見出し画像

怖がりな私の乳がん生きのばし日記 ㉛漢方薬でホルモン治療の副作用を撃退できるか?&読書会でうっかり語った日記

2022年3月11日

みなさんはモーニングルーティンというものがありますか?

コーヒーを飲む、ランニングをする、シャワーを浴びる……素敵な一日にするために、清々しい朝のうちにきまった習慣で心身を整えるのがモーニングルーティン。

で、ここ最近の私は、モーニングルーティンとして漢方の煎じ薬を飲んでいる。

先日、ホルモン治療(タモキシフェン服薬&リュープリン注射)による副作用を少しでも軽減しようと漢方クリニックに行き、煎じ薬と粉薬をどっさり処方された。

メインとなる煎じ薬①は、気の滞りを解消して気分の落ちこみや胃腸の不快を治す効果がある。一度に2日分をまとめて煎じ、1日2回食前に飲む。

サブの粉薬②は、気と血を補うことで身体を強くし、不安や不眠を改善する効果がある。こちらは1日1回食前に飲む。

これらの基本の薬にくわえて、現在の不快な症状にあわせた薬も処方してもらった。
「口の中や胃が常に気持ち悪い」に対処する粉薬(胃薬)③と、「熟睡できない、何度も目が覚める」に対処する粉薬④。

というわけで、朝起きてまず歯を磨き、朝食の前に①を飲む。(「食前」とは正しくは「食事の30分か40分前」らしいが、どうしても直前になりがち)

②と③は胃がむかむかしたらすぐに飲めるように、化粧ポーチに入れて携帯する。会社の昼食後や家に帰る前、隙があれば②や③を飲む。隙がなければ家に帰ってすぐに飲む。それから夕食を食べ、寝る時間が近づくと④を飲む。

というわけで、薬を飲むタイミングに一日が支配されつつある今日この頃、この日もあれこれと薬の準備をして家を出て、電車の中ではっと気づく。

なんと、副作用対策の薬を飲むのに追われ、肝心のタモキシフェンを飲み忘れていた……

そしてこの日は、先月に引き続きまたもユニコーンのライブ。
漢方クリニックの先生も「楽しく遊ぶことが大事」と言っていたので、ライブに行くのも健康づくりの一環だと納得して、さっさと会社を出る。

梅田のルクアで旧ヤム鐡道のあいがけカレーを食べて腹ごしらえをしてから、USJのすぐ横のZepp Baysideへ行く。USJには何年行ってないだろう……今後の人生、USJにはもう行くことはないような気もするが、Zepp Baysideには這ってでも行きたい。

先月のZeppなんばと同様に、「スターな男」や「ヒゲとボイン」で感極まりそうになる。まったくそんな曲じゃないのに……やはり情緒不安定になっているのだろうか。

2022年3月12日

札幌翻訳ミステリー読書会にZoomで参加する。

今回の課題書の『森から来た少年』(ハーラン・コーベン 田口俊樹訳)の原書 “The Boy from the Woods”は、先日最優秀賞をいただいた『通訳翻訳ジャーナル』誌上翻訳コンテストの課題でもあった。

そこで、数日前に世話人の方から連絡があり、翻訳コンテストについての感想を読書会で話してほしいと依頼されていた。

私の話なんて、まさに「誰が興味あんねん!」ではないかとも思ったが、せっかく有難い機会をいただいたので、翻訳にとくに興味のない人にもちょっとでもおもしろさを伝えられたら……と、この本全体の名訳をピックアップして資料を準備する。

まずは、コンテストにあたっての田口先生のすばらしいメッセージから。

文章表現においてなにより大切なのは、思ったこと、あるいは感じたことがそのまま読む者に伝わることです。……
そうした自分の心の動きをうまく伝えられると、心のかよった訳文になると思います。

そう、目指すべきものは「心のかよった訳文」。というわけで、この本の心に残った名訳を紹介する。

(訳文)「あのクソ浣腸野郎」(第4章 p59)

(原文) Douche-nozzle

douche
━n 《主に医療上の》灌注, 圧注(法), 洗浄, 《特に ビデ (bidet)などによる》膣洗浄; 灌水浴; 灌注器, 圧注器, 洗浄器; 膣洗浄器, 携帯用ビデ (douche bag), 膣洗浄水.(リーダーズ+プラス)

……いや、原文はなんだろう?と気になった箇所として、どうしてもピックアップしないわけにはいかなかった。このほかにも、
「この銀のクソスプーン野郎とか、このクソ特権階級野郎とか、このクソ近親交配野郎」
「ぶっ飛んだ」
といった箇所の原文を紹介する。

いったいどんな話なん??と気になられた方は、ぜひ『森から来た少年』を読んでみてください。

2022年3月13日

漢方薬を飲みはじめてまだそれほど経っていないけれど、前よりもよく眠れるようになった。気温も一気に上がり、春めいてくる。

考えたら、明確な恐怖のない春を迎えるのはひさしぶりだ。

2年前の春は、日本じゅう、いや世界じゅうの人と同じように、これからいったいどうなるのか?と恐ろしかった。
もうライブに二度と行けないの? と絶望的な気持ちになった。

去年の春は、言うまでもなく、ただひたすら怯えていた。

そして今年の春は、不安が消えたわけではないけれど、さし迫った恐怖はない、はず…………
来週の定期診察も無事に終わりますように。副作用も楽になりますように。

(↓文字どおり「春の歌」として外せない一曲)


↓↓↓サポートしていただけたら、治療費にあてたいと思います。(もちろん強制ではありません!)