大阪人が家で作る本当に旨いお好み焼き
実家で毎週のように食卓に登場していたお好み焼きがどれだけ美味しいのかを知ったのは、上京してからだ。そもそも大阪に住んでいた頃は店でお好み焼きを食べるなんて習慣は一度もなく、お好み焼きといえば家族でサザエさんを見ながらホットプレートを囲んでわいわいと食べるもの。翌日のお弁当のおかずにはお好み焼きが必ず登場し、大量に作っては冷凍してのエンドレスループ。白米にお好み焼きをオンして食べるのもごく日常の風景である。
それぐらい、子供の頃から「もうイヤや〜!」というほど食べてきたお好み焼き(実際うちの姉はお好み焼きが嫌いになった)なんだけど、上京してからなんとなくあの味が恋しくて店に行ってみると、まずその値段に驚く。実家でドカーンと豪快に焼いていたあのお好み焼きが、ちんまりサイズで千円ぐらいする(一枚じゃ全然足りないんですけど…!)。そして具材が色々選べることにも驚く。え! お好み焼きってこんなに細分化されてるの?(実家のお好み焼きはオンリー一種類。豚肉とイカなどが入ったいわゆるミックス玉だと思う)
そうしてあれこれ食べ歩いた結果、たどり着いた結論。
みんな違ってみんな美味しいお好み焼きだけど、だけど! うちの実家のお好み焼きが世界一旨い…! 私だけじゃない、そう思っている大阪人は少なくないと思う。飽きずに毎日でも食べられるシンプルさがそう思わせてくれているのかも。というわけで、子にも孫にも来世にも受け継ぎたい実家のお好み焼きのレシピと作り方を備忘録的にまとめておく!
実家のお好み焼きの作り方
材料(6枚分・家族4人分ぐらい)
焼いたあとに一枚ずつラップに包んで冷凍してもよし。作り始めてから気づくけど、微妙に手間がかかるんでまとめて作るのが吉。
キャベツ… 600g
ネギ… 100g
天かす… 50g(できれば市販のパッケージ化されているものではなく、スーパーの惣菜コーナーとか蕎麦屋でおすそわけで売ってもらえるもの)
紅生姜… 大1
スルメイカ… 適量
豚バラ肉… 適量
卵… 5個
山芋(すりおろしたもの)…大さじ2
小麦粉…大さじ3
片栗粉…大さじ2
水…大さじ3
白だし…大さじ1
薄口醤油…大さじ1
ソース…適量(おたふくのお好み焼きソースとかでも。作るなら、とんかつソース、ウスターソース、ケチャップを適当にブレンド)
※新鮮なイカも刺し身もなければ、イカの天ぷらを刻んで使っても良い。その場合は天かすなしでOK
※キャベツからどんどん水が出るので、生地を混ぜたらすぐに焼くのがコツです!!!
作り方
キャベツ、ネギ、紅生姜をみじん切りにする
イカは細切り、豚バラ肉は5cm幅ぐらいに切っておく
卵はまとめて溶いておく
大きめのボウルに、キャベツ、ネギ、天かす、紅生姜、イカを入れて、溶いた卵を半量ぐらいを入れて、お玉でざっと混ぜる。
3. 別のボウルで、残りの卵、山芋、小麦粉、片栗粉、水、白だし、薄口醤油を入れて、泡立て器でよく混ぜる。
4.3を2に加えて、全体をお玉でワシワシとかき混ぜる。さあ焼くぞ!
5.中火に熱してサラダ油を引いたフライパン or ホットプレートに4を載せて(お玉一杯〜一杯半ぐらいの量が目安)おたまの裏でちょっと整える。生地の上に豚バラ肉を載せる。フライパンであれば蓋をして3分、ホットプレートであればそのまま3分焼く。
6.エイッと裏返して、さらに3分焼く。
ひっくり返したときに上から押さえないのがポイントです!
(ホットプレートの場合は蓋なしでOK)
7.もう一度ひっくり返して、火を消す(あとは予熱で)。そのままフライパンの上でソースを塗る! たっぷり!
8.鰹節、青のりを惜しみなくかける。
9.完成〜〜〜!!!!!
マヨネーズや七味唐辛子など、お好みの食べ方でどうぞ!
アレンジというか思い出
我が家はお好み焼きを軽く楽しんだあとに、焼きそばの麺をホットプレートで軽く炒めて、5 の状態のお好み焼きの上にドーンと載せて、そのまま裏返して焼いたモダン焼きを楽しむのが定番だったな〜。
あと、お好み焼きが焼き上がるまでの間、ホットプレートのすみっこでチョチョイと肉や野菜を焼いて食べるのもまた楽しい。子供はウインナーを焼いたり、お父さんはスルメイカを焼いてつまみにしたり。
ただこれだけは忠告しておく、部屋に充満するお好み焼きの匂いにはまじで気をつけて!
あとがき
このお好み焼きノートを書くために改めて実家に連絡すると「別に普通やけどな〜!」と言いながら「あ、でもこれは気をつけて」とあれこれヒントが出てきた。「最後は青のりと鰹節やんね」と私が言うと「見た目を重視するなら鰹節かけてから青のりやで」と当たり前のように言ってのけた。ふわり鰹節の上に青のりが載ったほうが美しいんだって。だけどソースの上にたっぷり青のりをかけたほうが、青のりがソースにとけて美味しいのだとか。味を取るか見た目を取るか。奥深いぜ…!
そして、東京では惣菜の天かすが手に入らない…(関西ではスーパーの惣菜コーナーで売っていることが多い)と嘆いていた私に「イオンとかライフ、関西系のスーパーやったらお願いすれば売ってくれると思うわ。あとは近所の天ぷら屋、蕎麦屋に電話してみたら?」と、ググるよりも早い頼もしいコメント。私も実際に近所のスーパー2軒に電話で聞いてみて、2軒目でゲットしました。ネットで調べたら、天丼チェーン「てんや」では、食事をすれば無料でもらえるらしいよ!(だけど昼に天丼食べて、夜にお好み焼き食べる気がしないわな)
突然の宣伝
さて、そんな美味しいお好み焼きを息を吸って吐くように生み出す私の両親が夫婦で営むしっぽり立ち飲み屋がこちらです(唐突)。
正直私が宣伝なんぞしなくても良いぐらい、地元の常連さんで賑わうお店なんだけども…! かつてお好み焼きのスキマで余った長芋やイカを肝とをチョチョイと焼いて楽しんでいた父が美味しいお酒と肴を、お好み焼きを焼きまくってきたはずなのに、いまだにひっくり返すのを失敗しがちな可愛い母がおしゃべりに付き合ってくれるよ(ときどきメニューにお好み焼きが出ることも)!
さあ、今晩はお好み焼きよ〜〜〜〜〜!!!!!
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