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ミュージック・マガジン編

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ミュージック・マガジン誌「50年の邦楽ベスト100」で取り上げられているアルバムを扱った記事たちのまとめです。
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2023年7月の記事一覧

ザ・ブルーハーツ『THE BLUE HEARTS』(1987)

アルバム情報アーティスト: ザ・ブルーハーツ リリース日: 1987/5/21 レーベル: メルダック(日本) 「50年の邦楽ベスト100」における順位は7位でした。 メンバーの感想The End End  現在の私の趣味からするとウソみたいな話なのだけど、何を隠そう、ウォークマンを買ってもらった11歳の私が初めて能動的に聴いたアルバムが父の大好きなこれだったし、初めて自分で選んだギターもレスポール・ジュニアだったんですよね。小学生の頃は授業中ノートにブルーハーツの歌詞を

ピチカート・ファイヴ『カップルズ』(1987)

アルバム情報アーティスト: ピチカート・ファイヴ リリース日: 1987/4/1 レーベル: CBS/SONY(日本) 「50年の邦楽ベスト100」における順位は60位でした。 メンバーの感想The End End  もっともっとあざとい感じかと思ってたけど、想像より随分腰の入ったというか、落ち着いたサウンドだなという印象。『BAND WAGON』や『SONGS』の時に“なんとなく流れていってしまって感想が浮かばない”と言ったメンバーがいたけど、個人的にそれに近いかも。

ボ・ガンボス『BO & GUMBO』(1989)

アルバム情報アーティスト: ボ・ガンボス リリース日: 1989/7/1 レーベル: EPIC/SONY(日本) 「50年の邦楽ベスト100」における順位は65位でした。 メンバーの感想The End End  どれだけ肉体的なアンサンブルでも、どれだけ揺らいでいても、どれだけ情熱的でも、理知的な匂いを探してしまう。結局ちょっとスノッビーなものが好きなんだなあ…それ一辺倒はあまり良いことではないと思うけど。  ただのルーツ志向でもない、ただ新しいサウンドでもない、ポップス

いとうせいこう『MESS/AGE』(1989)

アルバム情報アーティスト: いとうせいこう リリース日: 1989(月日不明) レーベル: Astro Nation(日本) 「50年の邦楽ベスト100」における順位は76位でした。 メンバーの感想The End End  ブレイクビーツの組み方がシンプルだけどとてもスマートで、扱っているサンプル自体はオーセンティックなのだけどかなりモダンに聴こえる。サンプリングミュージックの気持ちよさの核を持っているビートだと思った。ラップミュージックにおける『風街ろまん』みたいに思っ

ザ・タイマーズ『THE TIMERS』(1989)

アルバム情報アーティスト: ザ・タイマーズ リリース日: 1989/11/8 レーベル: EASTWORLD(日本) 「50年の邦楽ベスト100」における順位は78位でした。 メンバーの感想The End End  コンセプチュアルにも響くけどコンセプトアルバムというよりは、ロックオペラ的な構成と語り方だと思った。  ギターの音色が軽快でキラキラしてて、ソングライティングもそうだけど、それ以上にギターの音色のその楽しさがこのアルバムをポップに仕上げている気がする。  「土

フリッパーズ・ギター『three cheers for our side~海へ行くつもりじゃなかった』(1989)

アルバム情報アーティスト: フリッパーズ・ギター リリース日: 1989/8/25 レーベル: ポリスター 「50年の邦楽ベスト100」における順位は87位でした。 メンバーの感想The End End  こんなにポップなのにどうして押し付けがましくないんだろう。ギラギラのアコギ、ベタベタのコンプ、なんだかうまみ調味料みたいに、好みを越えたところで脳が直接喜ばされているみたいな感じがする。  ウソみたいに漂白されきったハッピーなサウンドなのだけど、たぶん本当にウソなんだと

CHIKADA HARUO & VIBRASTONE『Vibra is Back』(1989)

アルバム情報アーティスト: CHIKADA HARUO & VIBRASTONE リリース日: 1989/12/1 レーベル: SOLID RECORDS(日本) 「50年の邦楽ベスト100」における順位は100位でした。 メンバーの感想The End End  存じ上げなかったし、ランキングでも100位ギリギリだし、正直に言ってこれが入ってるのはちょっと忖度なんじゃないの…?と思いながら聴いたのだけど、演奏はめちゃくちゃクールだし、リリックも随所にドキッとすること言って

岡村靖幸『家庭教師』(1990)

アルバム情報アーティスト: 岡村靖幸 リリース日: 1990/11/16 レーベル: EPIC/SONY(日本) 「50年の邦楽ベスト100」における順位は11位でした。 メンバーの感想The End End  ところどころ歌のリズムが前につんのめっているのだけど、同じ箇所で楽器もつんのめっている場面がある。(「カルアミルク」なんかのバラードに顕著)歌っている人が全部演奏して録っているからこそ生まれる揺らぎに感じられてとても面白かった。  ところで、自分の女の子への興味の

フリッパーズ・ギター『カメラ・トーク』(1990)

アルバム情報アーティスト: フリッパーズ・ギター リリース日: 1990/6/6 レーベル: ポリスター 「50年の邦楽ベスト100」における順位は45位でした。 メンバーの感想The End End  あざとい。耳で聴いてるのにときどき目を逸らしてしまうほどあざとい。あざといのにどう考えてもナードだから混乱する。  グルーヴというものへの意識が薄いとしか思えないヨレが頻繁にあるように思う。ただ、膨大なリファレンスの折衷から生まれる垢抜けたムードは圧倒的だと感じる。あまり

サンディー『MERCY』(1990)

アルバム情報アーティスト: サンディー リリース日: 1990/12/19 レーベル: Eastworld(日本) 「50年の邦楽ベスト100」における順位は90位でした。 メンバーの感想The End End  あら(^^)良いですね!   “J-POP”感がすごい。また時代が変わったな…と思うけど、プロデュースの久保田麻琴ともども70年代からやってるベテランなんですよね。日本、中国、東南アジアからシルクロードまでやりたい放題なカリカチュア。これ以上やったら陳腐になっち