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なぜ話が通じない? それ、メタ認知が原因かも⁈

皆さん、こんにちは、今回は会話メタ認知についてお話しします。
(初回投稿時よりタイトル改修と本文追記)

私、昔からどうしても気になっていたことがあって、それは仕事で同僚と話をしているときや協力会社と話すときに「話が嚙み合わない」、「前提条件が抜けている」、「会話の視点が合わない」などなど、

どうにか話をしながら調整しようとしてもこちらの認識の問題ではないようなことを感じることが多く、これは何かしらの原因があるのではないだろうかと常々考えていました。

この手の話で皆さんも似たようなことや感じるところがあるのではないでしょうか、そして私は約10年前にあれこれ調べてみたことがあります。

そのとき、たどり着いた「メタ認知」これが関わっているのではないかということでした、メタ認知とは、メタ=高次、の認知のことで、それは物事を俯瞰して見る力のことであり、自分以外の他人の視点で物事を見て捉えることができる能力のことを指します、これは凡そ7~9歳程度までに習得できる能力です。

たとえば、あなたと友達の二人が居て、あなたはあなたの視点がありますが、友達には友達の視点がありますね、二人が一緒にいるときのことは視点がほぼ一緒なのであなたは友達のこともある程度把握できますが、二人がそれぞれ別の行動をしているときのことは知る由もありません、しかしメタ認知が習得できていない場合はあなたの現実だけで友達も同じ現実を知っていると錯覚してしまうことが発生する、そんなことが起こりえるのです。

このメタ認知が備わっていないと「自分の見えていることはその場に居合わせてない当事者またはそれを論じている人も見えている」そのような解釈をするのです。

つまり、自分軸でしか物事を見れないのです。

これらを測定するために「誤信念課題」というのがあります、代表的なもの「サリーとアン課題」「アイスクリーム課題」です。

たとえばアイスクリーム課題の場合はこうです『A君とB君が公園で遊んでいました、公園にアイスクリーム屋さんが来たのでB君はアイスクリームを買おうとしましたが財布にお金がありませんでした、それでB君はA君に「家に帰ってお金をもらってくる」と伝えて一度家に帰りました、そしてしばらくすると今度はアイスクリーム屋さんが「この公園は人が少ないので駅の近くに移動しよう」と公園を離れたのでA君はそのことをB君に伝えようとB君の家に向かいました、B君は家で母親からお金を受けろうとしているときにこのアイスクリーム屋さんが通りかかり、どこに行くのかを尋ねると駅のほうに行くということなので、母親からお金を受け取るとB君は駅に向かいました、そしてA君がB君の家で母親から「Bならもう出かけたわよ」と言われました、さて問題です、このあとA君はどこに行くでしょうか?』
少し長くなりましたが、このような問題です。(答えは最後に、)

この程度の問題とお思いのかたも当然ながら多数おられると思いますが、私が過去この問題を同僚に対して少々形を変え試したのですが、「話が通じないと思っていた人のほぼ全員がこの問題を答えられなかった」という大変残念な結果となりました、ただし私の仮説としてメタ認知であったのはほぼ間違いないことは確かだと思います。

これを社内制度のひとつとして行うのは倫理面でかなり検討を要す事柄であると思いますが、認知能力を測定するにテストや学歴・学力で行われるのが一般的に浸透していますが、非認知能力とも言うべきこのメタ認知も社会生活や組織運営に現代には大変重要は要素だと考えられるのであるならば、同じく入社試験時で行われても当然ではないかと思います。

大手企業などでは各種試験でこの誤信念課題と同様の試験は行われているのでしょうが、日本の大多数である中小零細企業ではこのようなことを知ることも無きままに、俯瞰して物事を見れない相手の立場になって考えられないというある種のハラスメントを知らないうちに助長している側面だって考えられると思っております。

いずれにしても重要なのは、何ごとも自身の能力を知り、それを真摯に受け止めて改善すべきは改善し、改善できない場合でも補完を他の方法で行ってみることが必要だと思います。

当然、これが全てとは言いませんが、知ったうえで活用すれば現状の何かしらの問題を防ぐ術にも繋がるかと思っている次第であります。

どうぞ、皆さま参考になさっていただけたら幸いです。
また、よろしくお願いいたします。

※アイスクリーム課題の正解は「公園」です。


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