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離職を減らす人事評価制度とは

こんにちは、ヤマタクです。

日々スタートアップや中小企業における採用・人事のお困りごとに向き合っています。

最近、「時間とコストをかけて育成した人材に離職されてしまった」、という経営者さまにお会いしました。

今後はできるだけ長く定着してもらうために、施策を講じたいというご相談です。

少子高齢化による労働人口の減少、団塊世代の定年などにより人手不足が叫ばれる昨今。

とくに優秀な人材の流出は、小規模企業にとって大きな痛手となり、会社の命運を左右することも。

今回は、離職防止や解決策について書いてみたいと思います。

徹底的な現状把握から

まず退職理由を把握することが大切です。とは言え、退職された人材の言葉をうのみにするだけでは不十分でしょう。

例えば退職者の傾向を把握するために、本人の入社面接や試験結果を振り返ります。

弊社オレコンが提供している採用・人事のサービス「採用マーケッター養成プログラム」では、応募者のご了承を得たうえで面接の様子を撮っておきます。

ご本人が退職されるときは、採用担当者が面接動画を見直したり、退職理由と入社当時のヒヤリングシート内容を照らし合わせてみたりと、必要に応じて社内の基準を見直すために活用するのです。

トレーニング方法に問題はなかったか?

評価基準でつまづいたところはないか?

離職者や退職者が出るのは本人のせいではなく、会社の仕組みが悪いためと考え改善していくべきでしょう。

匿名による社内アンケートを実施することで、働くスタッフの不満を吸い上げる対策も有効です。


62.3%が不明確な人事評価制度に不満

総合人事・人財サービスを展開するアデコ株式会社が「人事評価制度」に関するアンケート調査をしました。

勤め先の人事評価制度への満足度を問うと、「満足」と「どちらかというと満足」の合計が37.7%、「どちらかというと不満」と「不満」の合計が62.3%で、人事評価制度に不満を持つ人が6割を超えていることがわかりました。

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6割以上が勤務先の人事評価制度に不満、約8割が評価制度を見直す必要性を感じている|アデコのプレスリリース


また、人事評価制度への不満の理由トップは、「評価基準が不明確」(62.8%)。

次いで「評価者の価値観や業務経験によって評価にばらつきが出て、不公平だと感じる」(45.2%)、「評価結果のフィードバック、説明が不十分、もしくはそれらの仕組みがない」(28.1%)となっています。

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6割以上が勤務先の人事評価制度に不満、約8割が評価制度を見直す必要性を感じている|アデコのプレスリリース


さらに、人事評価制度の見直しの必要性については、77.6%が「見直す必要あり」と回答。「必要がない」22.4%を圧倒する結果となっています。

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6割以上が勤務先の人事評価制度に不満、約8割が評価制度を見直す必要性を感じている|アデコのプレスリリース

また、自由回答から得られた「人事評価制度に取り入れて欲しいこと」の中に、「個人名を非公開にした人事評価の開示により、自分の評価が全社のなかでどのレベルであるか認識できる仕組み」というものがありました。

まさに弊社自身も運用している人事評価制度です。オープンでフェアというだけでなく、人が動きたくなる工夫も凝らされています。

前回の記事「オンボーディング、はじめの一歩」で、触れていますのでご参照ください。


数値化しにくい業務への評価方法

また、人材評価者を対象に、自分が適切に人事評価できているかを質問したところ、「そう思う」と回答した人は2割未満という結果でした。

「評価基準があいまいなため、適切に評価できない」、「相対評価になってしまう」というのがその理由です。

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6割以上が勤務先の人事評価制度に不満、約8割が評価制度を見直す必要性を感じている|アデコのプレスリリース

私たちも、「売上には直結しない、人事採用担当をどのように評価するべきか困っている」というお声をよくいただきます。

しかし、仕事は全て売上につながっていることを忘れないでください。

例えば、仕入れ担当は質の高い商品を安く仕入れること、マーケティング担当は顧客を安い費用で仕入れること、経理は利息の安いお金を仕入れることが仕事です。

とするならば、人事は?

「優秀な人材を安く採用すること」。もっというならば、「質の高い時間を安く仕入れること」です。

人事に関する定型業務を自分より報酬の高い人から引き継ぐだけで、報酬の差額分の利益が生まれます。

「質の高い時間」を安くたくさん仕入れたという、数値化につながっていくのです。

より質の高い時間を仕入れるよう改善すること、例えば人事の業務を仕組み化することで、誰でも簡単に引継ぎできるようにしたりするのも良いでしょう。

人事の仕事も数値化でき、適切な評価が可能となります。

貴社で離職者や退職が続いたとき、私たちと一緒に防止・解決の策を考えてみませんか。


最後に

企業によって課題なども異なりますので、人事評価に悩みや疑問がある方は、ぜひお気軽にお知らせください。TwitterのDM、またはFacebookメッセンジャーでどうぞ!

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今後もリモートワーカーの採用や人事評価、スタッフの働き方支援などについて理解を深めていただけるよう発信していきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

最後までお読みいただきありがとうございました!


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