お茶の品種
お茶にも品種があるってご存知でしたか?
私は茶農家になるまで知りませんでした。
お茶の品種は国で定められているものだけでも約60種類あり、中でも『やぶきた』は全国の茶栽培面積の7割以上を占めているといわれています。
最近では『シングルオリジン(ティー)』といって、単一農園、単一品種のお茶の認知度や人気がじわりじわりと上がっていますが…、それなのに何故、お茶の品種が沢山あるのにも関わらず『やぶきた』が多いのかといいますと
一番は、園主五代目曰く《やぶきたは育てやすさ・風味共に優れてている優良品種であるという事》であるからということや、
・共同でお茶を作る産地は同じ品種に合わせたほうが良い
・お茶の問屋さんがブレンド(合組)するにも使いやすい=売れやすい・売りやすい
・やぶきたに対するブランドイメージも強かった
そして、やぶきたから違う品種に植え替える場合、収穫までには約5年(うまくいかなければそれ以上)かかるということ。
…ざっくりと上記のような理由があるからだと考えられます。
(ちなみに石山製茶には現在8品種と育てている最中の品種が9品種くらいあります。売れ筋はダントツでブレンド茶です。)
味わいはそれぞれ旨味・渋味・甘みに特徴があったり、香りは若草のような香りの品種や花のような香りのする品種、穀物のような香りのする品種… どれも個性的です。
しかし、同じやぶきたでも作り手によって味わいが異なります。
更に言えば同じ品種・同じ作り手でも毎年同じ味になりません。
その品種が持っている元々の品種特性(味わいや香りetc)はありますが、それをどのように引き出すのかは作り手によって方向性が違います。
私自身、全く知らなかったシングルオリジンティーの世界… その魅力にハマっていて他の茶農家さんが販売しているものを見つけるとすぐに購入してしまいます。面白い…。
『それならば、個性を楽しんでお気に入りを見つけられるシングルオリジンティーのみで良いではないか?ブレンドする意味は何故?』という質問をされることもあります。
では何故、合組-ごうぐみ(ブレンド)-するのか。
それはまたの機会に投稿します!
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