字幕派?吹き替え派?

外国の映画を観るとき、字幕で観ますか?吹き替えで観ますか?

字幕のほうがかっこいい!!とか、吹き替えのほうが内容に集中できる!とかいろんな意見もありますが、私はもっぱら字幕派です。

最近海外のドラマや映画を観ることが多いので、字幕と吹き替えについて考えてみました。

吹き替え

なぜ吹き替えを選択しないかというと、2種類の違和感を抱くからです。

一つ目の違和感は、本来外国語を話しているのに日本語を話しているという状況への違和感です。たとえば、『花郎(ファラン)』という韓国ドラマをNetFlixで字幕で観ていたのですが、テレビで吹き替え版が放送されていたんですね。韓国の人が韓国で、韓国語を話しているはずの場面で日本語を話しているというのは、やはり変な感じがしましたね。

言語というのは文化の中にあるものなので、文化と言語がチグハグだと違和感を感じます。

しかし、グローバル化がもっと進んだら、何人がどこで何語を話していようが違和感を感じなくなるのでしょうか。今でも、親は海外の方だけど子供は日本語で生まれ育って、日本語を流暢に話す方や、ハーフだから顔は海外の方っぽいけど日本語が母語な方はたくさんいますね。こういう方々の割合が増えたら、違う文化圏で日本語が話されていることがもっと自然に感じるのでしょうね。

悲しいですが、まだ私の中には感覚的に「日本人↔日本語」という式があるのだと思います。(もちろん知識としてこの式は間違っているということは知っています。あくまで経験的に培われた感覚の話です。)それは、『宇宙兄弟』のアニメを観た時の私の反応でわかりました。『宇宙兄弟』は宇宙飛行士が主人公なので、アメリカのNASAが舞台になるときがあるんですね。このとき、本当は登場人物は全員英語で話しているはずなんです。アメリカですから。でも演出上、全員日本語を話しています。このとき、日本人の登場人物がアメリカで日本語を話しているときはあまり違和感を感じなかったのですが、アメリカ人など日本人以外の登場人物が日本語を話しているときは違和感を覚えました。「え?英語話しているはずでしょ?」って。本当は日本人もアメリカにいるので英語を話しているはずなのに、日本人と外国人で違和感に差がありました。これは、私が日本人は日本語を話す、日本人以外はほかの言語を話す、という偏見が経験的に出来上がってしまった証拠です。

吹き替え版のもう一つの違和感は、口の動きと発音された音が一致していない違和感です。役者は他の言語を話していているので、吹き替えで発音された音とは違う口の動きをしています。口の動きが耳から聞き取った音と一致しないと、脳みそが「え?どういうこと?」って困っちゃうわけです。

人間はなんの音が発音されたのか聞き取るとき、口の動きも見ているそうです。母語だとわかりにくいのですが、第二言語だと動画ありで聞き取るのと動画なしで聞き取るので難しさが全然違うことが実感できますよ。

ですから、アニメだとその違和感が減ることがわかります。アニメはそもそも口の動きが完ぺきではないものですからね。私は『アナと雪の女王』や『トイストーリー』は吹き替えで観ましたが、違和感は全く感じませんでした。

ということで、文化と言語が一致していないのと、口の動きと発音が一致していないことから違和感を感じてしまうという理由で、私は吹き替え版はあまり選択しないということでした。

字幕

次に字幕を選ぶ理由ですが、こちらは言語の理由はないです。ただ単に、より演技を見られるからです。

つまり、字幕だと役者の話し方が聞けるので、小さい声なのか、ハキハキと話しているのか、どこで間を入れているのか、などがわかります。不思議なもので、ことばは全くわからなくても話し方で感情を汲み取ることができます。

よって、より字幕のほうが演技を見ることができるということですね。

ここで、ちょっと待てよ!と思う方がいらっしゃるでしょう。字幕は文字を読んでいるとき役者の顔とかしぐさを見られないじゃないか!だから字幕のほうが演技を見ることができるというのはおかしいじゃないか!と思いますよね。

そうなんです。字幕を読んでいる時間は演技を見られないんです。それが難点です。だから、私は字幕が出たら一瞬で字幕を読んで、何を話すか把握したうえで演技を楽しみます。

でも『インターステラー』を観た時は大変でした。なんといっても設定がめちゃくちゃに複雑なので、セリフの意味を理解するのに時間がかかっちゃって、もう演技どころじゃなかったです。とにかく字幕を読んで内容を把握するのでいっぱいいっぱいでした(笑)

あと、字幕の嫌なのは、つまり字幕はネタバレだというところです。たとえば、普通だったら「犯人は・・・」と言ったときに「誰だろう?」とドキドキしたいじゃないですか。でも、「犯人は○○さんだ!」と字幕は先に出ちゃうんですよ!!犯人が判明する直前に「犯人は○○さんだよ」と隣からネタバレされちゃうのと同じです。これは、字幕の心底嫌なところですね~。ドキドキが阻まれちゃうのは字幕の欠点です。

まあこんなように字幕のデメリットもあるのですが、それでも吹き替えよりもマシなので、字幕で観ています。

あと、言語好きの楽しみとして、字幕を見て、原語でなんというのか当ててみています。韓国語を全く習ったことがないのですが、韓流ドラマを見たらいくつか韓国語を覚えました。これは韓流あるあるだと思うのですが、嫌なことがあったら「アイシッ!」ってよく言いますよね(笑)

おわりに

はい、ということで今日は吹き替えと字幕について私なりに考えてみました。最近はNetFlixで海外のドラマや映画がいつでも観られるので楽しいですね。今度はインド映画に挑戦したいと思っています。ではまた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?