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カラフルな余生にしてみようと決めた

 『アイスクリームフィーバー』という映画を観た。

 監督は、H&Mなどの広告や、ファッション、TVドラマ、ウンナナクール(une nana cool)他のブランディングなど、様々なフィールドで活躍するアートディレクター、千原徹也。
 この『アイスクリームフィーバー』は、「映画制作をデザインする」として、アートディレクターの視点から従来のやり方にとらわれない手法で構築された映画らしい。

 原作は、川上未映子の短編集『愛の夢とか』に収録されている「アイスクリーム熱」。

 とにかく!可愛い!お洒落!
 どの場面を切り取ってもポストカードみたいだし、それに合った音楽も心地よい!


 『パーフェクトデイズ』を観た時も思ったけど、見慣れた日本の日常生活が、日本大好きなドイツの名匠が撮れば、あんなにも美しくなるし、アートディレクターが撮れば、こんなにもカラフルにお洒落になるんだ〜と思った!

 『パーフェクトデイズ』の感想↓


 そういえば昨夜、珍しく親友から電話があって、『パーフェクトデイズ』を観た感想を話していた。
 私は話しを聞きながら「ん?内容?」と思った。

 親友は以前は短編小説を書いて何度か新聞に掲載された経歴があって、どちらかというと、この映画を文学的に観た感想を述べていたようだ。

 私は人の感想は人それぞれ自由だから、「ふーん」と聞いていたけど、逆に感想を求められた時に言葉が詰まって答えられなかった。

 そして、『アイスクリームフィーバー』を観て気付いた。
 私は内容とかよりも、アート作品を見る感覚で観ていたんだなぁ〜と。

 どちらの作品も、内容的にはそれぞれが抱えた生き辛さが描かれているけど、描き方によって、恵まれた環境からドロップアウトした孤独なトイレ掃除を生業とする中年男性の日常が美しくなり、10代〜30代の4人の女性たちの生き辛さや想いの交錯が、アートディレクターの手にかかると、こんなにもカラフルでポップになる。

 そして、なんとなくこの2つの映画の共通点は、『自分は自分』という、『世の中から自分を自由にするのは自分だけだ!』と、高らかに宣言している感じはした。

 いや〜良いものを観たなぁ〜!

 側からみたら取るに足らない日常生活が美しくあっていいし、生きる上で抱えたモヤモヤもカラフルであっていい!

 そんな風に感じて、私もただただ老いを迎える未来に、カラフルを取り入れていこうと決めた!

 でも、タイトルを考えるにあたって、「老後」っていうのはなんか違うし、「余生」ってなんだ?とは思ったけど、イメージしやすいから「余生」を使ってみたけど、今後の人生が余りだなんて思わない。

 「余生」とか「老後」とかいう言葉が不似合いになるくらい、カラフルに生きてやろうかと、思ったりしている。

 この素敵な映画を観たから、なんとなく最近感じていたことを言語化できたけど、言語化できない時は、今まで買ったことのない、こんな服を買ったりしていた↓(笑)

 人生は美しく、そして余生はカラフルであるべき!

 そうそう!千原徹也監督が言っていたけど、異国感を出すために、ネオン管を特注したそうだ。
 その雰囲気が随所にあって、日本なのに異国感があって美しかった。


 さて!内容については、何一つ語れません。あしからず。

 ただ、原作を読んでみようかな〜と思いました。

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