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【note】不登校になったら勉強は何をやれば良いですか?

基礎学習はがんばりたいですね!

こちらはお子さんの学習進度や意欲にもよるかと思いますが、どんなに多様な学びの環境を選ぶとしても、基礎学習はどの子もがんばったほうが良いと私は思います。
全ての知識や思考は、基礎的な学力が土台にあったうえで積めるもの。
こちらがおろそかになっている子は、およそ現実的ではない夢物語的な発言が多かったりします。

この「基礎学習」は、文部科学省的には義務教育期間の中学3年生までに学習する内容。

「基礎」とは、

文部科学省、中央教育審議会では、「教育内容等の改善の方向」としてまとめていて、

「読み・書き・計算」などの基礎・基本を確実に定着させ、教えて考えさせる教育を基本として、自ら学び自ら考え行動する力を育成すること

2 教育内容等の改善の方向:文部科学省 (mext.go.jp)

読めること。
書けること。
計算すること。

この3つの学習が、”基礎”とされています。こちらですね↓↓

2 教育内容等の改善の方向:文部科学省https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/toushin/attach/1346331.htm

具体的には、ひらがな・カタカナ・漢字の読み書き、そして四則演算(足し算・引き算・掛け算・割り算)ですね。

読むことは、文字から情報をインプットするための技術。
書くことは、自分の考えを人に伝えるためのアウトプットの技術。
計算は、社会生活するうえで、時計を読んだり、買い物をしたり、点数を数えたりするための技術。

”書く”はいずれ不要になると思いますが、

”書く”に関しては、情報技術がここまで発達している現代においては、今の子たちが大人になる頃には不要になるだろうなと思います。
現代の子たちの”書く”は、タイピングや音声入力のスキルに置き換えられるのかなと。

それでも”書く”ことを大切にしたいなと思う理由は、書くという動作によって、手先のコントロールや指先の力がついたり、脳に作用して「考える」「記憶する」「感情のコントロール」といった効果があるからです!

それから、綺麗な字を書く書道の文化も、日本にいるならば楽しんで良いと私は思います。

基礎学習にはひとまず教科書が良い!

さて。ちょっと寄り道しましたが。

そういうわけで、基礎学習は、学校に行っていようとホームスクーリングだろうと、フリースクールに通っていようと、どの子も生きていくうえで取り組みたいものです。

この「基礎学力」をつけるための学習には、やっぱり教科書が最強です。

光村図書:https://www.mitsumura-tosho.co.jp/webmaga/made

不登校になったら一切開かなくなったというおうち多いのではないでしょうか?
もったいないと思います。

教科書はとても良い教材です。
「やっぱり、なんだかんだNHK Eテレはよくできているんだよね。」
「これ見せておけば安心だよね。」
このくらいの安心感があります。

この「安心感」を出すため、しっかり労力をかけて練られて作られている良質な教材です本当に。1冊作るのになんと4年かけています。

このあたりは、こちらの記事でも触れましたのでぜひ↓↓

不登校になったら学校の教材どうしていますか?|あやこ★オルタナティブスクール代表/学術支援事業経営者★ (note.com)

教科書は、制作にあたった専門家の思想というか思考が反映されるので、「ここはもっとこうしたほうがいいのでは?」はあると思います。
でもそれは、気づいた大人が工夫して教えれば良いだけのことですし、まず4年前に作られた内容ということで「古い情報だぞ!」という、情報の取捨選択をする読み手が、そこまで考えられればもう100点!

教科書+定着させるためのドリル併用が◎

今は受験する子も多くなっており、塾に通わせているご家庭も多いと思います。
教科書は学校だけで使うもの。塾の教材ばかりが大量にある子も、良いドリルないかなーと、教科書をしげしげ眺める前にドリル探しをしてしまう保護者様も多いのでは。
教科書をちょっとばかにしている子も親も多いのでは!

でも。

教科書って素晴らしい教材だと思います。これは私の個人的な意見ですが。
たとえば歴史の教科書は、教科書に書いてあることがその国の思想であり、正しい歴史だと、国民全員が信じ込めるくらいの影響力があるもの。

どこぞの方が執筆したかわからないウェブ上の記事や論文ですら、この影響力には叶わない。

教科書に足りないのが、取り上げた題材を完全に定着させるための問題数が不足していることくらい。
だからドリルが存在するんですよね。
教科書+ドリルがやはりベストカップルなんだろうと思います。

最近は、ドリルを解くための「ドリルノート」なるものも出てきて、それはちょっとわけわけんないのですが。。。

日本の教科書は教えやすくできている

教育学研究界隈では、教材研究されている研究者さんがたくさんいます。
国立教育政策研究所のウェブサイトには以下のような記載がありました。

日本の算数・数学教科書は、国際比較からすると、頁数は少ないが、教師や生徒が使いやすいように構造化されているという特徴がある。そこでは、各章は細切れではなく大単元であり、1時間に1つの中心的な内容を深くすることが長所として指摘されている。他方、数学と社会の関係の記述や多様な生徒への対応があまり見られないなどの課題も見られる。

算数・数学教科書のあり方-国際比較を中心に-:文部科学省 (mext.go.jp)

要するに、教えやすいように作られているんです。
例えば算数、お子さんの教科書ちらっと開いていただければわかると思います。
初見でも、教科書のストーリーどおりに読み進めれば、うんうんと理解しながら空欄に文字や数字を入れて取り組むことができるでしょう?
先生ではなくとも、読み進めるだけで授業ができてしまうクオリティ。
市販の教材でそれができる教材はほとんどありません。

というわけで、勉強に迷ったらまずは教科書でOKです。

ただし、教科書学習は伴走がほしいです

ただし。
教科書は、先生が教えやすいように作られてはいるものの、ひとりで家庭学習をするのには向きません。
教科書は物語ではないので、教え手の”ことば”による行間の補足がないと、文字だけですとちょっと理解が大変。

ページ数も限られているため、飽きないような工夫を盛り込むスペースがないため、緩急がない内容は子どもにはキツイかなとも思います。
「つまんなーい」→「だよね?」となります。

そのため、教科書の学習を促す場合は、学習サポートに大人がつき添うことおすすめします。
ホームスクーリングであれば、親がつきそう時間を割く、フリースクールに通わせる場合は、学習支援にはりついてくれるスタッフがいること、このあたりをポイントにしていただけると良いのかなと思います。

基礎学習に加えての学習は自由に!

これは自由です。

受験を目指す子でしたら、追加の問題集に取り組むと良いですし、
テストの点数ではなく、思考力や論理性なんかを培いたい場合は、「探究的な学びができる」「総合的な力をつける」的な教材をおすすめします。

書店に行くとたくさんあるんですよね。
選べないんですよねぇ。

選べない場合は、どれもさほど変わらないので、お子さんを一緒に連れて行き、表紙や中身の雰囲気で直感で選んでもらってOK。
さほど変わりません。

一方、総合的な力を養う系の教材は、学年でわけていない場合が多かったりします。「全学年用」とか「1年生~4年生」みたいな、ざっくり区切られています。
要注意なのは、学年が定まっていないものは、まだ習っていない用語や計算なんかも平気で乱入してきますので笑、対面した際は、するっと後回しにするか、じゃあ教えちゃおうかな!と大人ががんばるほかないかなと!

ぜひご参考ください。




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