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【不定期連載.Vol,4 雛奈子】コロナ時代のフェティシストたち

連載、Vol.1〜3はこちらから全て読むことができます。是非読んでくださいね!


第4回目はフェティッシュフォトスタジオの経営をスタートさせたフェティッシュ・クリエイター、雛奈子さんです。

悶々とする日々、やり場のない衝動。彼女たちは何を思い、何を考えたのか。

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①コロナの時代、貴女のSM観、フェティシズム観にどんな変化がありましたか?

雛奈子:
SM感、フェティシズム感と言う話だと、コロナの影響は特にありません。(と言うよりコロナで変えられるくらいなら変えて欲しいくらい)

仕事や生活の面では、コロナの影響を物凄く受けたと感じています。と言っても、悪影響では無く良い影響を与えてくれました。

緊急事態宣言を受けて対面でのセッションが出来なくなり、ワーカホリックな自分は仕事ができない不安のせいで、より一層動画配信に力を入れるようになりました。
コロナ禍前の動画撮影に関しては、お客さんのリクエスト通りにセッションを撮影することが大半を占めていました。
 しかし、昨年からお客さんにも会えない状況になったことで自分の撮りたい物、売れる物をより考えて撮影するようになりました。
そこで気がついたのは自分の好きな事だけをやり、それを突き詰めることが出来るのでストレスが全くないということです。
このスタイルの撮影が本当に楽しくて、日頃お手伝いしてくれる身近なマゾ君やフェチ男君をより大切にしたい!と言う気持ちになりました。

また、状況が色々と変わってから私は大きな決断を2つしました。

一つ目は
前述した動画が順調ということもあり、風俗嬢を辞めて動画制作をメインの仕事にする事。

二つ目は
撮影スタジオをオープン。

スタジオが欲しいと思い始めてから5年くらい経ったと思います。
フェティシズムにおいて「空間」って凄く大切だと思っていたので、思い描くそんな場所を作れたらいいなーと思ってずっと考えていました。
いろんな幸運の巡り合わせから、今年の3月からスタジオをオープンする事になりました。
動画制作をしていなかったらこのスピード感でのオープンは難しかったと思うので、コロナ禍で起きた自粛や制限にはある意味で感謝しています。


②コロナ禍だからこそやりたいと思うプレイを教えて下さい。

雛奈子:
お互いに防護服を着てプレイしたい。

完全なるアンチコロナスタイルが公然とできる?今だからこそやるべきな気がします!

2016年頃にドイツに行った時に防護服を買って帰ってきました。
防護服ってすんごくエッチだな!と思っていたのでようやく買えた時はすごく嬉しかったです。
すんごく重くて運ぶのにも苦労して、結局ドイツから空輸しました。
 帰国後、たくさんの防護服フェチさんから予約が入るとだろうとワクワクしていましが、、
実際は予約は一件しか入りませんでした!笑笑

私の好きな物って本当にニッチなんだなぁ〜と世間からのズレを痛感して悲しかったので、今こそリベンジしたい!笑
誰かぁ〜!!


③なにか一言あればお願いします。

雛奈子:
私は物心ついた頃から訳あって様々な風俗経験をしてきました。
最初は世の中色んな性癖の人がいるんだなと思いましたが、自分自身も幼少期からマニアックな性的嗜好があることに気が付いていました。

私は物心ついた頃には自分が拘束監禁される事をいつも思い描いて興奮していました。(保育園くらいかな)

よく勘違いされるのですが、監禁してくれる相手は誰でも良く、その相手に恋愛感情などがある訳ではありません。
私はそのシチュエーションに強く憧れて興奮していました。
だって、好きな人には普通監禁されたり暴行されたりしませんよね。笑

自分自身、「愛」をベースにしたSMの主従関係と自分の持っている性癖が違う物だと気がつくのにかなり時間がかかりました。

高校時代は進学校に通っていた事もあり、周りは真面目な子ばかりで友達には誰にも言わずに一人で危ない事をたくさんして、実際に殺されるかな?なんて思った事もありましが、私の性的欲求はそれくらい危ない物でした、、、。
 自分で自分が少し変だな、とは気が付いていましたが、高校生の頃の彼氏が何の気無しに「お前って変態だな」と(悪い意味で)言われた事がすごくショックで、この自分の性癖は誰にもいわない!秘密にしよう!と、その時に心に誓った事もありました。

そして、普通の日常を過ごす中で素敵な人に出会い結婚しました。
でも、それも普通の結婚生活とは行きませんでした。
 4年付き合って4年の結婚生活、通算8年間彼と一緒にいましたが、SEXしたのは初めの半年だけ。
その後はセックスレスと言うか、私はそもそも普通のSEXに興味もなかったので逆に良かったのですが、彼の日常生活でも束縛は物凄くて、段々と半軟禁状態の結婚生活となりました。
この時に初めて好きな人と性癖が一致してしまったのです!!
(この辺の話は長くなるので、またいつかどこかで、、)

そんな結婚生活は残念ながら途中で終わってしまったのですが、軟禁生活から解放された私は羽が生えた様にBDSMの世界にどっぷりハマっていきます。
 憧れていたSMバーやSMショーに足を運び、縛ってもらいたかった緊縛師さんに片っ端から縛られに行きました。
初めは楽しかったのですが、すぐにいろんな意味でガッカリしてしまいました。
1番がっかりしたのは、私の様なフェティシストに対する理解が薄いと感じたからです。
特に緊縛の世界では愛と信頼関係あってこその緊縛プレイとされていて、私はそれからはかけ離れていたので、とても違和感を感じました。
当時の私は縄ビッチみたいな言われ方をされていたかも知れません。笑

そんな中で、先輩の女王様(ちあきさん)の周りにいた様々なフェティシズムを持つフェチ男さん達との出会いが私の人生を大きく変えてくれました。
今までM女の子達と話していても話が全く合わず悲しい気持ちになったのが、やっと同じ様な考え方の人と話す事ができ、自分の中身や考え方を共有する事ができたのです!

そして、所謂フェティシズムを追及していくうちに、その奥深さと限りない可能性に魅力を感じ、フェチの世界を追及していく事を自分の生業(なりわい)にしようと決めました。
以来、たくさんのSMプレイ&フェチプレイを通じて、同じような性癖を持つ人達に快楽を与えられる喜びを感じています。
プロのSM女王様の経験を通し、私は既存の所謂「女王様と奴隷」という枠に収まらないもっと自由で新しいSMに魅力を感じるようになりました。

今でも、自分の性癖を定期的に嫌になる事はありますが、同じ様なフェチの人達にはげまされながら、自分の思い描く理想のシチュエーションを叶えるべくフェチな動画を制作しています。


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今回のフェティシストさん

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●雛奈子

様々な風俗を経験した後、その経験を活かしてフェチ動画制作、今年の3月に写真スタジオをオープン!都内を中心にマルチに活動中。


Official Web
https://linktr.ee/hinako_life_art

Twitter
https://twitter.com/mistresshinako

Instagram
https://instagram.com/hbc_photo_studio/

HBC Photo Studio
https://www.hbcphotostudio.com


『いろんな人がいるけれど、確かな事は僕たちがこうやって集まっているのは、フェティシズムやボンデージが好きかどうか。そう言う共通の感覚があるってことだ。ーーティム・ウッドワード (Founder of Skin Two) 』


次回は、フリードミナのミストレス紅麗さんです。


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