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一夏を過ごした仲間たちに
得意なのはアーチェリー。乗馬も楽しい。射撃もなかなか当たらなかったけど面白い。みんなフレンドリーだった、そして僕はちょっとシャイだった。
小学生の頃、弟と二人でアメリカのサマーキャンプに行った。飛行機を乗り継いで到着した地:Douglas Ranch Camp、今は少し名前が変わっていた。
人生初のサマーキャンプ。この東京ドーム10個分の敷地の中には、子どもの頃思い描いていた世界の「すべて」がある。球技全般・乗馬・アーチェリー・水泳・射撃・グループゲーム・ダンス・キャンプファイア・一風変わった趣向のものなど、これでもか!と言わんばかりリクリエーションのオンパレード。昼はシエスタでしっかり回復をはかり、また夜まで全力で。そんな毎日を3週間 目一杯楽しんだ。改めてサマーキャンプを一言で形容するならば、それは「子ども達の楽園」であろう。
各場所に配置されたアクティビティや、寝泊まりするコテージで面倒を見てくれるカウンセラーの大人達がいる。大人といっても若かったと思う、多分大学生くらい。そして夜、同室の同学年4人+カウンセラーとベッドに入りながら話していると、これまた定番であろう好きなカウンセラー(女性)の話題になる。皆得意気に口々に答えていくなか、僕はへどもどしながらも結局言えなかった。(そしていまだに覚えてるのが恐ろしい、シャイな僕に優しく接してくれたErica)
やがて迎えるキャンプ最終日、今までお遊びだった競技も最終日だけはコンテスト形式で行う。順位付けもする。各個人好きな種目にいくつかエントリーして1日回る。僕が得意なのはアーチェリー。
最後の夜。就寝時間。風習かは分からないけど、本来寝静まっていないといけないはずの子ども達が全員コテージを飛び出して走りながら叫んでいる。…そして僕もそこに交じった
ーこの日々が終わるんだ、帰れるんだ!
実はほんのちょっぴりホームシックで、興奮と寂しさが入り交じった気持ちを抱えながら、僕は叫んでいた。あの夏、優しい仲間たちに囲まれて僕はちょっぴりシャイを克服できたんだ。
今も実家のどこかにある、アーチェリー3位のリボンは、僕が仲間たちと一夏を過ごした証。
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