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この10年の男性の育児休暇

ちょっと普段とは毛色の違う投稿です。

男性の育児休暇の法改正があるとあると最近メディアでよく見るようになりました。今となっては育児休暇を取得する男性も増えましたし、採用や就労面でも大事している会社も増えてます。

最近の私は風貌が少しキリストみたいですが、当時は大仏みたいな風貌は置いといて、10年前の時代を感じる、サイバーエージェントで男性では初めて育児休暇取得した時の必死だった頃の取材記事(笑

2010年2月に長女、2012年5月に次女が産まれてきてくれました。子供の誕生はこれでもかってくらい嬉しく、人生観を変えてくれたのは、間違いないです。感謝しかない。

とはいえ、ビジネスパーソンとして未熟極まりなかった私は、仕事と家族のバランスで人生で一番悩んだのがこの時期なのではないかと思う。ある意味、私の人間としての成長痛だったかと。今となっては、考えさせてくれた、行動を促すきっかけとなった子供たちには感謝。

2010年6月に発足した厚生労働省のイクメンプロジェクトを見つけた時は、藁にもすがる思いの私にとって本気で助け舟だった。週末になるとイクメンイベントが開催されるようになり、ベビーカーで子供を連れて行って参加してみたりしていた。父親として家庭にまったく貢献できていない手探りの自分は、どうしたら良いか、色々なヒントをもらえました。

当時、そのイクメンプロジェクトの企画でイクメンサポーター宣言というのにどうやら宣言していたようだ。誰かが見てるものでもないと思うし、宣言したからといってなんだって話ですが、宣言していた(受付ID: 001141)

長女が産まれて1年くらいの時。一番模索してた頃だろう(汗 👇

イクメンサポーター宣言

同じ会社や友人の中で育児休暇を取得した男性社員はおらず、家族とのバランスをとって活躍している男性社員が少なかったので、社外も探しました。ネットで「インターネット企業 育児休暇」とか「ベンチャー 育児休暇」とか。

なんとベンチャー企業の社長で育児休暇を取得している人を見つけた。サイボウズの青野社長だ。直接面識ありませんでしたが、(たしか)Twitter経由でいきなりメッセージ送らせてもらい、相談をさせてもらった。おそらく私がサイバーエージェントの当時の雰囲気で、育児休暇取得を決断できた最後の一押しは青野社長の存在だったと思う。

初めての男性の育児休暇だったのと、会社の数字責任がある営業責任者の立場であったり、育児休暇取得まではけっこういろんな調整や、社内の合意形成、中には男性として育児休暇取得を良く思わない方もいたり、上記のインタビューにもあるようにそれなりに少し時間をかけて準備はしていました。

サイバーエージェントで初めての育児休暇ということで、想定外でしたがいろんなメディアなどにも取材を受けた。正直、私自身がイクメンと呼ばれるのがすごい嫌だったし(全然育児貢献できてなかったから)、ワークライフバランスという言葉もあまりしっくりこなかった。

子供が産まれたばかりの時間をゆっくり過ごせたことはかけがえなかったですが、私の育児休暇はそんな偉そうなものではなく、形だけなレベル。私の育児や家庭での貢献レベルなんて微塵くらいであったと思います。

ただ、私が男性育児休暇を取得したから、その後男性社員が育児休暇を取りやすくなったと何名かの男性社員から直接連絡をもらったので、それは微力ながら貢献できたかもしれない。

自分自身にとっても、既存の会社や社会のルールや空気感にのまれることなく、自分の軸を大切にすること、など、何か人間として一皮むけるきっかけや変化になったのでは、と後々からですが感じてます。

この10年で時代は少し変わったなと思います。様々な方々が声を上げられ、行動し、今年は法改正まであるようで、多くの会社で女性しかり男性社員の育児休暇に対しての考え方が変わってきてます。本当に関係者の尽力は素晴らしいものだと思います。

22年の法改正は秋にもあります。 10月から、産後パパ育休(出生時育児休業)という制度が創設されます。 これは通常の育休とは別に、子どもが生まれた直後の8週間以内なら4週間まで取得できるものです。 分割して2回取得することも可能です

厚生労働省の「育児・介護休業法 改正ポイントのご案内 令和4年4月1日から3段階で施行」が正式な情報かと。

私はあの時期があったので、生き方、働き方、今の自分の仕事スタイルや考え方に大きな影響を与えてくれました。

人生観や仕事への価値観が人それぞれではあると思いますが、今の自分はワークライフブレンディングという感覚で生活してるのが、それが心地よい感じです。

子供の誕生が私にとっての人生を深く、豊かにしてくれ、人としてもビジネスパーソンとしてイキイキとした毎日を送ることができていますので、本当に子供達のおかげだと思ってます。娘たちが大人になって子供ができた頃にまたお礼を言いたい。

今年また法改正があるようですが、社会では男性の育児休暇や産後の夫婦の仕事や家庭でのバランスなど、多くの課題があるとは聞いています。
実は昨日とある大企業の会議に参加していて、最後に退職の挨拶があり、大好きな会社なのに、ワーキングマザーの働く環境と自分の想いが両立できなく退職を決断されていた。私の会社でないからはがゆいが、今からすぐにでも制度や環境を変えてあげたいと思った。

私が比較的関りのあるDX界隈もそうですが、会社組織であれば、デジタルや育児休暇のコミットや許容は、職位が上の人の価値観や行動が変われば話が早いと思います。

2013年に上述とは全く関係ない理由ですが、Googleに転職し、男性が当たり前のように育児休暇を取得している世界があるのも驚きましたが、それはそれ。

私は父親としてまだまだですが、おかげさまで子供たちがスクスク育ってくれる年になって、最近は”原宿に一緒にお買い物に一緒に行くおじさん”、くらいの貢献くらいはできるようになりました(笑)。

約10年前の私のようにモヤっとしている人がいたら、当時の私にとっての青野社長のような存在になれればと微力ながら思うので(青野社長の足元にも及ばないですが…)、この記事を見て何かのきっかけになってもらえれば幸いです。

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