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あ!忘れてた!のメカニズムと対処法

私は精神科ナースでありながら
医療安全管理の代表委員もしているので
このお盆休みは
院内必須研修の準備をしています。

今作っている研修内容が
「患者誤認防止の研修」と言って
医療事故の一つである
患者さん間違えの事故を無くすための
研修の準備をしているんですね。

医療の現場に関わらず
人はミスをする生き物なので
誰もが様々なミスをしてきたと思います。

ちょっとした頼み事を忘れていたり
書類をどこへ置いたか忘れていたり
相手に何かしらお願いしなきゃいけないことを
伝え忘れていたりなど

人間は自分の脳を過信しているので
記憶に頼ってしまいがちです。

はっきり言います。

人の脳や記憶はアテになりません。

仕事のミスを分類したときに

注意ミス
コミュニケーションミス
判断ミス

などあるのですが

メモリーミスについて
今回は掘り下げていきます。

メモリーミスとは上記のように
うっかり忘れていた!
という類のミスです。

メモリーミスの原因は?

それはワーキングメモリーの特性によるものです。
ワーキングメモリーとは
ものごとを瞬時に記憶する短期記憶の1つで
ワーキングメモリーが働いているから
このnote記事をみなさんが
読んで理解することができるわけです。

ワーキングメモリーが働かなければ
読んでいる側から内容を忘れてしまいます。

ただし、あくまで短期記憶なので
新しい情報が入ってくると
古い記憶がはじき出されてしまうのです。

人間はいくつまでワーキングメモリーとして
記憶できるかというと
4±1程度とも言われています。

個人差はありますが
おおよそ3〜5個までしか
その瞬間は覚えていられないってことなんですね。

特に職場は新しい情報がどんどん入ってくるので
あとで伝えようと思っても
伝えたい人と会うまでに5個以上の情報が入れば
忘れる可能性が高くなるということになります。


さらに補足すると
中長期の記憶
(書いて覚えたりしたこと)
でも20分後には約42%も忘れているという
研究もあります。
(これには諸説ありますが)

昔からの友人と話していても
過去の出来事に対する
お互いの記憶が全然違ったりすることって
ありますからね。


特に仕事では次から次へと
新しい情報が入ってくるので
5個以上覚えておかないように
しないと
「あ!忘れてた!」
となってしまいます。


メモをとる

そこでどう対処すれば良いか?
と考えたときに
様々な本に書いてあるのが
メモをとるですね。

もう当たり前過ぎて恐縮ですが
アウトプットすることが大事なんですよね。

メモは書くことで覚える
ことが目的ではなく
忘れて良い状態にするために書くのです。

私は短期記憶に自信がないので
3つ以上は覚えないようにして
それ以上は白紙や手の甲にメモを書いてます。

どうやったら覚えていられるか?
ではなく
とにかく覚えておくことを
極力避けることです。

部下や学生の実習生などが
メモをとれ!
と口酸っぱく言われるのは
どうせすぐに忘れることを
上司や先生は知っているからなんですよね。


すぐ処理する

仕事の内容によりけりですが
「午後でもいいよ〜」
と言われたら予定がない限り私は
午前中にその仕事を済ませます。

その仕事を午後にしてでも
今やるべきことがないのであれば
さっさと終えて
貴重なワーキングメモリーや集中力を
使わないようにした方が絶対いいです。

午後になったらあの仕事を片付けなきゃ…
ということに4つしか使えない
ワーキングメモリーの
1つ枠を埋め続けるのは
もったいないですからね。


余計な情報を与えない

そしてそれは相手に何か伝える時も同様です。

相手のワーキングメモリーを消費しないことを
考えて報告はしましょう。

具体的には余計な情報を
削ぎ落とすことです。

事実ベースで何があったのかを
一旦まとめて伝えましょう。
思いついたことを思いついた順番で話したり
時系列で話始めたりするのはやめましょう。


大枠から伝える。

・会議で決まったことを3つ伝えますね。
・そしてその3つは◯◯と△△と□□になります。
・まず◯◯についてですが…

と大枠から相手に伝えることで
イメージしやすくなります。
余計な情報を与えず
相手に余計なことを考えさせないという
親切さが仕事にはあった方がいいでしょうね。


今回は仕事のミスについて
書いてきましたが
注意ミス
コミュニケーションミス
判断ミスについても
どこかで書いていきますね😉🤪🍺





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