【日中英トリリンガル】 英語と中国語の上達のコツは場面のイメージ化 - 二重符号化理論 -
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◼️英語や中国語を上達させる効果的な方法は、読んだり、聴いたりする際に「場面をイメージ化すること」です。
イメージ化が有効的である根拠のひとつに、二重符号化理論(Dual Coding Theory)があります。
二重符号化理論(Dual Coding Theory)は、心理学者アラン・パイビオ(Allan Paivio)が提唱した認知理論です。
人間の記憶や学習は、2つの異なるコード(システム)によって処理されると説明しています。
それらは、言語的コード(言葉や文章)と非言語的コード(イメージや図像)です。
この理論によると、言語情報と視覚情報を同時に活用することで、学習や記憶が促進されるということが示されています。
◼️二重符号化理論の基本的な考え方
🔸言語的符号化: 言葉や文を使って情報を表現し、記憶するプロセス。 例えば、テキストや話し言葉。
🔸非言語的符号化: イメージや視覚的な情報を使って記憶するプロセス。 例えば、絵、図、映像、場面の想像など。
イメージ化は、この二重の符号化システムにより、複数の形で情報を処理できるため、学習がより効果的に行われます。
例えば、単語だけでなく、その単語に関連するイメージも一緒に記憶することで、情報の定着が強化されます。
◼️言語習得におけるイメージ化の効果は?
言語学習において、二重符号化理論を利用することで、以下のような効果が期待できます。
🔸記憶の強化:
言葉を単に音や文字として覚えるだけでなく、その言葉が使われる状況や場面をイメージ化することで、記憶に残りやすくなります。例えば、「apple(リンゴ)」という単語を覚える際に、リンゴの画像や実物を一緒に見ながら学習することで、より鮮明に記憶に残るようになります。
🔸理解の深化:
英語や中国語を読んだり、聴いたりする際、場面を想像することで、言葉の意味や使い方を深く理解できるようになります。例えば、ドラマや映画のシーンを見ながら新しい言葉を学ぶと、その言葉がどのような状況で使われるかが明確になり、実際に使う際にも応用しやすくなります。 登場人物がどのような感情でその言葉を発しているか、どんな状況で使われているか、場面とセリフが結びつくことによら、同じ表現を実生活で応用しやすくなります。
🔸リテンションの向上:
視覚情報と一緒に言葉を覚えることで、単なる言語的学習よりも長期間記憶に残りやすくなります。二重符号化理論によると、視覚的な符号化は、長期記憶にアクセスしやすくするため、言葉と結びついたイメージが消えにくいという効果があります。
このように、言語学習において場面をイメージ化することは、脳の働きに基づいた非常に有効な方法です。
記憶の定着を促し、実際に言葉を使う場面での応用力を高めることができます。
これにより、単なる「単語や文法の暗記」から脱却し、より深いレベルで言語を習得することが可能になります。
イメージ化の訓練にはイメージ音読が有効です。
◼️【日中英トリリンガル】イメージ音読のメリット、やり方、注意点
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