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イタリア語はイタリア語を学ぶだけでは身に付かない・・・?

イタリア語を学ぶ際に学ばなければいけない言語は一つとは限りません。

本質的な意味を理解したり、あるいはより直感的かつ効果的にに学習した単語や用法を用いる為にも、イタリア語以外の言語を効果的に学習していく必要があるのです。後に解説しますが、これはイタリア語に限った話ではありません。

イタリア語はイタリア語だけじゃ分からない・・・って?

イタリア語はイタリア語だけじゃ分からない。

そう聞くと一見おかしいようにも思えますね。

あ、分かった。日本語話者でありイタリア語の学習者ならば、日本語でイタリア語を勉強するはずだから、イタリア語と日本語がイタリア語の学習において必要なんだな!

という意味でもありません。

イタリア語に限らず、世界に存在する、もとい、少なくとも地球に存在するほとんどの言語には相関性が見られます。この時点で話が見えた方もいらっしゃるのではないでしょうか。すなわち、相関性がある以上それぞれの言語というのは支え合ってできているのです。混ざり合っているといってもいい。

ラテン系言語あるいはロマンシュ諸語の例で言えば、イタリア語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、ルーマニア語というのは高度に関連性が見られます。もちろんそれぞれ違いはありますが。

この場合、スペイン語の存在がポルトガル語の存在を保証していて、イタリア語の存在もフランス語を保証していて、ルーマニア語の存在もこれらの言語を保証しているのです。この、言語の相関性がもたらしたそれぞれの”保証”というものは、それらの言語を学ぶものにとっては非常に便利なのです。特に2020年現在。

つまりは。

例えば英語と日本語を高度に扱える状態でイタリア語を学ぼうとしても、本質の意味がつかめないのです。なかなか。時間をかけなければ。

何故それが起こるかというと、翻訳が完璧に機能する事は無いからです。意訳もそうです。

そこで、関連性の見られる言語1~3個を同時に学習する事で、感覚的にそれらの言語の特性、考え方、表現の仕方まで効果的に理解できるのです。

つまり、高度に関連性の見られる言語を複数個学習する事によってそれらの言語への理解度をより高める事が出来るのです。

今イタリア語を学んでいる人は、まずルーマニア語との同時学習をお勧めします。

・発音がややスラブ系言語に近く、将来的にスラブ系言語に活かせるノウハウが身に付く

(スペイン語、ポルトガル語はイタリア語や日本語と音素がかなり共通している。ポルトガル語の場合はãなどもあるが、この発音は応用があまり効かない。)

(フランス語の場合は、単語や文法がラテン系言語の中ではやや特殊なので、イタリア語の効率を上げるためにフランス語を・・・というのはあまり効果的ではない。もちろん、限定的だが効果はある。)

・学習初期段階で出会うであろう文法・単語に、イタリア語との共通箇所が多くみられる。

というのが理由になります。

また、非公式ではありますがバルカン言語連合というものがあり、バルカン半島のいくつもの言語に共通する考え方や表現方法、単語や文法等が身に付きます。 ※しかしバルカン言語連合は公式に認められたものではありません。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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バルカン言語連合(バルカンげんごれんごう、英: Balkan linguistic union, 独: Balkansprachbund)とは、系統にかかわらず共通の文法的・音韻的特徴を示すバルカン半島の言語をさす用語で、言語連合の典型的な例とされる。これはこの地域が東ローマ帝国、オスマン帝国という複数の民族の居住地域を支配する帝国の支配下にあったためもあるが、より古い時代の古代バルカン諸語が基層言語となって、その特徴を今日まで伝え残している可能性がある。
バルカン言語連合に属する言語には以下のものがある。
アルバニア語(単独語派)
現代ギリシャ語(単独語派)
ルーマニア語、アルーマニア語 (ロマンス語に属する)
ブルガリア語、マケドニア語、セルビア語・クロアチア語(スラヴ語に属する。なお、セルビア語、クロアチア語はかつてセルボ・クロアチア語という単一言語とされていた)
バルカン言語連合に属する言語は、基本的に次のような共通した性質をもつ。
定冠詞の後置 
属格と与格の合流
「望む」という動詞に由来する未来時制をもつ(cf 英語 will: 「意志」)
比較級における補充法(英語のgood/betterのような別語源の語による入れ替わり)の消滅
不定詞の消滅。代わりに接続法を用いる

以上の事を踏まえ、相関性の見られる言語同士を同時に学ぶ、というプランも検討してみてはいかがでしょうか。


それではまた次回。ライクとフォローよろしく。


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