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ローリング・ストーン編(1-100)

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ローリング・ストーン誌の「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」で取り上げられている作品たちを扱った記事のまとめです。
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2024年5月の記事一覧

Jefferson Airplane『Surrealistic Pillow』(1967)

アルバム情報アーティスト: Jefferson Airplane リリース日: 1967/2/1 レーベル: RCA(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は471位でした。 メンバーの感想The End End  サイケデリックがカウンターカルチャーであって"サブ"カルチャーではなかったことが窺い知れるというか、お馴染みのグニャグニャした音像なのに風通しが良い。後ろ暗い雰囲気がほとんどない。これは道を外れることではなく本当に人類の新たな道

Aretha Franklin『I Never Loved a Man the Way I Love You』(1967)

アルバム情報アーティスト: Aretha Franklin リリース日: 1967/3/10 レーベル: Atlantic(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は13位でした。 メンバーの感想The End End  ビリー・ホリデイやエタ・ジェイムズやニーナ・シモンズに比べてボーカルが小さい、いや、大きくない。これはアンサンブル・オリエンテッドな態度を表すものか、はたまた、ボーカルを極端に強調したミックスに仕上げなくてもボーカルが埋もれ

Velvet Underground『The Velvet Underground & Nico』(1967)

アルバム情報アーティスト: Velvet Underground リリース日: 1967/3/12 レーベル: Verve(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は23位でした。 メンバーの感想The End End  初めてフィードバック・ノイズが聴けたかも。その昔一度聴いてみた時はさっぱり分からなかったのだけど、ここまで聴いてきたアルバムたちを踏まえると何を意識して作っているかなんとなく思い浮かぶ。  当時のロック/ポップスの最先端へリ

Jimi Hendrix Experience『Are You Experienced?』(1967)

アルバム情報アーティスト: Jimi Hendrix Experience リリース日: 1967/5/12 レーベル: Track(UK) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は30位でした。 メンバーの感想The End End  エレクトリック・ギターが道具から目的になった瞬間だ。ピアノよりも安価で同じくらい習得の第一ハードルが低い伴奏楽器として普及したギターが大音量化の需要に応えてアンプリファイドされた姿としてではなく、ファズ・ペダルと

Beatles『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』(1967)

アルバム情報アーティスト: Beatles リリース日: 1967/6/1 レーベル: Parlophone(UK) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は24位でした。 メンバーの感想The End End  お手上げだ。非の打ちどころがない。ハタチを越えてから初めてスピッツの『ハヤブサ』を聴いた時の気持ちが蘇ってきた、みんな、これまでこんなアルバムがあることを、こんなバンドがあることを知った上でよくバンドをやる気になりましたね……  マイナー

Four Tops『Reach Out』(1967)

アルバム情報アーティスト: Four Tops リリース日: 1967/7 レーベル: Motown(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は429位でした。 メンバーの感想The End End  ベースラインがずーっと絶品。リズミカルなベースとタイトなドラムにゴージャスなコーラス、ハッピーなピアノとホーン隊……今まで抱いていたモータウンへのイメージにかなり近い作品だと感じた。洗練された/もしくは漂白されたリズム&ブルース。  そして、こ

Pink Floyd『The Piper at the Gates of Dawn』(1967)

アルバム情報アーティスト: Pink Floyd リリース日: 1967/8/5 レーベル: Columbia(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は253位でした。 メンバーの感想The End End  え、このアルバム、金澤ダイスケがキーボードを弾いていますか……?ところどころにフジファブリック感が……  それはさておき。ジミヘンに対して"呪術的"というレビューを多く見たし納得するが、個人的にはこちらの方がドロドロしていて、呪(まじ

Kinks『Something Else by The Kinks』(1967)

アルバム情報アーティスト: Kinks リリース日: 1967/9/15 レーベル: Pye(UK) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は478位でした。 メンバーの感想The End End  ユニゾンってやっぱり良いですね……コーラスまで使って和音がパッと広がる瞬間も用意されていることで、同じフレーズを全員で弾く瞬間の気持ち良さが何倍にも増幅されている。  全体を通して過剰でないハッピーさがアンサンブルを包み込んでいて、ここのところ増えてき

Cream『Disraeli Gears』(1967)

アルバム情報アーティスト: Cream リリース日: 1967/11/10 レーベル: Reaction(UK) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は170位でした。 メンバーの感想The End End  "割れちゃった"みたいな歪み方はアンプによるものなのか、マイク以降のプロセスによるものなのか気になる。これだけガサガサなのにウォームなムードたっぷりだから面白い……ウォームというか、ホットだな。これは。  歌えるリフをたくさん作れるって紛れ

Love『Forever Changes』(1967)

アルバム情報アーティスト: Love リリース日: 1967/11 レーベル: Elektra(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は180位でした。 メンバーの感想The End End  すっごく最高だ!ドラムの音色、ベースのリズム、うっかりしていると見過ごしそうなほど穏やかに不穏なムードを演出するギター…コーラスの重なり方やエコーの具合もやり過ぎていなくて、かなり今の耳で親しみを持って聴くことができた。  『Forever Chan

Jimi Hendrix Experience『Axis: Bold as Love』(1967)

アルバム情報アーティスト: Jimi Hendrix Experience リリース日: 1967/12/1 レーベル: Track(UK) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は92位でした。 メンバーの感想The End End  単純にプロダクションとして質が高すぎる。タムの迫力やギターの録音の生っぽさ(自分でアンプを使ってギターを弾いている時とのギャップの無さ)、ここまでレビューしてきた作品たちと比べて明らかに抜きん出ている。  楽曲につ

Beach Boys『Wild Honey』(1967)

アルバム情報アーティスト: Beach Boys リリース日: 1967/12/11 レーベル: Capitol(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は410位でした。 メンバーの感想The End End  なんとなくだけど、ビーチボーイズにはガナって欲しくなかったな……。なんか、説明が難しいのだけど、そこの型は破らないのが美しかったじゃん!!みたいな。それだけの差なんだけど、ため息をつくような魔法ってそういう部分の差に宿るじゃないです

The Who『The Who Sell Out』(1967)

アルバム情報アーティスト: The Who リリース日: 1967/12/15 レーベル: Track(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は316位でした。 メンバーの感想The End End  『Pet Sounds』とはまた違った形の、"フィル・スペクターの向こう側"なサウンド。モノミックスやエコーが生み出す効果、あの迫力をロックに落とし込んだ例として完璧だ。  ソングライティング自体が大きいというか、広い場所が似合うムードを纏っ

Bob Dylan『John Wesley Harding』(1967)

アルバム情報アーティスト: Bob Dylan リリース日: 1967/12/27 レーベル: Columbia(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は337位でした。 メンバーの感想The End End  Rチャンネルに寄っているドラムの音がすごく生々しいというか、目の前で叩いているのを聴いている時にかなり近い。おそらくはドラムに立てるマイクがすごく少ないのだと思う。(「I Dreamed I Saw St.Augustine」ではス