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夫婦/カップルが対等であるというのは、同じだけ稼いでいるとか、同じ役割を負うとかいった意味ではなく、互いを同じだけ尊重すること(『北欧式パートナーシップのすすめ』)

作者紹介――熟練のカップル・セラピスト

 3月27日に原書房より発売された『北欧式パートナーシップのすすめ 愛すること、愛されること』の内容をご紹介させてください。​
 この本は元々ノルウェーで2017年に出版された作品の邦訳です。

 作者は、ノルウェーで一番人気の夫婦カウンセラーの1人であるビョルク・マテアスダッテルという女性作家です。本作が2017年にノルウェーで出版された時のプロモーションビデオを以下で観ることができます。

 作者はこのビデオの中で、「私はビョルク・マテアスダッテルです。私は『愛すること、愛されること――どうしたら愛を大切にできるの?』を書きました。とおっしゃった後で、オスロを歩くカップルに愛を大切にするための秘訣を聞いて回ります。

 作者のビョルク・マテアスダッテルは1964年生まれ。企業、組織、図書館、文化会館、文化フェスティバルや結婚式の前夜祭、成人教育機関などで20年以上、夫婦カウンセリングや夫婦生活講座、カップル講座を行ってきたベテランのカップル・カウンセラーです。​

 2013年からダーグブラーデ紙の週末別冊版ダーグブラーデ・マガシンで、月に1度、コラムを執筆していることでもノルウェーでは知られているそうです。​

テレビ出演――カップル・セラピーの様子、夫婦円満の秘訣

 また夫婦生活講座/恋人講座の様子は、NRKという国営放送のドキュメンタリー番組でも取り上げられました。​

 またTV2の番組に34年連れ添ってきた旦那様と出演し、夫婦円満の秘訣として本書の第9章日々の愛と家庭生活の『日々、恋人』という項や、第10章タッチと欲求の中の『ぎゅっと抱き寄せて』にも出てくる毎日20分、家事のことは忘れて夫婦でソファの上でくっつくというご夫妻の習慣についてお話しました。

対等であること

 この本では、パートナーが対等であることの重要性について書かれていました。

 著者は夫婦/カップルが対等であることについて、本書の中で、次のように述べています。

(作者朗読)

 昔は一方が『王様』または『女王様』で、もう一方が、​尊敬する人に運よく仕えることのできた家来であるかのように振る舞うカップルもいました。今​でもそういうカップルはもちろんいますが、減ってきています。このような種類のパートナーシッ​プを終わらせた人の多くが言います。「2人でいても、私の居場所はない」​
 対等であればあるほど、人間関係の質は高まり、長続きするようになります。対等というのは、​同じだけ稼いでいるとか、同じ役割を負うとかいった意味ではありません。どちらか一方が一方​を尊重するのでなく、互いを同じだけ尊重することなのです。

対等であるというのは、同じだけ稼いでいるとか、
同じ役割を負うとかいった意味ではなく、
互いを同じだけ尊重すること

 訳者も訳していてはっとさせられました。

 ところで、こんなサイトがあるのを皆さんご存知ですか?

 パートナーと対等な関係を築くにはどうしたらよいか悩んでいる人は本当に多いのだなあと思いました。

 訳者は作者の朗読を聴いていて、大好きな漫画家、沖田×華さんの『お別れホスピタル』を思い出してしまいました。

 ”一方が『王様』または『女王様』で、もう一方が、​尊敬する人に運よく仕えることのできた家来であるかのように振る舞うカップル”はもしかしたら日本にも今でもいるのかもしれませんね。

 『北欧式パートナーシップのすすめ』は、どうしたら夫婦/カップルが対等な関係でいられるか、互いを尊重し合えるのかが温かく書かれた、素晴らしい本で、読むと優しい気持ちになれます。どうかお手にとってみてくださいね。





 



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