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業務改善の提案 -データ化の推進-

私は現在、小売業の内部監査室で業務監査を担当しています。
今回は、当室の課題であるデータ化について検討します。
背景についてはこの記事を参照してください。

エクセル方眼紙の連鎖

当室の主な業務である店舗監査を例にします。
私達は、それぞれの店舗が手順通りに作業・管理を行っているか、火災や事故のリスクが無いかを評価しています。
2015年頃まで、店舗監査の結果は印刷した書類(ワークシート)に手書きで記入していたので、書類のフォーマットはエクセル方眼紙を利用していました。
現在は、PC端末から入力していますが、フォーマットは当時のエクセル方眼紙を継続して使用しています。

ワークシートの一部

エクセル方眼紙は一般的に、印刷して記入する書類のフォーマットには適していますが、データを収集するには不向きと言われています。
理由は、セル結合や罫線を多用しているケースがほとんどだからです。
そのため、簡単なコピーペーストが使えないので、数式でのセル参照を利用する等、データ化をするには手間がかかります。
結果として、当室では監査結果の集計は別のエクセルシートに転記しているので、紙の書類を繋げている状態と変わりません。

データの連携へ

改善策として、データの連携を中心に据えた業務フローを想像しました。
評価結果をアプリで入力し、そのデータを基に、報告書の作成とデータ集計が可能になると考えました。

データ連携のイメージ

監査結果をデータ化するツールとして、Glideアプリに注目しました。
理由は、Glideは初心者の私でも簡単にアプリが作れることと、入力した内容がグーグルスプレッドシートでデータ化されるからです。
※ここでのデータ化とは、各項目が行毎に横並びになっている状態とします

このアプリは、店舗監査ワークシートを簡略化した内容を表示しています。不備の項目を選択したり、画像の取り込んだり、撮影時刻、コメントの入力が可能です。 また、入力した内容を確認することもできます。

アプリで入力した結果は、グーグルスプレッドシートに反映されます。
画像はURLで記録されているので、データとしてもコンパクトです。

Google スプレッドシート

Glideの設定はこの記事を参考にしてください。

データ化の恩恵

このデータを基に、書類作成の簡素化や集計の自動化が見込めます。
具体的には、データをエクセルでダウンロードして、下のような書類を作成することができます。

書類作成の例

データ化されているので、作業の自由度が高まります。

  • エクセルでの関数やピボットテーブル等を利用した集計

  • エクセルでのマクロ機能を利用した作業の自動化

  • RPA*ツールを利用したデータ収集・分析の自動化

*RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)
ソフトウェアロボットによる作業の自動化

ペーパーレス化

最終的にはアプリで入力したデータを活用して、ペーパーレス化も期待できます。

ペーパーレス化のイメージ

最後に 

当監査室の改善のポイントは、『エクセル方眼紙の連鎖』から『データの連携』にシフトすることだと考えています。
今後も、働きかけを継続していきたいと思っています。


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