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壁紙は背景でなくアイデンティティ"WALPA"

十年近く前、WALPAがどうやら楽しいらしい、ということで壁紙貼りの体験に行ったのは渋谷のアパートの一室だった気がする。その後、瞬く間に事業規模を拡大し、全国規模になってしまった。そして壁紙メーカーという域をあっという間に超える存在になってしまった。

WALPAは、世界中の個性的でアーティスティックな壁紙を扱う輸入壁紙の専門店である。お客さん自ら貼り替えができる糊やローラーを含めた施工キットも販売している。コロナ前までは、ワークショップも頻繁に実施していた。壁紙を売るだけでなく、「洋服を着替えるように気軽に壁紙を貼り替える」というコンセプトの通り、壁紙のある暮らしそのものを提案している。


1.自分で貼る喜びと愛着が味わえる

果たして自分たちだけで貼れるのか、という実証実験的に人を呼んでワイワイと自宅のトイレに貼ってみた。意外に巾木や吊り戸との取り合いも綺麗にできてしまった。壁紙同士の隙間も開けずに貼ることができた。とはいえ、自分で貼ってみると、トイレに入る度にその時の苦労を思い出し愛しむようになった。貼る体験と共に、生活を壁紙と共に過ごすことで愛着が湧いてくる。

2.能動的に壁紙をカスタマイズできる

今回壁紙に選んだのはフレーム柄である。壁紙だけでも楽しめるが、フレームに色を塗ったり、写真や好きな画家のポストカードを貼ったりして、世界でひとつの壁紙にカスタマイズできる。そして本当に小さかった頃の自分を不思議に眺めながら用を足す息子がいる。

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3.壁紙に自分らしさと遊び心をもたらした

壁紙を楽しむのは大人だけではない。貼り替え自由な壁紙にはクレヨンでも何でも描き放題。子どもの手に届く高さの部分は、壁紙の柄とは無関係な落書き?アート?が施されてる。これもまた、その家の家族構成や趣味・思考がわかりやすく体現されていて面白い。

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従来、家具、建具やアートを引き立たせるためだけの白い壁紙だったものに光を当てて、自分らしく楽しめるコミュニケーションツールにまで押し上げたのはWALPAの功績である。
我が家ではトイレに行くのが何故か楽しみになっている。

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