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PTAの手紙を電子化(LINE公式アカウントからの発信)する際の落とし穴

PTAのお手紙を、LINE公式アカウントからにしてみた」の記事でご案内したとおり、これまで紙で出していたPTAのお手紙を電子化してみました。

このたび第一回配信をしたので、気を付けたい落とし穴などについてご紹介したいと思います。

「PTAのLINE公式アカウントと友だち登録してください」の案内がそもそも読まれない可能性

今回、LINEの公式アカウントを作ってから配信まで、7日間あったのですが全世帯数の7割強の登録数でした。(1世帯で2人以上登録していたり、要職員も登録している可能性がありますが、LINEの管理画面では誰が登録しているのかはわかりません)

この学校ではWebフォームでのアンケートを受け付けると保護者の最大95%がWebで回答するため、「3割がLINEのアカウントを持っていない」とはちょっと考えづらいので「手紙を読んでいない」という層が1~2割はいるのではないかと思います。そのため、下記のような周知徹底策・クレーム回避策を取ったほうがよいかもしれません。

・入学時などキリのいいタイミングで案内する
・手紙だけではなく、口頭で説明できる機会もできるだけ用意する
・ご案内から配信までもう少し間を空ける
・配信1回目は「読まれないと困る」ようなものは避け「アンケートの結果」など、読めなかった人からクレームが起こりくいものにする

など

※配信内容は「これまでPTAが手紙で出していたもの」

Twitterで「どんな内容をLINEで配信していくのですか」というご質問をいただきました。

・旧年度で手紙で案内していたものは基本すべて
(イベントの案内、注意事項、アンケート、アンケート結果、決算報告など)
・重要なモノ、回答が必要なものは紙でも配布

で考えています。
月1000通まで無料なので、配信数に余裕があれば、アンケートの回答促進など、各種締切のリマインドなどにも利用するかもしれません。

Googleドライブに格納したPDFが読み込めない人がいる…

LINE公式アカウントや、多くのブログ、メール配信システムにおいては「PDF」ファイルを添付しての配信ができません。
そこで、PDFファイルを共有したい際は「Googleドライブ」にアップし、誰でも閲覧できるように共有設定したうえでリンクのURLを貼ることにしました。

そしていざ「4枚つづりのPDF」を配信してみたところ、「PDFファイルが1ページ目しか見えない!」というお問い合わせが来ました。(たまたま筆者の知り合いだったので、個人のLINE宛に問い合わせが来ました)

聞くと、6年ほど前のiPhoneで、家にWi-Fiがなく、4Gで繋いでいるという、やや厳しい接続環境であることが判明。
「忙しいところすみません!学校に問い合わせたらいいですか!?」と焦っておられたので、頼むから学校には問い合わせないでほしいと落ち着いてもらい、問題の切り分けのために、個人LINEにPDFを添付したところ、これなら見られるとのことでした。
しかし、「Googleドライブ」にあるファイルを、ダウンロード(※1)しようとしても以下のようなエラー(※2)が出るとのこと。

画像1

※1ダウンロードしようとしても・・・

※2下記のエラーに

画像2

つまり「古い端末 or 4Gでの接続の場合、「Googleドライブ」に格納したPDFは一部見られないことがある」ということらしいです。

対応策の検討結果

「Googleドライブにアップしたものが読めないなら、別途、直接サーバーにFTPでアップする」?
→ 運用面で、他の人がまずできなさそうなので却下

「PDFのスクリーンショット画像にして、PTAブログに貼り付ける」?
→できなくはないけど面倒。役員会で協議して自分以外の人ができないなら却下

「個別に手紙を配布する」
→余計手がかかるので却下。

「個別にLINEで添付する」
→もともと友達の人ならよいですがそうでない人のLINEアカウントを知ったり知られたりするのは気が引けるので却下

・・・というわけで、そういう方には申し訳ないけれど学校の掲示板で見てもらおうということになりそうです。

そこで、ブログには
「※「PDFファイルがうまく見られない」場合、下記をお試しください。
https://support.google.com/drive/answer/2456903?hl=ja
それでも解決できない場合、学校の掲示板にも同内容を同日●時頃掲出しますので、たいへんお手数ですがそちらでご確認ください。」と案内することにいたしました。

※この問題に直面し、別の解決案で乗り切った方がいらっしゃったらぜひ情報提供いただけると嬉しいです!

