mitsuruakiho

教師、34歳、男、バレーボール、社会科、ユーイング肉腫、地方創生

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教師、34歳、男、バレーボール、社会科、ユーイング肉腫、地方創生

マガジン

  • ユーイング肉腫という病

    ユーイング肉腫という病と自分の人生についての記録です。

  • 教師としての素敵な体験

    教師として忘れられない体験を紹介したいと思います。

  • バレーボールの通説を疑う

    今年で一応バレーボール指導歴11年目となりました。選手の経験を合わせれば四半世紀近くバレーに関わっていることになります。 バレーボールの指導において通説のように流布している(僕の主観)ものの中で、僕が疑問に思っているものがいくつかあります。 このマガジンでは、それらを整理して自分なりに考察してみたいと思います。 ぜひ色んなご意見お聞かせください。

最近の記事

14.最期に向けて

突然タイトルが変わりましたが、状況が大きく変わってしまいました。 2月の半ばまでは希望を持って復職を目指していましたが、その後ヴォトリエントを次の治療のため一時休止すると状況が大きく悪化、肺に一気に悪性腫瘍が広がり水がたまってしまいました。呼吸困難で酸素マスクをつけて生活しています。 復職は一旦諦めました。4月の段階でどうなってるかももはやわかりませんし。その方がいいだろうと決断しました。後悔はあります。 有効な治療が無い状態が続いており、日に日に体調は悪化の一途です。

    • 京大バレー

       今回は大学時代の部活の思い出について。  高校時代は私立の進学校に通っていて、同級生と馬鹿なこともたくさんしましたが、基本的にはガリ勉でした。部活も自分なりに本気でやってはいましたが、人手不足の上、指導者もいなかったので結果も出ず1勝もしていないのではないでしょうか。1年生のうちは勉強もサボりがちでしたが、そのうち自然とモチベーションは勉強に向けられて、成績が上がっていき京都大学文学部を受験し合格しました。文学部を選んだのは、ちょうどサッカーのアジアカップでの中国サポータ

      • 13.放射線治療と右脚の回復

         さて、再々発とともに右脚が麻痺していたのですが、2020年10月末より再び入院し、放射線治療が始まりました。骨盤と脊椎、胸椎など痛みのあるところと神経を圧迫していると考えられる4箇所に治療としてではなく症状の緩和のために放射線を当てます。  車椅子に乗って放射線治療室に行き、ベッドに移って2〜3分ずつ各箇所に放射線を当てます。機械の前に横たわっていると機械が動き出し、放射線を当てるところまで機械のアームが動いてきて体の周りを回転しながら放射線を当てていきます。当初は痛みが

        • 教師は良い仕事?

          先日の記事に先生って良い仕事だねとコメントを頂きました。僕自身はどう思っているかということを今回お話ししたいと思います。 今年はコロナウイルスの流行で生徒が4.5月登校しませんでした。暇でしたので、僕は労働組合を作りました。労働組合は2人から作ることができます。知ってました?巷では教師のブラック労働が盛んに話題になっていますが、今回はこの組合と教師のお仕事についてのお話を少しします。例によって偉そうな物言いになりましたが、僕の指導力については棚に上げて放言させていただきます

        14.最期に向けて

        マガジン

        • ユーイング肉腫という病
          17本
        • 教師としての素敵な体験
          10本
        • バレーボールの通説を疑う
          6本
        • 1
          1本

        記事

          続 排球狂騒物語 その3

          その3になってしまいました。 4月の中国大会の準々決勝です。県内最強のあの〇〇高校との対戦でした。先輩たちが夢見た舞台。僕はどこまで彼女たちの力が通用するのか、楽しみでした。結果はたしか12点程度しかとれなかったと思います。相手のブロック力とスパイク力は圧倒的でした。ただTさんのバックアタックも決まりましたし、Mさんはしっかりマークされていましたが、それでもスパイクを決めました。サーブとサーブカットでは渡り合えていましたし、きちんと自分たちの力は出せていたと思います。ただ、

          続 排球狂騒物語 その3

          続 排球狂騒物語 その2

          さて、冬を乗り越えMさん、Fさん、Tさんが3年生になります。2年生は2人です。新入生は6人が入学式前から入部の意思を示してくれていたので、3月から練習に参加してもらいました。 4月はじめに中国大会予選があります。ここに向けてチームを固める準備を始めました。組み合わせが決まったあと、2回戦であたる強豪校の試合のビデオもたまたま卒業生から入手できたので、珍しく対策もしました。3回戦でおそらくあたるシード校はよく練習試合をするチームで相性はよかったので2回戦が問題でした。 新入

          続 排球狂騒物語 その2

          続 排球狂騒物語 その1

          さて、最初の卒業生であるHさんが引退した後のバレー部のお話です。 Hさんの次の学年には3人の生徒がいました。そしてその下の1年生は最初3人だったのですが、初心者の生徒は続かず夏休みに入る頃辞めてしまいました。つまりまた5人のチームのスタートです。 3年生のYさんはバレーを続ける選択をしてくれましたので、例によって11月の春高予選までは試合に出れました。チームの形はほとんど変わりませんでしたので、たしかこの直前の地区大会では優勝できたと思います。 2年生の紹介を。 身長

