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訪問リハビリでも評価を!ーSPPBー

relief OTです。
今回の記事は【訪問リハビリでも評価を!-SPPB-】というタイトルでお伝えしています。

なぜこのような内容をお伝えするかというと…
令和5年7月24日、介護給付費分科会にて訪問看護、訪問リハビリテーションに関して、次期介護報酬改定に向けた現状と課題及び論点が以下のように示されました。

【訪問リハビリ】
アウトカムの評価や認知症への対応など訪問リハビリテーションの内容を更に充実させるためにどのような方策が考えられるか

第220回社会保障審議会介護給付費分科会(web会議)資料 厚生労働省より引用



回復期リハビリテーション病棟では
「実績指数:FIM利得や在院日数などから計算するアウトカム」
により算定できる入院料が変化するように、「訪問リハビリ」「訪問看護によるリハビリ」においても何らかのアウトカムを求められる可能性があります。

「訪問リハビリ」「訪問看護によるリハビリ」の中でどの評価が適切であるか?は今後検討されていくことになるかと思いますが…
個人的には「訪問リハビリ」「訪問看護によるリハビリ」では、
病院のように評価バッテリーの物品が揃っていないこと、評価を行うスペースが十分に確保できないこと
があります。

そのため、物品を必要とせず、省スペースで、簡便に行える評価が「訪問リハビリ」「訪問看護によるリハビリ」では用いるとよいかと思います。

そのため、今回は
「SPPB:Short Physical Performance Battery」
についてお伝えしていきたいと思います!

1.SPPBとは

最初にSPPBは、
下肢機能の評価指標として歩行、下肢筋力、立位バランスを包括的に評価
できるとGuralnikらに報告された評価になります。

①歩行の評価として通常歩行速度
②下肢筋力の評価として椅子での 5 回立ち座り動作時間
③立位バランス評価と して異なる立位保持の可否およびその保持時間

の計測が含まれ、それぞれを0〜4 点で評定して、0〜12 点の合計点を算出する。得点が高い方が優れた機能を有することを意味する評価となります。

2.SPPBの評価項目

先ほどもお伝えしたように、SPPBは大きく3つのテストから構成されています。

①バランステスト(閉脚立位、セミタンデム位、タンデム位)
②歩行テスト
③椅子立ち上がりテスト

それぞれ説明していきたいと思います。

①バランステスト



姿勢保持中、上肢操作でのバランス保持はOK。
支持物を使用することはNGです。

閉脚立位・セミタンデム位での立位保持がどちらも困難である場合、
タンデム位でのバランステストは評価は行わないので、注意してください。

バランステストはバランス能力を求めるテストなので、被検者の方にとっては難しい場合があり、転倒のリスクがありますので、必ず近位で、すぐ支えれる位置で行ってください。

②歩行テスト


歩行テストでは被検者が日常生活で使用する歩行補助具(杖、歩行器、装具など)を使用して、評価しても大丈夫です。
日常生活でのリスクや予測をしていきたいので、日常生活での歩行を想定して評価することをオススメします♪

③椅子立ち上がりテスト


椅子に関して【背もたれ椅子】【背もたれなしの椅子】どちらを使用するかなど明記はされていませんが、【背もたれ椅子】があれば転落の可能性が減少すると思うので、使用をオススメします。

もし、訪問場所等で椅子がない場合はベッドサイドで代用してもよいかと思います。評価を定期的に行う場合、同じ条件に設定していくと、効果判定できると思いますので、その時の環境に応じて評価をしてみてください♪

3.SPPBから読み取れること

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