無理をしない暮らし
昨日は、鳥取県智頭町にある「森のうまごやプレーパーク」という所に家族で行ってきた。
ここでは、かつて行われていた、馬を使った農業が行われている。
トラクターを使わず、馬によって田畑を耕す。
田畑に生える雑草は馬の餌になり、馬の糞尿は飼料になる。
石油も化学肥料も農薬も使わない、いわゆる自然農法と呼ばれるスタイルによって作物が育てられている。
時間も手間もかかるが、結局は何に価値を置くのかということなのだろう。
自然をよく観察し、身近にあるものを組み合わせて生業を成立させていく。
古来から僕らはそうやって暮らしてきたはず。
そう考えると、一見すると大変そうに思えるこうした自然農法や自然に寄り添った暮らし方というのは、ものすごく無理なものではないのかもしれない。
いや、むしろ僕らの生活の方がものすごく無理をしているのかもしれない。
一食を賄うために、僕らは石油を使い、化学肥料を使い、農薬を使い、その他様々な薬品や有機化合物を使っている。
そしてそうした食事を得るために、働いてお金を得る。
これって何かすごい無理をしているよなぁと、改めて感じてしまった。
この「森のうまごや」代表の岩田さんと焚火を囲みながら話をしてると、「ものすごく力の抜けた」感じがした。
きっと自分自身にも、家族にも、そして馬や自然にも、無理をさせない生活をされているからなんだろうなぁと想像する。
「無理をしない」というのは、決して「楽して過ごす」あるいは「好き放題にして暮らす」というのとも違うだろう。
ある一定の制約条件の中で、自分にあるもの、自分の身の回りにあるものを大事に、背伸びせず、生きることの価値を高めていく行為といえるのかもしれない。
そんなことを考えていると、子供達が穴掘りに出掛けていった。
掘ると粘土質の土が出てくる。
それを焼くと硬くなる、というので、岩田さんと話をしていたら、
「じゃ、焼いてみますか?土器作っちゃいますか。」といきなり。
「え、焼けちゃうんですか???」
と驚く私をよそに、粘土状の土をこねこねし始めた。
子供達は器用に土器風の物を作って、火にかけていた。
1時間後くらいには見事に土器風のものが出来上がった。
何でも試してやってしまう、ある物で楽しんでしまう。
そんな時間の豊かさに気づかせてくれたプレーパークの半日だった。
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