          続 排球狂騒物語 その1

          地域社会✖️高校生というサークル その2

          長くなったので分けました。 その2では、どのような思いでサークルと関わっていたか、特に今年について、僕の思いを。 高校生たちは、大人のやっていることにいくらでも疑問を持っています。とくに、今年のコロナウイルスの流行に狼狽える大人たちの姿はきっと、色んなことを高校生に考えさせたでしょう。学校に行けない期間には、学校が本当に必要かどうかを考えなかった生徒の方がきっと少ないでしょう。そう思って今年僕は、学校が必要かどうか、例年以上に生徒たちに試されていると思って教師をしていまし

          地域社会✖️高校生というサークル その2

          地域社会✖︎高校生というサークル その1

          僕は山口県宇部市の私立高校に勤めていました。現在戻れるかわかりませんが、病気で休職中です。 今更ながら所在を明かしましたが、そもそもFBの方でも紹介していますし、ちょっと調べればわかりますので。ただ、最低限のプライバシー保護としてもちろん名前は伏せます。まぁこちらも本気で調べれば特定されるのかもしれませんが。 今回は、高校生が地域社会と協力して様々な活動をするサークルでの体験をお話ししたいと思います。 このサークルの名前は「郷働ネット」。できたのは一昨年の4月です。当初

          地域社会✖︎高校生というサークル その1

          最初の卒業生 その2

          さて、バレー部キャプテンのHさんのお話です。 彼女は僕がバレー部になってから3年目に3年生、つまり僕がはじめて3年間バレー部として一緒に過ごした生徒です。2年生と3年生のときは担任でしたし、練習は1年間ほぼ毎日。気の毒なことに3年間ほぼ毎日顔を合わせました。 バレー部のこの学年は最初3人でしたが、1年生の夏休みに1人辞めてしまいましたのでたった2人。ただ2人は小学生の頃に一緒にバレーをしていたようで、息のあったコンビでした。 Hさんは、もともと別の高校を受験し、残念なが

          最初の卒業生 その2

          最初の卒業生 その1

          かれこれ10年ほど教師をしていますが、最初の卒業生というのはやはりたくさんの思い出を呼び起こしてくれます。 僕がはじめて担任を持ったのは高校2年生でした。その後別のコースの2年生の担任となり、次の年、そのままその子たちの3年生の担任として、はじめての卒業式を経験することができました。僕の学校は2年生で文系と理系に分かれるのですが、文系のクラスの担任を持ち上がりで、2年間担当したというわけです。その卒業式からもうすぐ6年の月日が経ちます。 去年の文化祭に突然そのうちの一人が

          最初の卒業生 その1

          6.トス編

          最後はトスです。 ⑴低いトスは難しい ↪️結論「低いトスの方が簡単」 低いトスはトスをあげるのも打つのも難しいと思っている人が多いのではないでしょうか。僕は反対に高いトスの方が難しいと思っています。 理由は①高いトスの方が、使う筋力が大きいので正確にあげるのが難しい、②目標を定めにくいと思うからです。 平行トスの方が簡単ですし、慣れればアタッカーも打点を上げやすいので平行トスから練習するのをお勧めします。当然レフト、ライト両方あげることができれば、それだけでブロック

          6.トス編

          看護師になりたくない

          僕がユーイング肉腫を発病して2度目の入院に退屈をしているある日、二人の卒業生がお見舞いに来てくれました。 二人が高校3年生の1月、担任の僕は発病して一度目の入院をするのですが、二人はその時点で、推薦入試で進学を決めていました。1年生の時から看護師志望で、非常にまじめに学校生活を送り、成績も良く、順調に看護系の専門学校と大学の推薦入試に合格した生徒でした。 たまたま入院していた病院の喫茶店でアルバイトしていたのをキッカケに二人でお見舞いに来てくれたのです。二人は大学3年生に

          看護師になりたくない

          5.サーブカット(レセプション)編

          残すはサーブカット(レセプション)とトスです。本日はサーブカットについて。 まず、サーブカットは簡単です。必要以上に苦手意識を持つとそれだけで、失点のもとですので苦手な人は練習を重ねて苦手意識をまず克服してください。 僕がサーブカットは簡単だと言い切るには根拠があります。 ①距離がスパイクより長い ②スピードがスパイクより遅い ③評価が甘い ①と②については説明不要でしょう。③についてだけ補足を。サーブカットの評価方法については、トップレベルでもよく基準が変わりま

          5.サーブカット(レセプション)編

          4.サーブ編

          ⑴サーブはネットすれすれを狙わなければならない。 ↪️結論「ネットすれすれである必要はない」 通説はまずなぜ?と理由を考えるところからはじめなければなりません。ネットすれすれを狙う理由はおそらくレシーバーの手前で落ちるサーブが非常にレセプションしにくいからではないかと思います。結果的にネットにあたってネットインになってもいいですし。あとは極限までスピードのあるサーブを求めるなら、ネットすれすれに飛んで相手コートのエンドラインに突き刺さるようなサーブになるでしょう。そういう

          4.サーブ編

          たった一本のサービスエース

          これは、僕が監督をしていた高校女子バレーボール部のあるミドルブロッカーNさんのお話です。 この選手は中学校からバレーを始めた女の子です。身長は170cm弱ありましたが、決して器用ではなく、他の選手は小学生からバレーをしていましたので、そのことにコンプレックスを感じていました。ただ努力を惜しまない生徒で、熱血なお父さん、お母さんと中学校の時には部活以外にもママさんバレーなどに顔を出して、人一倍練習する選手でした。 彼女が高校2年生のときに、僕はバレー部の顧問になります。20

          たった一本のサービスエース