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【姉枕】もらう、姉さんの全部を。

 



 いまは二十歳で、今年の夏の誕生日で二十一歳になる姉さん。
 早いのか、遅いのか、それとも結婚まで守るのが正しいのか、女の人の常識はよくわからないけど、昔から姉さんは僕以外の男の人が苦手っぽかった。もしかしたら、誰とでも寝る公衆便所、と陰で囁かれている、お母さんへの反抗心かもしれない。
 そんなふうに考えると、僕は姉さんが可哀想で仕方ない。
 だから、僕が姉さんの全部をもらってあげるんだ。

「姉さん」
 もらう、姉さんの全部を。




第四章「卒業……………十五歳」より


4月5日発売 定価 770円

楽天ブックス、DMMブックス、コミックシーモア、U-NEXT、紀伊国屋書店、Googleブックス、Kindleなど40以上のオンライン書店で発売

匠芸社・シトラス文庫刊

表紙デザイン……彼女、
モデル……………ちづ姉さん
撮影………………夢路歩夢
編集………………若林育実
著者………………柚木怜

出版社  匠芸社
レーベル シトラス文庫


【先行予約も開始中】

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【作品紹介】

生まれた時から父はおらず、飲んだくれの母は愛人の家に入り浸り、たまにしか帰ってこない。そんな家庭環境で育った春吉は幼少期に、五歳年上の姉・夏子が「してくれたこと」をずっと忘れられないでいた。

『明君のお母さんと僕』『お向かいさんは僕の先生』などノスタルジー溢れるポルノ小説でおなじみの、郷愁の官能作家・柚木怜が綴る──貧しい生活の中でも逞しく生きようとする、姉弟の禁断性愛ストーリー。


著者プロフィール

柚木怜(ゆずき・れい)

京都出身、東京在住。1976年生まれ。
23歳の頃よりフリーライターとして、週刊誌を中心に記事を執筆。30歳の時、週刊大衆にて、初の官能小説『白衣の濡れ天使』を連載開始(のちに文庫化されて『惑わせ天使』と改題)。
おもに、昭和末期を舞台にしたノスタルジックで、年上女性の母性溢れる官能小説を手がける。
また、YouTubeチャンネル「ちづ姉さんのアトリエ」にて、作品を朗読配信中。

著書

『惑わせ天使』(双葉社)
『おまつり』(一篇「恋人つなぎ」 双葉社)
『ぬくもり』(一篇「リフレイン」 双葉社)
『初体験』(一篇「制服のシンデレラ」葉山れい名義 双葉社)
『明君のお母さんと僕』(匠芸社 電子書籍)
『お向かいさんは僕の先生』(匠芸社 電子書籍)
『キウイ基地ーポルノ女優と過ごした夏』(匠芸社 電子書籍)
『邪淫の蛇 女教師・白木麗奈の失踪事件 堕天調教編』(匠芸社 電子書籍)
『邪淫の蛇 夢幻快楽編』(匠芸社 電子書籍)

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