この時期に気を付けなければいけないのは変な癖をつけないということ 大貫稜太先生(理学療法士)

うつ伏せになって右足を立てたり寝かしたりする。 動かし出るときにどの位置にあるのかが分かりにくい。わかるのは足が地面につく瞬間。どうしても足が早く地面に激突するような感じになる。 これは病気の初期の頃に、よく足をベッドの端にぶつけていた。気づくと足首のあたりが青あざになっていた。 気をつけて力を込めて右足をゆっくり下ろしていく。

全く動かなかった右腕が、出戻り徐々に可動範囲が大きくなっていった。腕を動かす時に 可動範囲の端と端は止まるけども移動している途中で止めることは難しかった。動き出すと止まらない感じでストッパーがきいてない感じだった。今回も少し似ている。神経の部分の障害がクリアになって、 動きが良くなることを望みつつ、筋力トレーニングをして動かせるようにしていく。二つのルートで山に登ろうという作戦だ。 とにかく結果を出すためにはどちらでもいい。

大きなベッドの上で膝立ちになった。だいぶ楽に立てるようになった。総合病院に入院していた頃は、ベッドに膝立ちしようとすると転んでしまう。そもそも、うつ伏せするのが大変だった。

ベッドの上で四つん這いになって、右足をまっすぐ伸ばす。 左足をまっすぐ伸ばす。右手をまっすぐ伸ばす。良い足をまっすぐ伸ばす。本当に大変だった。体のバランスをとることができず、ものすごい力を入れないとできなかった。 よろよろして倒れてしまう状況だった。だいぶスムーズに動かすことができるようになった。

椅子に座った状態で両手を胸の前でつけて、立ち上がる。 立ち上がる時には前のめりになって 足のつま先の方に力が入るようにする。そうすると自然に立ち上がることができる。 立ち上がった一番最後にピっと力を入れるのは良くない。自然にフェードアウトしてくような感じで立ち上がるのが美しい。

この時期に気を付けなければいけないのは、変な癖をつけないということである。変な癖がつくとそれを治すのが難しい。 変な歩き方にならないように気をつけないこと。 細かなフィードバックを通じてそれを実現していく。

大貫稜太先生のフィードバックは的確で鋭い。とにかく一生懸命ついて行こうと思う。

*登場人物は全て仮名です。プライバシーに配慮しつつ、リアルな体験を表現するために仮名でご紹介しています。脳出血のリハビリテーションに取り組む45歳の父親のノートです。


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