見出し画像

第9回 某転職エージェント担当者と私_反面教師編


noteを始めてちょうどひと月近くたち、当初は1記事に10個もスキが付けば御の字かなと思っていたが、皆様反響ありがとうございます。
特にこの第6回の記事への反響が大きく(長谷の記事比)うれしかったので(笑)記事内にある私が利用した「超大手転職エージェント」の担当者との日々について掘り下げを。

つかみはOK!超好印象からのスタート

超大手転職エージェントは日本にいくつかしかないので、R社とする。(バレバレ)

R社を利用しようと思ったのは、実は他社エージェントからR社を使うと良いと勧められた(匙を投げられた)から。というのはまた別の機会に。
※そしてこの匙を投げてきた転職エージェントから採用が決まった話もまた別の機会に。

で、勧められたので、Rエージェントのサイトを見に行くと、転職セミナーを無料開催しているとのことで、他社エージェントから匙を投げられるような私はイチから勉強する必要があるのだろうと、まずは転職セミナーを受講することにした。

講師はR社の現役転職エージェントで、キャリアコンサルタント資格を保有。とても人当たりの良い穏やかな紳士で、トークスキルも非常に高い。
受講生は私を含め5名程度のこじんまりした和やかなセミナーだった。

セミナーの内容も、履歴書・職務経歴書の書き方から面接の心構えまで、ためになる話ばかり。私達は面接について行くことも多いんですよ。なんて実際の転職成功例の話なども聞けて、ああ、セミナーに出て良かった。Rエージェントはこんなにしっかりしたサポートをしてくれるんだ。だから他社エージェントも勧めてくれたのかな。なんて思ったりもした。

担当者ガチャ

転職セミナーを受けるためには、Rエージェントに登録する必要があり、セミナー後に担当者との面談が組まれることになった。
匙投げ他社エージェントは直接会っての面談だったので、Rエージェントも当然会って面談するのかな…と思いきや、電話面談だった。

電話面談が始まり、開口一番に告げられたのが「利用期間は3か月間です」ということ。
Rエージェントは登録者が多すぎて、みんな利用期間を設けられているんだわ!と前向きに捉えようとしたが、どうやら違うらしい。
「スペックの低いお前に割けられる時間は3か月だけだ」の意だった。

生意気な話し方をする担当で鼻についたが、天下のR社に入社できた人である。自分より若そうだし、これくらい尖ってないと務まらないのだろう。能力は高いはずだと納得し、初回面談を終えた。

面談直後に送られてきた多数の求人。
https://note.com/reason_cause/n/n5eba88d1a06c
でも書いたように、短大卒の私に大卒求人を送りつけてきた。
生意気な人から失礼な人に一気に昇格である。

___そして私は致命的なミスを犯す。担当チェンジの大きなタイミングを逃したのだ。

担当は本当に若造エージェントだったのだろう。面談後に担当の上司から「担当との面談はいかがでしたか?何かあったらお知らせください。」というフィードバックを伺うメールが届いた。

___お知らせすれば良かったのに、「大丈夫です」と返信した私は何を血迷ったのだろうか。
ここで血迷ったから今があると考えると、運命のいたずら的なものを感じてしまうが。

送られてくる求人は釣り求人

Rエージェントを利用する最大のメリットは、保有している求人数が段違いで多いということだろう。
低スペックな人間にも魅力的な求人をたくさん送ってくれる。
そして、この求人(・∀・)イイネ!!と、意気揚々と応募を依頼する→落ちる(※)の繰り返し。

(※)書類選考に落ちるのではなく、応募するに値しないということでエージェント内で落とされるケースが多い。普通は書類選考に通りそうな求人だけを送るのだが、この担当者は表向きの応募基準を満たしている求人全てを送ってきていた様子。

かすりもしない求人を送りつけてくるのには理由がある。
登録者に己のスペックの低さを自覚させるためだ。

自分が転職エージェントになってからわかったことだが、比較的常套手段である。
当時の私のように、無いものねだりをする登録者に食いつきが良さそうな求人を送り、落とすことで、焦り→妥協させるのである。
汚いやり方ではあるが、転職支援は商売でやっていることなので、転職エージェント目線だとやむを得ない部分もある。
ただ、この手段が効果的なのは、本当に転職を急いでいる登録者に対してだけであり、急いでいない登録者については、モチベーションを下げるだけで、効果はあまり無い。

