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教育者:瀧本哲史という人間について。 「2020年6月30日にまたここで会おう」

瀧本哲史さんという方を紹介しようと思います。

瀧本さんは京都大学で客員准教授として勤めていましたが、2019年8月に47歳の若さでお亡くなりになりました。
(准教授の他に、コンサルタントとして独立し日本交通の再建に携わったり、エンジェル投資家として活動を行ったりしていたそうです。)

存命中、彼は自分の考え方を整理した書籍を執筆しており、その内の何冊かは若者に向けた内容です。
そんな瀧本さんが若者向けに残した書籍から学べる事と併せて、この記事のタイトルにした「2020年6月30日にまたここで会おう」の意味を紐解くエピソードを紹介させてください。

まず紹介したいのは、
瀧本さんが2016年に執筆した「ミライの授業」という書籍です。

本書は、14歳の学生向けに、歴史上の偉人のエピソードをもとにして
・なぜ学ぶことが必要なのか (why)
・偉人から何を学ぶことができるか (what)
・偉人と同様の信念で若者がどう行動するべきか (how)
を説明しています。

この本の良いところは、エピソードや事実の紹介で終わるのではなく、読者が自身の行動としてどう再現するかまで意識できる点だと思います。

あとは、14歳向けのため、各偉人のエピソードが読みやすく面白いです。
(歴史の授業が本書のように教えてくれていれば、もっと楽しく勉強していたのかなぁと感じました 笑)
ただ、本書のコアになる内容は、若者が自分を信じて未来を変えていくことであり、14歳よりか、むしろ高校生〜若手社会人こそ読んでみてほしい書籍になります。
※私自身で振り返ると、14歳くらいの時って自分が人からどう見られているのかが興味の中心にあって(むしろ、それだけで手一杯で)、、、
自分らしさのアピールや、自分が何になりたいのかを考えるのって、高校生とか大学生になってからでした。

この書籍の節々には、瀧本さんが若者に伝えようとした信念が溢れています。(その一部を紹介します。)
・まだ誰も手をつけていない空白地帯に仮説の旗を立てよう。
・自分の仮説を修正する勇気を持とう。
・自分の思いを目に見える「かたち」にしよう
・大人達は変わらない。「世代交代」が時代を変える。
・素人だからこそ「常識」に振り回されるな。

上記の信念は、私自身も日々の行動の源流として意識することに近いです。
実際の業務をこの信念通りに仕事を行うというよりかは、大事な選択をする時に、腹底に同様の信念を持っておくという感じですね。

こんな書籍を執筆した瀧本さんですが、2012年6月30日に、29歳以下限定の特別講義を行いました。
この講義において、瀧本さんは自身の信念を濃密に発信しました。そしてこの信念を受け取ってくれた若者が、ちょっとだけでも良いから世界を変えるための行動に本当に取り組めたかどうか、8年後の2020年6月30日に再集結して確認したいとして講義を締め括りました。

この特別講義の内容は書籍として編集し出版されています。

また、2020年6月30日当日には、オーディオブック化されたこの特別講義が、YouTube Liveにて無料配信されるようです。

PR TIMES「瀧本哲史『伝説の東大講義』、完全オーディオブック化 “再集結の日”6月30日にYouTube Liveで全編無料配信」(2020/6/25)

記事の頭にも記載しましたが、瀧本さんは昨年お亡くなりになってしまったため、特別講義が正式に開催されることはありません。
ただ、その信念を引き継いだ人間が、自分の心の中だけででも、日々取り組んだことを振り返る1日になるのではないかなと思います。

今回は、この2020年6月30日が直前ということもあり、瀧本さんへの追悼の意も込めて、この紹介記事を、このタイトルで、作成してみました。

皆様も興味あれば、上記の書籍、YouTube Liveをご確認ください。

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