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『人・人ならざるもの』

人は神な(た)りえる

そうでしょう?

邪魔だからといって
カラスを殺す
凶暴だからといって
クマを殺す
増えすぎたからと言って
猫を殺す

そして争い
奪い合う

人は何かを殺す
人の意思で

はたまた
遺伝子操作をする
駆除するため
生きるため
そうして新たな品種たちが生まれる

人は命を作る
人の意思で。

人は命を操作している

神そのものだろう?
人の領域を超えているのだ。

神と呼ばずしてなんと呼ぶ?

そういうものだろう。
人は。

王様もおなじさ。
ただ人より頭が良かった
人徳があった
立ち回りが良かった
そんな
人より違う何か
それを持ってるという理由で
国の王とされる
1人の同じ人間が
国を、人を、人生を、背負わされる。

馬鹿馬鹿しいだろう?
同じ、1人の、人間が
自分の人生以外に
重く、辛い荷を背負わされるのだ。

全くもって理不尽だ。

同じ人間なのに指導者とされる
だがその者がいなければ
国は成り立たない。

神の領域に踏み込んでおきながら
1人の人間に重荷を背負わせる

すべての事柄はそいつのせいにして
のうのうと生きている。

人は、自分ではない誰かのものに
何かを背負わせる。
誰かのせいにする。

そうして生きている。


本当に愚かで、無様で、醜い。

儚き命の中でそうして生きているのだ。

だけど、その中でも輝く何かはある

短き命だからこそ、
綺麗なものがある。

誰しもが持っているものだ。
それを持ったままなのか、捨てるのかは人次第だが。

それは、酷く汚いかもしれないが
ほかの何よりも綺麗で美しいのだ。

泥にまみれたものの中で醜くとも光る何か。
確かに人の本質は悪だ。
人の醜い部分こそ本性さ。
泥におおわれてもなお
光るものがあるからこそ、
人は、
捨てがたいんじゃないか。

だからこそいいんじゃないか。

だから人は人を嫌いになれないんだ。

人が作るこの世界を嫌いになれないのだ。

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