『息てる』

泣きたいほど苦しいのに
叫びたいほど辛いのに

泣けなくなった自分が
叫ぶことすら忘れてしまった自分が
吐き出せなくなった自分が
頼り方を知らない自分が
甘え方を忘れた自分が
簡単に悪くもないのに自分を責めて謝ってしまう自分が
ヘラヘラ笑って誤魔化せるようになった自分が
生きてる意味を無くした自分が
生きてる価値すらない自分が
何やってんだろって思う自分が

自分の弱いところも
自分全てが
大嫌いで醜くて汚くて惨めで
死んでしまいたくて消えてしまいたくて
壊してしまいたくて
殺してしまいたくて消してしまいたくて
たけどまだ、まだ僕らは生きてる
いじめられようと虐待されようと過保護な親がいようとハブられようと嫌われようと傷つけられようと、傷つけようと、
何されようと、どれだけ暗い過去を過ごしていようと
人を信じられなくなろうと、怖くなろうと、壊れようと
毎日死ねばいいのにって思ってようと

生きていたんだ
生きているんだ
まだ、僕らはまだ、この世界で、生きているんだ
何故かまだ、息をしてるんだ。
息ているんだ
その理由は、僕らにもまだほんとのところは分からない
ただわかるのは、
悔しいから、終わる勇気がないから、ちょっと怖いから、自分らしく1度くらい好きに生きたいから、やりたいように生きたいから、後ろを引かれる何かがあるから、みんながいるから、まだ終わりたくないから、息たいから、自分を見つけたいから、満たされたいから、負けたくないから、このまま終われないから、自分の物語を好きなように彩って描いて紡いで綴って、叫んで泣いて、生きていきたいから。
後悔したくないから、笑って終わりたいから。
それだけなんだ。
僕らが生きてる理由なんてそんなもんだ。
そんなんでいいんだ。
ちっぽけでもひとつ死ねない何かがあればそれでいい。

それのお陰でまだここに居るんだから。良くも悪くも、息ているんだから。
いつか生きててよかったと、幸せだったと、生きたいと思える日が来るのか分からないけど、
あー、いい人生だった、悔いはない
って清々しい気持ちで、笑って終わりたい。
自分らしく息て、生きて、終わりたいんだ。
そのくらいでいい、それでいい、それがいい。