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母が癌と知ってから約一年半ほどでお別れが来るとは思っていなかった。

末期のため、手術ができずに抗がん剤と放射線治療、投薬治療だったけれどやればやるほどどんどんどんどん母は生きる屍みたいにやせ細って弱っていった。まるで死ぬために治療しているかのようだった。

私は健康のケアをする仕事をしている。だからより口を出したくなって初めのうちは色々とアドバイスをしていた。それが「いいこと」だと思っていたから。

でも、じつは母にとってはそれが一番ストレスだったのだ。

そんなことはクライアントにはやらない。でも家族だとどうしても個人的な感情や関係性が近すぎてつい言ってしまうのだ。

でも、それを止めたとき、母と生まれてから初めてであろう会話をすることになった。ただただ受け止める。ジャッジせず、母の話を聞く。

それだけで母はとても穏やかな顔つきになった。

でも、身体のほうはしんどくて、いくら重い患者でも平等に診察は待たなければならない。苦痛の形相でただひたすら座っている母。

入院しているとき、いくら薬を飲んでも抗がん剤の副作用で胃の不快感があり、より一層食べれないし、体調が悪い。

母の声を聞くだけでこちらもツラくなってくる。。。

本当にツラい。

何もできないのだから・・・


でも、私は違った。私はリフレクソロジーという自然療法・補完療法のセラピスト。とにかく、触ってあげるだけでもタッチング効果で脳のホルモンが分泌されて精神的な安定を得られる。するとそれは自律神経にも影響して体調が良くなることが多い。

母の場合もそうだった。

いくら色々やってもダメだった不調が改善して、母はそれだけで気分が良くなって、食欲も出来てきた。

リフレクソロジーを始めて8年、様々な奇跡にも立ち会ってきたけれど改めてスゴイと思った。スゴイ、というのは決して結果を出してくれるという意味じゃない。一番大切なことを教えてくれる、感じさせてくれる、生きるということを楽しませてくれる、という意味で。

そして、そういった経験からゴッドハンドなんて要らないんだと悟った。

どんだけ腕のいい治療者が居ようとも、薬があろうとも(時に大事)、日々の支えが大切だと思うし、あらゆる病気がなぜ起こるのか?の元をたどると、結局は「孤独」「不安」などの余分なストレスから起こる。

寂しさや不安、そういった「気」が病をつくる。

病気は悪くない。治すためにあるんじゃない。病気になったら治すために何かをするのではなく、自分に戻りないよ、というメッセージを日々感じること。そのために病気になる。もっとこの一瞬一瞬を体験することができるよ、って教えてくれている。それができる人間だということを誇りに思う事。

人間も動物も安心感が必要なんですよね。生きる安心感。愛情。

それには家族や「一人じゃない」というものを感じて「生きる力」になるものを感じられていることが何よりも大切なんだと悟りました。

そこで気づいた。これだ!って^^

これが今の社会、治療の現場に必要だと。

リフレクソロジーは家族ができる最高のタッチングケアになる。(施術されるほうもするほうにも)

心にも体にも。

https://recare319289376.wordpress.com/2018/05/17/自分の手で家族を護る・愛を贈る

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