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アメリカン・スナイパーの感想

こんにちは、椎名タマゴです。
先日アメリカンスナイパーという映画を見たのでその感想を話していきたいなと思います。




・ストーリー解説


はじめにストーリーを大まかに。この話は実在するクリス・カイルという米海軍兵のイラク戦争での活躍を描いた話となっており、彼が戦争に派兵される以前の話から、帰国後の話まで、彼の生涯がつまびらかに描かれた作品となっていました。
始めは、このクリスという男は何もかもを持っていると言ったら大袈裟ですが、体格もよく、周囲から頼られるアニキ肌といった印象でした。少し正義感が強すぎることが玉に瑕の、まさに軍隊に入って活躍するのってこういう人なんだろうな~という印象の人物でした。

映画では少し脚色されていますが、彼は元々カウボーイか軍隊に入るのが夢で、カウボーイの夢を彼女に笑われたことや腕を怪我したことから、カウボーイで生計を立てるのは諦め、軍隊への入隊を志し、弟と共に入隊します。
そして訓練期間中、仲間と共に寄ったバーにて生涯の伴侶であるタヤと出会い、結婚。子も授かります。

しかし幸せの時は束の間、9.11テロが起き、イラクに派遣されることになります。(彼は生涯で4度派兵されました)元々狩猟を父と共にしていたカイルはその実力を開花させ、誰よりも多くの敵兵を打ち取り、”レジェンド(伝説)”の異名を付けられ、敵からも多額の懸賞金をかけられるようになります。
これ以上書くとネタバレになってしまうので控えますが、はじめはカイルはこの状況を良しとしていました。ノリにノっていたわけです。しかし徐々に仲間の死や、弟、妻とのすれ違いによって彼の心は犯されて行ってしまいます。気になる方は是非見に行ってみてください。

以下感想です。

https://www.netflix.com/search?q=%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%8A%E3%82%A4%E3%83%91%E3%83%BC&jbv=80013871


・感想

まず感想として、この映画を見ていた時私はある言葉が頭をよぎりました。
「事実というものは存在しない、存在するのは解釈だけだ」というニーチェの言葉です。主人公は「我らアメリカが正義!俺が殺しているのは人ではない、蛮民だ!」と言い聞かせイラク人をどんどん殺していきます。
しかし、イラクの立場からしたらどうでしょうか。
侵略者はアメリカの方であり、イラクにはイラクの正義があって戦争をしているわけです。
つまり以下のことが言えます。
アメリカが善か悪か、イラクが善か悪かという事実は存在せず、立場や見方を変えれば、それぞれが善か悪かの解釈は入れ替わってしまうということです。作中でもカイルに対して「俺たちは正しいのか…」「悪はどこにでもいる」といった会話をする兵士の姿があります。
ロシア、ウクライナの戦争だけでなく、他の様々なニュースでもこの視点を持っているだけで様々な角度からの解釈が出来るようになります。参考にして頂けたら幸いです。

次に、イラク兵にはブッチャー(虐殺者)とムスタファという、非常に魅力的な敵キャラが2人出てきます。特にムスタファは超カッコイイ。
ブッチャーは残虐性の塊といった感じの男で、テロ集団のリーダーであるザカルウィの右腕として言論統制をしているような印象でした。使用武器はドリルです。(リーチとか全く考えないで、残虐さを演出するためだけにドリル選んでる辺り好きです。)
次にムスタファですが、なんとその正体は元オリンピック選手。何の種目かは言われていなかった気がしますが、彼の特徴は何といってもその身体能力!パルクールよろしく屋根から屋根へ飛び移り、的を絞らせず、1000メートル先から的確に射貫いてきます。まさにチートです。
しかもブッチャーの様に表に出るのではなく、仲間から電話を受けた時だけ二つ返事でスナイパーを担いで飛び出していき、確実に仕事をするあたりDevil May Cryのダンテを彷彿とさせるカッコよさです。
彼らのしていることを肯定するわけではありませんが、いつか作品作りに活かしたい二人でした。

最後の感想は完全に趣味の世界の話なので伝わらない人も多いと思いますが、クリス・カイルが作中で1920mという狙撃距離を一発で仕留めます。(多分これキッカケで伝説って呼ばれるようになったんじゃないですかね)
そしておそらくですが、グリザイアシリーズに出てくる風見雄二のモデルはこの人で合っていますか?
風見雄二は作中にてバンクーバー飛行場で、日本人女性を人質に取り飛行機の乗降口で人質交渉に応じている最中のテロリストを、2000m先から狙撃してみせます。同時に私のハートも撃ち抜かれてしまったわけですが、風見雄二が海軍だった記憶はなく、風見雄二は極度に動物を殺すことを怖がる印象があるため完全にはオマージュされていないようですが、記録だけ見ると「当時より観測技術も進化してるし、頑張れば日本人でも当時のクリス・カイルの記録くらい抜けるんじゃね?」という作者の意図や、妙に女慣れしているところなどに共通点を覚えます。
グリザイアシリーズも滅茶苦茶面白いので、興味ある方、ぜひお手持ちのプレステやswitchでプレイしてみてください。元々エ○ゲ―なのでHなシーン見たいよーという方、PC版をご賞味あれ。

こんな感じで、以上『アメリカン・スナイパー』の感想でした。

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