問題の本質を見抜く方法

人が2人以上集まれば
議論をすることができます。

医療従事者も

・患者さんの対応や治療のこと
・退院後の復職や社会資源のこと
・家族や支援者のこと

など
精神科病院では他職種が議論を重ねながら
患者さんの課題を考え
対策を考えます。

そういう意味で
仕事というのは
議論することと
言い換えられるかもしれません。

学生さんは
自分の課題を解決することが大事なのですが
仕事というのは
他人の課題を解決することです。

そして他人の課題を見つけ出し
対策を立てる上で
問題の本質を見極めることが
大事だったりします。

物事の本質を見極めるために

議論をしていて
だんだんと盛り上がることってありますよね。

「そのアイディア試してみよう！」
「じゃあこんなやり方もどうだろう？」
「それいいね！」

と熱を帯びて
議論を進めていくのは
快感を感じます。
自己有用感や自己肯定感を
感じることができるからだと思うのですが

そういう時に
時々水を刺す人もいらっしゃいます。

「ちょっと待って。」
「この根拠となってるデータは何？」
「もし上手くいかなかったらどうする？」

こういう批判的な意見を言われると
「ちょっとそこは空気読めよ〜」
と一瞬言いたくなりますよね。

ですが仕事の場面においては
こういった冷静に判断できて
更にその場で意見することができる人というのは
大変貴重な存在です。

物事の本質にたどり着く為には
肯定的に捉えるばかりでなく
批判的に捉えることも重要です。

批判的思考をクリティカルシンキングとも
呼びますが
問題の最適解を導き出す為に
様々な視点で物事を観ることは
必須なことです。

そして
批判的だけでなく
客観的にも物事を捉えることで
問題解決に向けて
矛盾を無くし
余計な手間を省くことができます。

よくあるのが
ある課題を解決しようと
チェックリストやルールを設けた結果
大して効果がないのに
工数だけが、やたら増えてしまってたこと
ありませんか？

問題が起きた時
誰だって解決策を考えようとするけれど
それって仕事で
「やってます感」を
出そうとしているだけの
テイカーだったりするんですよね。

だから余計な手間ばかりが増えてしまう。

問題解決を行う時に
・なぜこの問題が起きたのか
・そもそもこの問題は起きてはいけないことなのか
・最小限のコスト（ルール）で
　最大限の利益を出す為にはどうすべきか

など俯瞰して、そして批判的、懐疑的に
検討する力が必要になります。

批判的思考はクレーマーではない

何にでも文句をつけて
変化を嫌うような頭の固い人って
じゃあ物事の本質を
捉えているのでしょうか？

もちろん答えはNoだと
直感的にわかると思います。

クレーマーはなぜ
批判的思考とは言わないのか。

それはクレーマーの意見は
結論ありきの批判だからです。

感情的に、そのアイディアに
賛成したくないという結論があって
それっぽい論理を強引に導いて
批判しているだけなんですよね。

他人のこういう言動って
割とすぐわかるんですけど
実は自分自身も
無意識に感情だけで
批判していることもあるのです。

・今まではこうだった。
・そんなことやらなくても
　大した問題は起きなかった

など
賛同したくない結論が先にあって
最もらしい理由（言い訳）を
言ってしまいがちなんですよね。

子供が親から
「勉強しろ！」
と言われた時
「今やろうと思ったのに！
　怒られてやる気をなくしたから勉強しない！」
と、親の意見に反対している時って
単純にどんな状況であれ
勉強したくないんだけれど
最もらしい理由を一つ
挙げているだけなんですよね。

この対策としては
もしどういう理由や状況なら
この意見に賛成できるだろう？
と自問自答してみることが大事です。

他人の意見や
問題の改善策に対して
反対的な意見を持った場合
それが感情的に受け入れられていないのか
それともこの問題の解決策として
欠陥があるから批判的な意見を持ったのか
見極める為には
その意見がどういう状況であれば
もしくはどこを修正すれば
自分は納得するのかを
考えるのです。

「親に何と言われれば勉強しただろう？」
「親にどういう状況で言われれば勉強しただろう？」

と考えてみても
きっとどういう状況な言い方であれ
勉強はしたくないって思うはずなんですよ。

ということは
「勉強したくない」
という結論があって
批判をしているだけということなんですね。

他人の意見を批判したくなった時
それが感情的に納得できていないのか
はたまた問題の解決法として
不十分だから反対しているのか。

直感的に批判することをやめて
問題の本質を見抜く
批判的思考を身につけていきましょう😉