見出し画像

Monsterのスタッフ育成記録①

monsterが会社から期待されている業務で特に重要なのが、スタッフ育成と売り上げ予算を達成させることだ。
スタッフ育成と予算達成は直結している。
どんな業界でも同じだろうが、スタッフ育成ほど難しい事は無い反面、スタッフが成長していく姿を見る、スタッフが売れるようになるのはとても嬉しい。
今回この記事を書く事にしたのは、発達障害グレーゾーンのスタッフとの日々がとても学びが多く印象的で、苦労も半端無く自分を責めたりして落ち込む事が多かったので記録に残そうと思った。
成功も失敗も沢山あり、信頼関係も築いてきたこの3年半は正直本当に大変だった。
この記事をお読みになられた方を不快にさせたり傷つけたりしたくは無いがもしも私の思考や表現に間違いがあればコメントでご指摘頂きたい。
けれども、発達障害グレーゾーンのスタッフと試行錯誤しながらの日々なので、間違いだらけの内容だという事もご承知置き頂きたい。

ここでは、一緒に苦労を重ねながら過ごしたスタッフを…そうだなあ…インパラさんと呼ぶ事にしよう。脚がスラッと長くスタイルがハンパ無く良いのでピッタリだ。

インパラさん本人から発達障害グレーゾーンのアウトプットがあったのは、2022年明けすぐの事だった。
2年ほどずっと自分はそうなのでは…と不安だったが、最近になって意を決してあらゆるサイトを読み、調べ、自己診断テストもやってみたところ、かなりのハイスコアだった。医師の診断を受けるのはまだ怖いが後々はきちんと受け入れて、自分に合った仕事を見つけたい。今後ファッション業界で転職する事はもう無い。だからこそここで思いっきり頑張りたい、その様な内容だった。
この話を聞いた時、私は込み上げるものがあった。
とても勇気が要ることであり、辛かっただろう、と思ったからだ。
しかし、インパラさんをストアに受け入れた当初、割と早い段階でもしかしてそうではないか、と私は感じていた。
当時私のアシスタントだったスタッフも、教えた事を丸々忘れてしまっている、何度も繰り返して教えるがこちらにも限界がある、もしかして…と思う事があまりに多い、と訴えてきた。
しかし、ここで未確認、本人の居ないところで発達障害と決めてかかる事はできない、しかも何の知識も無いのに言ってはならないよね、と話し合った。
その疑いは本人からアウトプットがあるまでは棚に上げよう、そこを疑ったとて、何が変わるわけではない、とにかくスムーズに業務が進行できてお客様に迷惑がかからない様に対策を立てよう、という方向で2人で決めてやってきた。(アシスタントのスタッフは成績優秀で1年半年ほどで異動してしまったので後半はアシスタント無しで私1人だった…)

では、具体的にどの様な事が原因で業務がスムーズに進まなかったのか…

♦︎メモを取らないのでさっき伝えた業務内容を忘れている→後にわかったのだが、取らないのでは無く、聴きながら筆記する、ということが無理だった。本人もたかを括っていたところがあり、覚えられるだろう、と思っていた

♦︎記録を忘れる→例えば毎週報告しなければならない事を忘れる。誰にでもたまたま忘れるのはあるが、月に5回報告しなければならないとしたら、毎月1、2回は忘れる。忘れないためにスケジュール化したら良いではないか!!よし、そうしよう!と、インパラさんも気持ちが上がって…

♦︎スケジュールが立てられない→先の事をイメージすることが難しい。具体的に、Aを報告するのは何曜日?では、その直前にまとめないといけないよね。まとめるのは直近のシフトで何曜日が良い?では、それを日誌のTo Doリストに記載しよう。これを毎週繰り返してね。→2、3週間はできるがその先は2週続けて忘れた…ガーン…私もガーン…ずーーっとフォローが必要。ってことは、このやり方は間違っているのかもしれないが、インパラさんは他のやり方を試しても結局これが一番良いと戻ってしまっていた。

♦︎To Doリストの中から優先順位をつけられない→どのタスクも中途半端に手をつけてしまい、しまいには自分は何をやっていたのか、何をやりたかったのか忘れてしまう→お客様事最優先、そのほか(主に社内向けの業務)は「緊急、重要マップ」(←命名 わたし)を作成して分類し、順位をつける練習と実践。半年ほどで習得できたがこちらがアナウンスを忘れるとインパラさんも忘れる…

♦︎感情の起伏が激しく接客もやる気がある時、ない時とでムラがある。自分の気分で接客に臨む→これは今でも未解決。けれども自分がどんな接客を理想として持っているのかを折りに触れて確認する事と売れた時の接客を思い出すことで軌道修正を繰り返している。

♦︎感情の起伏は接客だけでは無く、周りのスタッフに対しても攻撃的な言動で接してしまい、退職にまでなってしまったスタッフがいた。これは私の管理不足も多大にある。なぜ攻撃的な言動になるのかと聞くと、「自分が努力して出来る様になったことはみんなできるはずたがら甘えてはいけない」と…
どうしてそのように思うのか、時間をかけて話をしてたどり着いたのは、「いつでも自分が主役だから」と言う考えだった。それで良いのか?と問うと「良いはずはない」とわかってくれたが、このやり取りも何度も繰り返している。

他にも色々あるのだが、この3年半の間、進んだか、と思ったら振り出しに戻り、無限ループなのか、と思ったりしながら少しずつ歩みを進めてきた。
初めの頃は、色んなサイトを読んだりしたが正直インパラさんを責める気持ちが大半を占めていた。
なぜ、出来ないのか、と。
私にも自分のペースを押し付ける部分があったからだ。
そしてあれもこれもと手を出し口を出しでやってきたものだから、インパラさんに自主的にやってもらうタイミングを失っていた。
私も余裕がある時と無い時とでフォローのペースを一定に保てなかった事で、出来ていない事を責めるという理不尽な状況をインパラさんに対して作っていた。
そして自己嫌悪のスパイラルに私も入っていった。
ちょっとぐらい出来なくても良いか、と思える事が出来ず私の完璧主義に付き合わせてしまっていた。

けれども頑張るインパラさんを見ていて徐々に「やり方次第なのでは?」と思う様になり、目に見える化してみたり伝言は書面に残す様にしたり私も工夫する様になった。私にもインパラさんに負担をかける様な言動があった事も事実だ。
この3年半に工夫した事は他のスタッフにも良い事も沢山あった。

そんなインパラさんと一緒に店頭に立つのも残り3回、というところで私は閃いた!!
というか、降ってきた!!
♦︎の一つ目、メモを取れないのところ。
インパラさんは、機械類に強いのだ。お客様と繋がる為に与えられた業務用スマホも人一倍使いこなしている。若さもあるかも知れないが、スマホを触っている時は何だか楽しそうなのだ。
なので、メモはスマホでとってみるのはどーぉ?と今日、聞いてみた。試しに今から伝えることをメモに取ってみてくれる?と言い、チャレンジしてみたら、スラスラとメモっているではないか。
あーーー、何故もっとはやく気付かなかったの、わたしーー!!

これでインパラさんが少しでもラクにならばまぁ、いいか…ちょっと遅かったけれど。

今日のところはこの辺で。
baci 


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?