヘビー挑戦もあるんじゃないかと、勝手ながら期待している私ですが、果たして…。


武藤敬司が引退するまで、泣いても笑っても残り約1ヶ月ちょっと。


1.21には新日本プロレスと2年連続の対抗戦も決まり、ジェイクも参戦と、年始から話題が生まれているNOAH。

ただ、2.21に武藤敬司やNOSAWA論外の引退が控えている事を考えてしまうと、このビッグウェーブを活かすか殺すかは団体次第、選手次第、それを盛り立てるファン次第になるんじゃないかと私は考えてしまうのです…。
これで、盛り上がりまでフィナーレにしてはいけないのも事実。

今回のジェイク・リー参戦もしかり。


東スポのジェイク独占インタビューでは、「俺が武藤敬司の代わりをすればいい」という発言だったり、武藤が使うような"作品"というフレーズが出てきたり、武藤の存在を意識したような内容が出てきたのは、果たして偶然か必然か…?

この運命にも似た巡り合わせを含めて、プロレスは改めて面白いと私は感じたのでした。


冒頭で、しがないファンの私宛にクソリプが複数来た件は、ある意味、ジェイクや今のNOAHに注目が集まっている証拠だと捉えております(笑)。
今後が非常に楽しみです!

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