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母からの教え


私の母は、どちらかというと、

料理が上手な方ではないし

どちらかというと、

勉強ができる方でもない。

子育てが上手かったか?と言われると
それもなんか、違うような感じ。

家事も、主婦歴40年にして
まだまだ苦手なようだ。

おそらく、人間クオリティで言えば
五角形のグラフにした時
ものすごい小さな五角形ができそうな。
ちょっと鈍臭いタイプ。



だが、



そんな母には、天性の才能があるんだ。

それは、眩しいほどの明るさ。

明るさと言っても
キラキラしたモデルみたいなやつじゃなくて。例えば、お笑い芸人のような。

素敵というよりも、有難いほうの方が
似合っている。彼女の明るさ。

側にいってみると、当たり前のように
暖かさがある。陽の光は
暖かくて、暖かくて、
どんな暗い日でも、側によれば
多少の笑みがこぼれるんだ。
背中を押すような青空がよく似合う。

その暖かさとは、裏腹。
私の中にある冷たさで
時には、しっかりとした温度差も感じた。
思春期の私には、陽の光が
ウザいほどだったりして。
ハタチの私には、暑苦しくて
うんざりもしたけど。

それでも結局、
私をここまで支えてくれたのは
彼女から溢れた天性だろう。

今ある、この笑顔も。
彼女が与えてくれたものなんだ。



5/14



今日は、母の日だったから
今朝、朝ごはんを食べた後
母へ一件、メッセージを送った。

そこには少し前までは、
照れ臭くて言葉にできなかったような
日頃の感謝の気持ち。それから、
これからも宜しくを込めた。

同じく「母親」という立場になり
「母親」という者を尊敬しだした
その様は
なんとなくもう、隠しきれなかったし。
それ以前にもう、
隠さなくていいことを知ったからだ。

日本人はシャイだし。
私だってシャイだから。
勿論、気恥ずかしさと相談したが、
やはり
書きたい気持ちを優先したのが、私だった。





送って数分。

彼女からの返信にはこう書いてあったんだ。




《これからもあなたは前だけ見て進みなさい❣️

後は母が守るから😊》




と。




そして、続いて。

《良い言葉でしょ😃
NHK朝ドラのパクリだけど

😊》




と。
半分は本気で、
半分はユーモアだった。
彼女らしい返信に
それを読んだ私はクスッとと笑った後、
「良い言葉だな」と呟いた。



今日も彼女から
「安心」をもらっていた。



それに、今日はやっぱり
母の日だから少し考えてみたのだけど

母は私に
「何を残していきたいのだろう。」って。

大事なことだと思った。

時に人は明日、死ぬかもしれないし。
さっきまで生きていた人間が、
1時間後にはもう
この世から去っていくことだってあるから。
ね。


今いる、大切な人が。
尊敬する目の前の存在が。

ここにいる、誰よりもの味方が。
私に残したいものはなんだろう。









それはやっぱり「笑顔」だろう。
が、それは
ただの「笑顔」ではないのかもしれない。

母として。
笑顔であって
家族へ「安心」を届けること
なのかもしれない。

彼女の明るさはどこか、
天性を感じてきたけど、
もしかしたらそこにあったのは
ただの「明るさ」じゃなくて

誰かのための「明るさ」だったのかも。

今日、少しだけ気づいてしまった。


それはきっと、私が受け継ぐべきもの。





前を向いて、生きよう。

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