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Vol3. エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス

ダニエル・クワンとダニエル・シャイナートが脚本・監督を担当したSF映画。

家族の問題に税金…度重なるトラブルに頭を抱えるエヴリンは、
ある日突然、夫に憑依した「別の宇宙に住む夫」から世界の命運を託される。

そして彼女はマルチバースへ飛び込み、カンフーの達人である「別の宇宙のエヴリン」の力を得ることでマルチバースの脅威と戦うことに。

第95回アカデミー賞を総なめにした衝撃作!


合う時間がIMAXシアター(初体験!)のみ。
期待大でわくわくして観に行ったものの…

残念ながら、私には全く刺さりませんでした!!!!!!!!

あらすじを書くために周辺情報を集めてようやく知りましたが、
SF映画だったのか!!

まず、この作品をどう観たらいいのかが分かりませんでした。
そしてテーマが分からず、ストーリーの流れはもっと分からないという無限ループにはまったまま時間だけが流れてゆき…

このシーンは何?
どういうこと? 今のセリフの意味は??

と、こんな感じでずっと悩みながらモヤモヤすること120分くらい経過。(もうほぼ終わりやろ)

伏線もあるのかないのかよく分からず、
ようやく「あるシーン」で、ん?もしかして…?と気づいたことがあって、そこから少しだけ観やすくなったかな?

そう思ったらあっけなく終わってしまいましたとさ。

ざっくりまとめると
「母と娘」の関係性に焦点を当てたストーリーなのでしょうかね。

私の座席の近くに座っていた方がず~っと笑っていたのですけど、
え…今、笑うとこあった?? どこが面白かったん??
って聞いてみたくて、
何度も何度もぐるぐる考えて考えて考えて観ていたけれど、
やっぱり最後の最後まで私には訳が分からなかった!

というのが正直な感想です。
年のせいなのかしら…?

中国語?と英語がバラバラと入り交じるのも集中できない理由の一つでした。

個人的には英語なら英語、中国語なら中国語と言語は統一してほしいです。
多言語が出てくる演出は他の映画でもよくあるけど、もう…何だろう。
とにかく色んなことが気になりすぎて、
そもそもまったく内容が頭に入ってこないので、集中できないのですよ。

これが…今年の名だたる映画賞+第95回アカデミー賞を総なめ…?

映画芸術科学アカデミーの会員は総入れ替えでもしたんじゃないの??

そう思うくらい、本当に、時代の流れは大きく大きく変わりました。
いきなり変わりすぎて、びっくりです本当に。

ただ、観たことがないような映像手法はたくさんあったので、
そこはすごかったかなと思います。

この映画を「傑作」とするか「凡作」とするか?

判断は人によって、かーなーり大きく分かれるのではないでしょうか。

凝りすぎて凝りすぎた結果?

「マルチバース」という設定がぶっ飛びすぎていて、
私の頭の理解が追いつかなかったということは置いておくとして。

そもそも、ひとつのシーンをどう見せれば観客の感情が動くか、
どんな台詞が効果的か?といった映画の基礎の基礎の部分を、
まったくもって無視したようなつくりの作品だったように思いました。

映画もアートの一環、斬新な演出はとても大事なのですが、
あまりにも凝りすぎるシーンばかりだと内容は支離滅裂になります。
そうなると、ただただ目新しいだけの、複雑で難解な作品になりがち。

カンヌ映画祭ではそういう作品がノミネートされますけれども。

本作は後半あたりでやっとシンプルな演出が多くなり、
そのテンポのままでラストに向かっていきます。

シンプルなシーンでのカメラワークは素晴らしかったし、
もっと落ち着いた内容の映画も撮れる監督なんじゃないかなと思いますが、
過去作の「スイス・アーミー・マン」のあらすじを観るかぎり…

無人島で助けを求める孤独な青年ハンク(ポール・ダノ)。いくら待てども助けが来ず、絶望の淵で自ら命を絶とうとしたまさにその時、波打ち際に男の死体(ダニエル・ラドクリフ)が流れ着く。ハンクは、その死体からガスが出ており、浮力を持っていることに気付く。まさかと思ったが、その力は次第に強まり、死体が勢いよく沖へと動きだす。ハンクは意を決してその死体にまたがるとジェットスキーのように発進。無人島を脱出しようと試みるのだが…。果たして2人は無事に家へとたどり着くことができるのか―!?

Filmarksより引用

ううむむむ…。

ハリー・ポッターを死体のジェットスキーにしたダニエル・クワン監督とダニエル・シャイナート監督。

彼らはきっと、映画の流れを大きく変えてしまった奇才なのでしょう。

私にはまったく理解できないセンス。。


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