反対派に妨害されないために

今回は筆者の友人がGoogleドライブに置いたPDFファイルを閲覧できないという事態だったので、直接個人間のLINEで添付にて送ることができました。
しかし、そうでない人(特に反対派)が同じような状態に陥った時に、「PTAのLINE使えなくない?」と触れ回ったり、学校に問い合わせをしてしまったりすると面倒なことになりそうです。
運用が安定するまでは、
「使い方についてのお問い合わせ・ご要望はこちら(回答にはお時間いただくことがあります)」などの問い合わせフォームを用意しておくのが無難かなと思いました。

そしてLINEさま、LINE公式アカウントでPDFを添付できるようにしていただけるととっても嬉しいです…。サーバーを圧迫するから難しいんですかね…(涙)

電子化した後「これでいいのかな」と不安になる役員が現れる

電子化を開始して5日ほどで、全保護者世帯の8割にあたるユーザーがブログを閲覧している状態であることがわかりました。

個人的にはまずまずの成果かなと思っていたのですが、ここへきて「LINEに登録していないと、お手紙を送ったことがわからない。学校の掲示板を見ていない人だと、“手紙があったなんて知らなかった!”というクレームが来たらどうしよう」と急に不安になり始める役員が現れました。

役員内で検討した結果、すでに1度手紙で「電子化するのでLINE登録かブログを読んで」と案内しているのに、再度わざわざ手紙で案内したところで、「LINE公式アカウントやブログを利用したくない人」か「手紙をあまり読まない人」なのでは?ということに。
結局、「別件のアンケートの末尾に、“電子化の案内をご覧いただけていますか” というリマインドを載せることで免責としよう」ということで着地しました。

パソコンが古すぎて管理画面にログインできないケースも

また、筆者が倒れても運用できるよう「運用担当者」を決めて、LINEの管理画面からアカウント設定依頼のメールを送ったのですが、「パソコンが古すぎて、LINEの管理画面が表示できない」というケースもありました。
Windowsだったのですが、8~9年前に購入したものとかでIEしかブラウザが入っていなかったようです。(他のブラウザをダウンロードできる環境にないようです)
管理者・運用担当者は、古すぎない端末をお持ちの方に設定しましょう。

参考:「LINE Official Account Manager」の推奨環境
OS:Windows、Mac
ブラウザ:Chrome、Safari、Firefox、Edgeの各最新版
※Internet Explolerはサポート対象外
※ブラウザの設定でJavaScriptを有効にしてからご利用ください

2019/11/06時点のLINEヘルプより

メッセージの文字数は500文字まで(2019/11/07追記)

何度か配信するまで気づかなかったのですが、1つのメッセージ内で送れる文字数は500文字まででした。

LINE公式アカウントの無料配信枠は「月に1,000通まで」のため、1つのメッセージに複数のお知らせを載せようと欲張った配信用原稿を用意し役員内でチェックしていたのですが、いざ送ろうとした段階で500文字までということに気づき、文字数を削るのに慌ててしまいました。

当日になって慌てないよう、配信原稿を準備する際は、あらかじめURLも含めて500文字に収まるように注意しておくとよいと思います。

おまけ:紙の掲示担当を決めておくと安心

おまけとしては、「原則紙を配布しなくてよくなった」ために、これまで半日がかりだった印刷・裁断・折りの手間から解放され過ぎ、「学校掲示板にLINE配信と同日に掲示する」(同じく、掲示期間終了後に剥がす)というタスクを忘れがちになりました。
「気づいた人がやる」だと、誰も気づかなくなる可能性があるため、LINEの配信担当、掲示板担当を決めておくと安心です。



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参考リンク(外部サイト)
LINE公式アカウント
Googleドライブ

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