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一人でいることと向き合う

腐るほど溢れてる自己啓発本や「ヤル気スイッチ」を押す方法。誰もが一度はそのような本を手に取ったことがあるだろう。その内容は覚えていたり覚えていなかったり。いいな、今日から心を入れ換えて実践しよう、なんて思ったりもする。でも理想を追い求め、目先の利益や楽しさを犠牲にしてまで己を律している人なんて僅かだろう。

僕の人生観を少し振り返ってみると、まず思っていたのが「今の世の中そんなに本気で生きることがあるのか。」 人生7割運転でそこそこ結果を出してそこそこ満足している。常に100%は疲れる。そもそも100%向き合えるものなんてまず出逢ったことがない。「本気で生きるなんて」「もうそんなに頑張れないよ」 自分にも他人にも言い訳する。そんな僕はそこそこ人生に満足はしていたが、そこそこくすぶってもいた。実態とは裏腹に、積み重ねてきた人生の余力が膨れ上がっていた。

突然だが息を止めるという行為。やってみてほしい。そのうち苦しくなってくる。徐々に息を吸いたくなってくるその感触を確かめながら、限界を迎えた時に一回息を吸って、読み進めてほしい。今の苦しい瞬間、息を吸いたいと思ったほどの一生懸命さで、人生生きてる?っていうのが何かの自己啓発でみたもの。一理あるよね、大半の人たちは呼吸を阻害される危機感以上の感覚は、日常ではなかなか味わわない。

しかし今の呼吸の話、所詮は自分でやっていること。だから、どうせ好きなタイミングで息は吸えるんだよね。一生懸命に感じたかもしれないけど一生懸命とは程遠い疑似体験。本当の一生懸命さを感じるには、自分一人だけじゃダメなんだ。自分のコントロールの利かない場所にいてこそ、人は本気でもがき、環境に順応しようとする。本気を出すのは、ただ自らを奮い立たせることじゃないんだ、いつだって他の何か・誰かが関与してのこと。

一人でいることが甘え、一人でなんでもできると思っていることが愚か、一人が好きと豪語して外との繋がりを絶つことが自らを破滅に導いている。人は社会的な生き物だから。綺麗事じゃなくて、人は他と接することで影響を受け成長する。だから僕の人生7割運転のくすぶりを解消するにはより社会との繋がりをもって、一生懸命にさせてくれることが必要なのだろう。

僕は一人が気楽で好きだ。そんな自分といつか向き合わなければならない。

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