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【日本語教師】覚えたはずの「役立つフレーズ」が必要なときに出てこない時に

こんにちは。
日本語教師の永木れいかです。

わたしは英語を習得したい方のお手伝いも
しているのですが、よくこんな質問をされます

「覚えるべき英語のあいづちってなんですか?」

英会話をするときに自然に会話を続けたいけど
どうも上手くいかない、、、
いい具合にあいづちを打てたらいいのかも!

そんな質問をもらう中で、会話を続けるには
使えるフレーズとか役立つフレーズを
バラバラに覚えるだけでなく、
どんな場面で、どんな意図をもって
それぞれのフレーズが使われているのか、を
理解することって大切
だなと感じています。

そんな背景知識があるからこそ、
「ここぞ」というときに口からでてくる。

日本語の授業のなかでも、
「こんな場面で使える表現はコレ!」ではなく
話し手の頭の中を、みんなで想像しながら
「こんなふうに言ったら、どうだろう」と
知恵を絞りながら会話力を磨いています。



先週の授業では、
着ます➕試します🟰着てみます
という表現を学びました。

文法の確認をしたあとは、

お客様と店員さんのロールプレイ


客「着てみてもいいですか?」

店「どうぞ」

ここまでは問題なくクリア


着てみたあとのやり取り; 買うバージョン

店「いかがですか」

客「いいです。買います」

こちらも皆さんクリア。
お客さん役の人は、色違いやサイズ違いを
頼んだり、遊び心いっぱいで楽しみました。


着てみたあとのやり取り; 買わないバージョン

店「素敵です」

客「ありがとう。いくらですか」

店「3000円です」

客「高いですね..買いません」

およよよよ、これは少々怖い

それ以外でも「じゃあ、いらないです」など
かなり迫力のあるお客様に、、、


断るときは、あ・うんの呼吸が大事


相手に「買わないよ」と察してもらう。
いきなり「買わない」と言わない
(わたしは最後まで「買わない」って
言わないかもしれない。)

頭の中「買いたくないなぁ」だけど、「買わない」とは言いません。なんて言ったらいいですか?

「ちょっとサイズが…」

「素敵だけど、ちょっと…」

「少し考えてみます」

「またにします」

今度、試着したときに思い出して使いますっ

みんな引き出し、たくさんあるっっ!!

ホワイトボードに書いたら、
パシャパシャとスマホで撮影。
スマホに保管しておこう!と思うネタを
提供できて嬉しい。
もっとそんな授業を増やしていきたい。


買い物文化のちがい

「いくらですか」と洋服屋の店員さんに聞くことは、ほとんどないです。さりげなく値札を見ます。

何気なく言ったら、ネパール人のAさんが

「ネパールでは必ず値段を聞きます。値札に書いてあっても聞きます。相手が『100』と言ったら『高いっ。20なら買う』と言います。そして話し合います。それが買い物の1番楽しいところ」

なるほど、値段交渉が楽しいとは初耳
旅行先で何度がやったことがあるけど
わたしは1度も楽しいという感覚が
なかったから新鮮。

「鬱陶しいじゃないんだ…」

そんな彼も日本では値切らない、と。
When in Roma, do as the Romans do.
(郷に入っては郷に従え)

生活とか考え方の違いに1年かけて
慣れていった、と話してくれた。


今回の「試着」の授業は、
生活に役立つだけじゃなくて

(多くの)日本人がこういう考えのもとに、こんな話し方をする

そんな背景をみんなで考えた。

他の外国語でも同じだけど
「役立つフレーズ」を覚えるだけでなく
どういう思考の流れで、そのフレーズが
その場面で適している、ということを
理解することで応用の効く形で必要な場面で
使える言葉の習得ができるのかなと感じました。

日本語のサービスも近日中に追加予定↑

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