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【DTM】初心者の "素人っぽい問題" を解決する【作曲】

【Roadroller Sound Studio】(@RBYYYYYYYYYYYYY)です。

音楽系のブログやDTM関係のYoutuberさんが、初心者の方の楽曲クオリティーが低い理由、素人っぽくなる理由を説明する際に "トラック数が少ない" とお話される方が時々いらっしゃいます。

確かにこれはある意味では正解です。
ですが、個人的には音数を増やすだけでは根本的な問題解決にはならないと思っており、ミックスとマスタリングで「この曲はこういうものだ!」と説得力を持たせ、聴く人にそのイメージを与えることができた時に初めて素人っぽい問題は解決できると考えております。

それではまず "トラック数が少ない" とどうして素人っぽく聴こえるのか?

その理由は音数を増やして派手にするのが、日本の音楽のここ数年の傾向だからです(特にアニソンやアイドルソング)
つまり、プロが作っている市販の音楽のトラック数が多いから、トラック数が少ない音楽に違和感を感じる=素人っぽいと判断されやすくなっちゃうわけですね。

「じゃあとりあえず音を足して賑やかにすれば良いのか!」と解釈してしまう方もいらっしゃるかも知れませんが、初心者の方がとりあえず音を足してトラック数を増やしたとしても、それこそEQ処理やパンニングもできず、ごちゃごちゃしたサウンドになるだけで、それはそれでワケのわからない素人っぽい曲が出来上がる可能性があります(ある程度の誤魔化しはできるかも知れませんが)

それではどうやったら自分の作った曲に説得力を持たせられるのか?

まず、参考楽曲(リファレンス)を必ず用意して下さい。

歌モノ、BGM問わず、コード進行から全て参考にしても構いませんし、目指したいミックス・マスタリングのみ参考にしても構いません。

参考楽曲を用意するのはプロの方でも普通にやっている作業なので初心者の方は必ずやるようにして下さい。


それでは実際どのように作業していくかですが、参考楽曲の各パートでどの楽器がどの位置で鳴っているかをまず書き出していきます(図式でもOK)

(例)
【Aメロ】
・左…ピアノ(バッキング)
・真ん中…メインメロディー(ボーカル)

【Bメロ】
・左…ピアノ(バッキング)
・真ん中…メインメロディー(ボーカル)、ベース、ドラム
・右…リードギター

【サビ】
・左…ピアノ(バッキング)
・真ん中…メインメロディー(ボーカル)、ベース、ドラム
・右…リードギター
・後ろ…シンセパッド
・左斜め後ろ…シンセアルペジオ


例ではドラムと簡易的に書きましたが、シンバル、ハイハット、タムがどこら辺で鳴ってるかなども明確に書いておくと、さらにミックスが上達すると思います。

参考曲の選曲と各パートの配置を書き出したら下記の注意点に従って、自分の曲のミックス作業をしていきます。

(※ 注意点①)
参考曲と使用楽器が違う場合は、似ている音域や使用楽器の意図に合わせて同じ位置にパンを決め、メインメロディー(ボーカル)に対して音量を決めていく

(※ 注意点②)
もし自分が作った曲のトラック数が参考曲より少なかった場合は、その楽曲に合うトラックを足していく(任意)
逆に参考曲より多かった場合はそれが本当に必要な音であるかをしっかりと判断し、そのトラックを残す場合は空いている位置にパンを決めたり、音量調整をしっかり行なうこと

(※ 注意点③)
各楽器の音量、パンの配置がある程度決まったらリバーブ(残響)の調整
リバーブは一番素人っぽさをかき消してくれる魔法のプラグイン
もしまだ操作に自信がない方はプリセットでも良し(参考楽曲と一番近い残響になるようなプリセットを選ぶこと)

(※ 注意点④)
最後に可能な限り音圧は上げておくこと(音量が小さい=一番素人っぽい)
(※ もし音圧の上げ方が分からないという初心者の方は下記の記事を購読して頂ければ、誰でも簡単かつ安心安全に音圧を稼ぐことができます)


以上です。

初めのうちは慣れない作業かも知れませんが、参考楽曲とほぼ同じトラック数、音量調整、パンニング、残響成分に近づけることができれば、おそらく素人っぽい問題自体は解決できるのではないかと思います(あとはクオリティーが高いか低いかだけなので改善点なども分かりやすい)

どうして僕がこの方法を推奨しているか。

それはプロが作っている音楽、市場価値のある音楽を真似る=素人っぽさから最も遠いモノだからです。

市場に出回っているほとんどの音楽(自主制作CDなどを除いて)は、基本的に誰かに認められて販売されているはずなので、それを真似すれば一定のクオリティーになる、一定の価値があるという考え方ですね。

だからDTM初心者の方が素人っぽい問題を解決したい場合、トラック数の話をする前にまず参考楽曲を用意して、可能な限りそれを真似するところから始めてみてはいかがでしょうか。

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