とある求人と10年以上ぶりに再会

釣り求人ばかりでうんざりし始めた頃に、ポンッと一つだけ目に留まる求人が送られてきた。

新卒の時に最終選考まで残った企業の求人だった。
第一希望の職種だったのと、人事の方達の雰囲気がとても良く、当時落ちる要因となった最終面接での自分の詰めの甘さに反省しきりだった企業である。

あれから10年以上経っているし、またチャレンジできるかな?と思い、担当に新卒で最終選考まで残った企業であること、ぜひ応募したいということを相談したら、生意気な担当の声色が変わった。

低スペックとはいえ経験職種であり、最終選考まで残った実績があるならいけるかも。と担当も考えたに違いない。
ここで初めて「書類推薦するので、志望動機と自己PRを用意してください。」と言われた。

やっと推薦してもらえる!と思ったのも束の間、担当は生意気な人→失礼な人→使えない人に更に昇格する。

転職エージェントって添削してくれるんじゃないの?

早速志望動機と自己PRを担当に送ったところ、「これは自己PRとは言いません。書き直してください。」と突き返された。
アドバイスも無くただ突き返された。

どう書いたらいいんですか?と聞けば良かったのだろうが、既にこの担当に何の期待もしていなかった私は、烈火のごとく、自分で自己PRの書き方について勉強した。
ここで勉強したことが今活かされているのだから、勉強はやっておくものである。

再提出した自己PRは突き返されることはなかった。

面接対策してないのにダメ出し、ひたすらダメ出し。

必死に準備した志望動機と自己PRのおかげで、書類選考を突破。面接できる運びとなった。

登録者が面接に行くとなったら、絶対に面接対策を行うのが転職エージェントなのだが、面接対策も無し。
期待値ゼロの登録者が面接に漕ぎつけたのに、もしかしたら売上ワンチャン繋がるかもしれないのに、面接対策をしないという選択は、今転職エージェントをやっている私には到底考えられない。
ここで担当にとって私はどうでもいい駒なんだな、むしろ手間がかかって迷惑くらいなんだろうなと確信する。

面接した企業は、面接官が新卒の時と変わっていたが、人事の方達の雰囲気は相変わらず良かった。会社業績も右肩上がりで、社内が立派にリフォームされていた。
面接もたっぷり1時間以上。興味のない人材にそこまで時間をかけないと思うので、企業側としては興味を持って面接してくれたのだろう。

面接終了後、担当から電話がかかってきた。
何を質問されて、どう答えたのか聞かれた。

答えた内容全否定である。

そんなんじゃダメだと。

生意気な人→失礼な人→使えない人→クズ に昇格した。

最終局面へ

面接に進んだ企業の選考結果は保留のまま、間もなく利用期限の3か月を迎えようとしていた。

いつもならメールのみで求人案内してくる担当が、突然電話で求人を案内してきた。

100%私が採用になるであろう有名ブラック企業の求人である。

これが受けさせたい本命の求人だったわけだ。最後の最後でぶっ込んできた。

何が何でも応募をさせたい担当は、初めて低姿勢で電話をかけてきた。

「長谷さんは経験が浅いので、ここの企業でリーダーなどの役職経験をつけて、更に…」

更に転職しろと?

とキレた。
言い方はもっと丁寧だったが、直接担当にキレた。
既に30を過ぎ、転職回数も重ねてしまった人間が、興味も何もない業界職種のブラック企業で働いて何のメリットがある?

ま、メリットは担当にあるわけだが。

キレてもまだ食い下がってくる。そんな粘りを持ち合わせていたのなら、最初から各種対策しておけば良かったものを。
企業説明会だけでも受けて…というので、日程を聞いたら直近すぎて休みが取れそうにない。完全にお断りである。

それ以来、二度と担当と会話することは無かった。

チャンスがゼロではない人材を蔑ろにしない

匙を投げた他社エージェントが私を転職に導けたのは、一度捨てた駒をまた拾いに来たのである。
利用期間を決めてしまったのでは拾いに行くことができなくなる。

また、私をブラック企業に押し込む方法も無くはなかった。

全力で信頼を置いてもらえるように対応すれば良かったのである。
この担当が言うことなら間違いない。と思わせられたらどうだっただろう?

私は低スペックだが、転職する意欲は高かった。ここで失敗したら最後だと本気だった。書類選考に進む度に、寝ないで書類の作成を行っていた。

本気を出してきた求職者については長期戦になっても真剣勝負をすることが、今の私のモットーである。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?